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[MOM3981]初芝橋本FW東野啓太(3年)_OBの“千葉MF以上”のスピード。高速アタッカーは守備の貢献度も大

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初芝橋本高FW東野啓太は抜群のスピードを攻守で発揮

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.14 U-18青森ユースフェスティバル準決勝 初芝橋本高 0-0(PK1-0)日大藤沢高 青森山田高G]

 初芝橋本高(和歌山)は日大藤沢高(神奈川)を無得点に封じ、U18青森ユースサッカーフェスティバル決勝進出。阪中義博監督は50m走5秒8の高速FW東野啓太(3年=RIP ACE SC出身)の守備面について、高く評価していた。

「速いからアタック行ったら持っているDFが慌てるんです」と指揮官。交代出場した準々決勝(対札幌U-18、2-1で勝利)で思うようなプレーができなかったことで、本人には期するところがあったようだ。

「(内容の悪かった試合から)改善しないといけない。出来て良かったです。今の試合ではできた。(守備では相手にサイドを)変えさせないとか、ギリギリまで寄せて後ろで取れるようにとか意識していました」。相手のビルドアップの精度を低下させたスピードは攻撃面でも発揮された。

 前半17分には、中盤中央からのドリブルで一気に加速。対応しようとしたDFを逆に突き放すような形でPAまで持ち込んだ。左足シュートは、同じくスピードのある相手CB森重陽介(3年)にブロックされたが、一発があることを印象付けた。

 阪中監督は東野のスピードについて、「末吉塁より速いです。半端ない」と現在千葉で活躍中の教え子以上であることを説明する。特別な刀を持っていながら、その武器を十分に活用しきれていない焦れったさを感じているようだが、ここへ来て「やれるようになってきた」。1試合を通して、また2試合3試合と継続した活躍を期待している。

 それに対して東野は、「自分はスピードがストロングポイントで、(阪中)監督に『そこを出せ』と言われてきているので出さないといけない。課題をしっかりと修正して、リーグ戦でも、選手権でも活躍できるようにしていきたいです。相手の背後を取ってチャンスを作るとか、縦勝負でクロスを上げ切ること。今大会は僕自身ゴールがないので、決勝ではそこで貢献できるようにしていきたいです」と力を込めた。

 本人は武器をより活かすための取り組みもしている。「ちょっと、陸上の動画も見ていて、それも参考にしています」。国内最速クラスのスプリンターである桐生祥秀や多田修平の動画をチェック。「フォームを変えるとちょっと速くなりました。姿勢を良くすること。姿勢が悪いと加速しないので」。より爆発的なスピードを身に付け、目標の選手である日本代表FW宮市亮(横浜FM)のような縦への圧倒的なプレーでチームを勝たせる。

(取材・文 吉田太郎)

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