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集中力の維持と「やられない」雰囲気作り。東山は青森山田のセットプレー封じて白星

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東山高のU-17日本高校選抜CB新谷陸斗主将はチームの集中力を維持させて、セットプレー守備の課題を改善

[8.14 U-18青森ユースフェスティバル準決勝 青森山田高 1-2 東山高 青森山田高G]

 昨年度の全国大会で2度敗れている青森山田高(青森)撃破。フェスティバルでの1勝ではあったが、東山高(京都)のU-17日本高校選抜CB新谷陸斗主将(3年=セレッソ大阪U-15出身)は素直に仲間たちと白星を喜んでいた。

 日本一を目指した今年のインターハイは、矢板中央高(栃木)のロングスローに先制点を許して3回戦敗退。今月の和倉ユース大会も日大藤沢高(神奈川)にCKから先制点を奪われて敗れている。

 DFライン、GKに特別な高さがないこともあり、課題となっていたセットプレーの守備。だが、この日は高校年代随一と言える青森山田のセットプレーを跳ね返し、1点リードを守り抜いた。

 セットプレー対策として、特に気を遣ったことは集中力の維持だ。「(対青森山田では)いつも以上にと言ったらあれですけれども、集中することを言い続けていて、それを全員が統一して絶対にやられたらいけないというのを雰囲気として持っていたので、集中力の部分で良くなってセットプレーの失点が少なくなってきていると思う」(新谷)。青森山田の迫力ある攻撃を封じたことでまた一つ自信を得た。

 新谷は昨年から最終ラインの要を担う。カバーリング能力とビルドアップの質の高さは高体連トップレベル。U-17日本高校選抜でキャプテンを務めた実力派はチームにとって欠かせない存在だ。

 この日も貴重な勝利に貢献したが、満足はしていなかった。「この大会の中で勝つということを意識していて、その勝つという中でも内容が悪かったり、後ろからの声がなくてチームに迷惑をかけてしまっていたのがあったので、それを取り返すべく挑んで、少しはできたと思うんですけれども、後ろからの発信の声だったりというのが少なかったので苦しい時間帯も多かったのかなと。まだまだ物足りなかった」

 また、準々決勝では瀬戸内高(広島)のポゼッションに対してスライドが遅れたことを反省。より、隙を見せずに勝つため、準備の部分から改善することを誓う。タレント揃うチームを良く引っ張っているが、今夏までは思うような結果が出ず苦しいシーズンに。「良くなった成果と課題を見つめ直して、まだ決勝があるのでそこへ向けて、まずは優勝したい」。まずは今大会最終戦で必ず勝つこと。そして、自分の課題と向き合いながら、チーム力をより引き上げて冬に笑う。
 
(取材・文 吉田太郎)

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