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中盤で存在感高めるMF芝田玲。ボランチの先輩2人のように、下級生から青森山田の中心に

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青森山田高の中盤で利いている2年生MF芝田玲

[8.15 U-18青森ユースフェスティバル3位決定戦 日大藤沢高 1-4 青森山田高 カクスタ]

 名門校の中で少しずつ存在感を高めている。MF芝田玲(2年=青森山田中)は今年5月から青森山田高の先発に定着。プレースキッカーも務める技巧派はダブルボランチの一角に入ってボールを落ち着かせ、崩しに係わり、切り替え速く奪い返す部分でも貢献している。

「去年の2人はフィジカル的にも、自分より背もありますけれども、自分は(169cmと)小さくて小回りが利くので、予測とか、出足の速さとか、そういう部分でフィジカルの差を埋めて行けたらなと思っています」
 
 昨年度のダブルボランチはMF松木玖生(現FC東京)とMF宇野禅斗(現町田)。高校年代最強の2人は、どの試合でも中盤で相手を圧倒するようなプレーを続けていた。芝田は「守備の面でも去年の2人が強烈だったので、1年生でしたけれど憧れの目で見ていたので、自分なりのスタイルでもっとああいう2人に近づいていきたい」と意気込んでいる。

 先発定着以降、継続してピッチに立ち続けてきた芝田だが、和倉ユース大会決勝(10日)は0-0の試合終盤に交代。前線にパワーを掛けて1点を目指す中でピッチを退いた。このことが、2年生MFの向上心を刺激している。

「蹴るサッカーになると自分の特長が出づらくなるので、そういう時に代えられるのは選手として悔しい思いがあります。そういう時でも試合に合わせてしっかり目立てるようにというか、消えないようにということは意識しています」

 どのような状況、戦い方になってもピッチに立ち続け、青森山田の勝利に貢献すること。第1回U18青森ユースサッカーフェスティバルの3位決定戦ではキープ力の高さや正確なパスによってチャンスの起点になり続けた一方、ピッチ上で3年生にも積極的に言葉掛けしている姿も印象的だった。

「もっとゴールに絡んでチームを勝たせていきたいですし、2年生ですけれども3年生に臆すること無く、自分がどんどん中心になるというくらいにやって行きたい」。松木や宇野のように下級生からチームの中心選手となり、名門校を引っ張る。

 松木はオフを利用して第1回U18青森ユースサッカーフェスティバルを観戦。チームは怪我人が多い中だが、「いるメンバーで頑張ることによって、チーム力というのは上がるからそこは頑張れ」とエールを受けた。芝田は「プレミアリーグも流れ戻って今3位というところにつけていますし、やるからには優勝を目指していますし、選手権でも去年ああいう風に圧倒的に優勝しているので2連覇というのは絶対に狙いたいですし、そこに向けて日々努力して行きたいです」。先輩たちと切磋琢磨しながら成長を続けること。個人、チームでレベルアップし、目標を達成する。

(取材・文 吉田太郎)

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