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大阪桐蔭はコンバート含めて新たな可能性。中盤、SB起用の柳秀聖主将は「チームを引っ張れる選手に」

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大阪桐蔭高のMF柳秀聖主将は前半途中から右SBとしてプレー。守備の強さも発揮した

[8.27 高円宮杯プリンスリーグ関西1部第10節 京都橘高 0-0 大阪桐蔭高 京都サンガF.C.東城陽G]

 0-0で引き分けた大阪桐蔭高のMF柳秀聖主将(3年)は、「最後の30mのところからの加速というところで自分たちのラストパスの質とか雑で課題が多かった。シュートのところまできっちり丁寧にできたら良かった」と課題を口にした。

 序盤は入りが悪く上手くいかなかったが、声を掛け合いながら切り替えの部分から改善。永野悦次郎監督から日常的に求められているという素早く正しいポジションを取ることを表現し、後半は少しずつポジショニングを向上させた。

 柔らかいボールキープなどを武器に昨年から先発を務める柳はこの日、右SHとして先発。前半29分の選手交代に伴い、右SBへポジションを移した。プリンスリーグ関西の開幕戦でも右SBを務めている柳は、「攻撃も守備も自分好きなので楽しいです」というポジションで組み立て役に。だが、この試合に関してはオーバーラップの回数が少なく、クロス、シュートを打ち切ることができなかったことを残念がる。また、チームも大阪桐蔭らしい組み立てるサッカーを十分には発揮することができなかった。

 大阪桐蔭は今夏、U-17日本代表CB尾崎凱琉(2年)を中盤やFWとして起用。より自分からボールを奪う姿勢が高まることなどが期待されてのテストだったが、永野監督は「意外とシュートセンスもあるし、推進力持って飛び出すこともできる」と高い評価を与える。

 チームとしても新たな可能性を創出。この日は尾崎が不在だったものの、元々FWだったCB神ガブリエル(3年)が空中戦で強さを発揮し続け、身体能力高い1年生CB小門楯(1年)も好守を連発して無失点で終えた。チャンスを得た選手たちが奮闘。この日は勝ち切れなかったものの、今後に繋がるゲームでもあった。

 柳は「自分はサイドでもどこのポジションに立っても起点になって、前で出たら得点にも絡むし、守備なら無失点でチームを引っ張れる選手になりたい」と意気込む。選手同士で力を引き出し合い、より強いチームになって大阪桐蔭のサッカーを表現する。

 チームリーダーでもある柳は、「(高校生活は)残り少ないので、もっと自分たちで考えて、賢く、攻守ともにチームでやろうということは言っているので、もっとチーム一丸になってやっていきたい。3年生が結構静かで連係取ることも少ないので、そこは一番やっていかないといけない」と引き締めた。3年生中心にこの秋で成長し、リーグ戦や選手権で目標を達成する。

(取材・文 吉田太郎)
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