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J練習参加で2発。“隠れた大器”報徳学園FW坂元一渚璃は壁に屈さず、成長を加速

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報徳学園高の大型FW坂元一渚璃が前線で健闘

[8.27 高円宮杯プリンスリーグ関西1部第10節 京都U-18 3-2 報徳学園高 京都サンガF.C.東城陽G]

 今夏はいわきFCや九州の強豪・福岡大へ練習参加。壁にぶち当たったが、報徳学園高(兵庫)の高田秀一監督は「リバウンドメンタリティーでしっかりやってくれた」と頷く。この日は京都U-18相手に先制点をアシスト。阪神地域の“隠れた大器”FW坂元一渚璃(3年=宝塚市立南ひばりが丘中出身)が成長を加速させている。

 この日はポストプレーで先制点を演出。その後も前線でボールを収め、さらに相手のバックパスを狙って追いつき、体をいっぱいに投げ出して右足シュートを放った。前半からアグレッシブなプレッシングで流れを引き寄せたチームは京都U-18相手に2点を先取したものの、逆転負け。坂元は「ボクも決め切れるチャンスがあった」と悔しがった。

 身長185cmのサイズと50m走6秒1のスピードを併せ持つ坂元は今夏、いわきに3日間練習参加し、大学生との練習試合で2得点の活躍。「プロは周りも頼もしいですし、体もデカい人が多いので、良いパスが来たので決めるだけというところがあった」といわきの先輩たちに感謝する。

 それでも、起点になる動きや背後への抜け出しを得意とする坂元は、「動き出しとか練習していたのでそこは結果が出て良かった。(やれる)感覚ありました。まだフィジカルを鍛えていければ成長に繋がると思います」と手応えも感じてチームに戻ってきた。

 “世界基準のフィジカル”を目指すいわきで差を感じたのは、そのフィジカル面。また、福岡大での活動を含めて学んだことがある。「プロ決まっていたりする選手は自分で試合を決める選手だと思う。結果が全てだと思うので、これからの試合しっかりと結果にこだわってやっていきたい」。中学時代から平常心を重視し、それを保つことを常に意識。一方でもっと情熱的に戦い、ゴールを目指すこと、結果にこだわることも大事だと感じてきた。

 京都U-18戦では攻守にやれることが多いことを印象付けた。この日は悔しい結果に終わっただけに、今後のリーグ戦、そして大目標の選手権では、冷静かつ情熱的にゴールと白星を目指すこと。「ベンゼマみたいな選手になりたいです。足元もあるし、試合も決めれる選手なので、毎回決めれるような選手になりたい」。周囲の評価を気にすることなく、「自分を信じて毎日の練習を怠らずにやってきた」ことでスピードや技術力を向上させ、Jクラブも注目する存在に。その大型ストライカーがチャンスをつかみ取り、その名を広める。

(取材・文 吉田太郎)
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