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[NB CHAMPIONSHIP U-16]同期の推薦で背負うエース番号「13」。飯塚FW江下憲成は個の質、結果を求める

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高卒プロが目標の飯塚高FW江下憲成(1年=サガン鳥栖U-15出身)

[9.17 NB CHAMPIONSHIP U-16予選リーグ第2節 飯塚高 0-1 帝京高 時之栖うさぎ島G]

 同期の選手たちの推薦で背負っているエースナンバー「13」。前回大会(19年)優勝の飯塚高FW江下憲成(1年=サガン鳥栖U-15出身)は、前半から存在感のある動きを見せていたが、0-1で敗れた責任が自分にあることを口にしていた。

「自分たちの中で番号を決めているけれど、『13、着けたら』と言われて、着ているからには責任があるので活躍しないといけない。きょうは前を向く回数が多くて、味方を上手く使って攻撃の流れを作れていたと思う。でも、最後は個人の質がまだ全国のレベルに達していないと思った」。敗戦に悔しさを滲ませていた。

 特別なスピードや強さのある選手ではないが、「ターンからのドリブル、パス、ゴール前のコンビネーションが特長」という江下は相手との距離、スペースを把握しながらプレー。タイミング良くボールを引き出し、チャンスの起点になっていた。だが、左サイドへ移った後半は中盤を打開するシーンもあったが、厳しいチェックを受ける中で決定的なプレーをすることができず。チームを勝たせることができなかった。

 江下は昨年、サガン鳥栖U-15の一員として全日本ユース(U-15)選手権優勝。クラブユース選手権決勝の再戦となったFC東京U-15むさし戦で2ゴールを決め、決勝でも1ゴールを決めるなど計4得点を記録している。だが、U-18チームへ昇格することができず、「これからもっと伸びているチームだと思って、伸びていくチームの中心選手になっていきたい」と飯塚への進学を決意。Aチームのトレーニングにも参加し、怪我明けの現在はコンディションを上げてきている。

「自分はユースに上がれなかったけれど、3年後にはユースの選手に負けないくらいの実力をつけてプロになりたい」という野心の持ち主。“全国大会級”のフェスティバル、「newbalance CHAMPIONSHIP U-16」も自分の成長に繋げる考えだ。

「1年生で全国レベルと試合できる初めての機会なので、自分たちがどのくらい通用するか試せる大会ですし、100パーセントを出したい。足りなかったら、またトレーニングを重ねて3年後には絶対に全国優勝するという思いがある」。

 MF香川真司のように両足使えて「ゴールも取れて、アシストもできて、チームに貢献できる選手になりたい」と力を込める。今大会こだわるのは、ゴール・アシスト、勝利。この経験を持ち帰り、「全国で通用する力がある」というチームメートと切磋琢磨しながら成長を続ける意気込みだ。そして、かつて飯塚の「13」を背負い、JリーガーとなったFW村越凱光(松本→ラインメール青森)やFW高尾流星(鳥取)に続く存在になる。

(取材・文 吉田太郎)

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