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[MOM4005]流通経済大柏FW山野春太(1年)_まるで“ワンダーボーイ”のスーパーゴール

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後半30分、流通経済大柏高FW山野春太(1年=田口フットボールアカデミー出身)が右足シュートを決めて3-0

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.18 NB CHAMPIONSHIP U-16準々決勝 前橋育英高 0-3 流通経済大柏高 時之栖うさぎ島G]

 興奮のピークは後半終了直前に訪れた。流通経済大柏高は、後半開始から出場のFW山野春太(1年=田口フットボールアカデミー出身)が左サイドを抜け出すと、対応したDFを寄せ付けずにゴール中央まで持ち込む。最後は身体を投げ出して放った右足シュートをゴール右隅へ突き刺した。

「時間もなかったので最後、スピード特長なので相手ぶち抜いて決めてやろうと思っていました。終了間際で点を決めたいなと思っていて、(この試合は)シュートもなかなか打てなかったので最後やり切ろうと思って打ちました」。控え選手も大いに沸いたスーパーゴール。ハイタッチで迎えられた背番号23は笑顔でその祝福に応えていた。

 榎本貴士コーチはマン・オブ・ザ・マッチに選出した山野について、「ドリブルスピードと最後まで行く姿勢。(彼はDFの)足が引っかかっても行きますよ」と説明する。流経大柏の1年生で最速の50m走6秒1。また、球際の強さも持ち味だ。そのスピード豊かなドリブラーが、憧れの“ワンダーボーイ”FWマイケル・オーウェンを彷彿させるような高速ドリブルからのスーパーゴールを大一番で決めて見せた。

「(自分の見て欲しいところは)スピードに乗った、突破力のあるドリブルです。結構一人で状況打開するのが得意なので、ルーキーリーグの市船戦でも一人で状況を打開して決められたので、そういうプレーでどんどん自分の特長を出していきたい。苦しい状況でも一人で局面を打開して、点も決めて、チームを勝たせる選手になりたいです」。圧巻の一撃を決めたFWは、流経大柏進学後に課題を少しずつ改善してきている。

 中学時代はドリブルで仕掛けても、やり切れない部分があったという。だが、流経大柏進学後の半年間で変化。本人はゴール数に満足していないものの、全部行き切るための力を身に付け、会心のゴールを決められるようになってきている。

 今大会は残り最大でも2試合。タフな連戦だが、先発でもベンチスタートからでも結果にこだわる考えだ。「準決勝・決勝も決めて行って、自分の特長を出していきたい」。高校3冠、プロ入りを目標に掲げるFWが「newbalance CHAMPIONSHIP U-16」でさらに結果を残し、将来の飛躍に繋げる。

(取材・文 吉田太郎)

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