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主将就任3日後に前十字靭帯断裂…「選手権に向けてこのタイミングで」履正社MF森川楓大が待望の復帰戦

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[9.24 高円宮杯プレミアリーグWEST第14節 履正社2-2清水ユース J-GREEN堺]

 昨年も主力ボランチを務めたMF森川楓大(3年=アイリスFC住吉)が、今季初出場を果たした。前半途中での交代となったが、「自分の中ではいい経験になったのかなと思います」とまずは復帰戦を無事終えたことにホッとした表情をみせた。

 “主将の一人”がピッチに帰ってきた。今年の履正社高は主将3人制を採用。1年生のころからDF片岡孝太がリーダーの役割を担っていたが、レギュラーではなかったことで、試合経験も加味して森川とFW古田和之介(3年=G大阪JY)にも同等の役割が与えられることになった。

 しかし昨年12月、主将就任からわずか3日後の練習試合で森川を悲劇が襲う。左膝の前十字靭帯断裂の大怪我を負い、翌1月にメスを入れることになった。「高校サッカーの間に戻れるのかな」。リハビリ期間はそんな不安と戦い続けたという。

 それでも9月に入ってようやく復帰の目途が立つと、平野直樹監督も「選手権に向けてはこのタイミングで使っておきたかった」とこの日の復帰を決断。限定30分の出場となったが、この日に限ってはピッチに立てたことが何よりの収穫だった。「今日の試合で基準が分かったので、練習から合わせてやっていきたいと思います」。

 今年のチームは10番MFの名願斗哉(3年=G大阪JY/川崎F内定)が川崎フロンターレへの入団を決めたことで、より注目度が増している。プレミアリーグで戦っていることももちろん、高体連サッカーの集大成となる高校選手権での好成績にも期待が集まる。

 名願は「個人としてもチームとしても日本一という目標がある」と選手権への意識を十分にする。「高校サッカーは選手権がみんなの夢としてある。(内定選手ということで)意識はみんながしてくると思うけど、自分の中では気にしないようにして、自分は自分でチームとしてやるべきことをやっていきたいと思っています」。

 またプロ内定選手だけでなく、大学に進学して、その先にプロを目指す選手たちも、選手権での飛躍を目指している。現在、プレミアWESTの得点ランキングトップで、卒業後は関西学院大に進学する予定でいる古田も「大阪予選は打倒・履正社で来られると思うけど、どこが来ても倒せる力をつけていきたい」と鼻息を荒くした。

(取材・文 児玉幸洋)
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