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2冠目指す注目ボランチ、前橋育英MF徳永涼主将。選手権は「責任のある行動をしないといけない大会」

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前橋育英高MF徳永涼主将(3年=柏レイソルU-15出身)が

[11.23 高円宮杯プレミアリーグEAST第13節 市立船橋高 1-1 前橋育英高 グラスポ]

「小さい頃は凄く憧れだったんですけれども、今は他の部員の分とか、親とか支えて下さってくれている人への恩返しで、あとは自分のためというがあるので、選手権というものの捉え方は変わりますけれども責任のある行動をしないといけない大会」

 インターハイ王者・前橋育英高(群馬)の主将で大黒柱。MF徳永涼(3年=柏レイソルU-15出身)にとって選手権は、憧れの舞台から家族や仲間のために責任のある行動をしなければならない大会へと変わったようだ。選手権で東福岡高(福岡)MF荒木遼太郎(現鹿島)のプレーを見て衝撃を受け、自身が初めて立った前回大会は準々決勝で大津高(熊本)に“忘れがたい”敗戦。今回は2冠が大目標だが、まずは日章学園高との初戦へ「最高の準備をする」ことに集中している。

 全国制覇後、苦しい時期も経験した。チームメートと時に意見をぶつけ合いながら、力を積み上げてきた。選手権予選突破後、最初のリーグ戦となった前節(20日)は、主軸が大学受験や怪我で不在ながらも流通経済大柏高(千葉)に勝利。主将はチームがまた一つ上のステージへ上がったと感じている。

 同時に自身の成長も実感している。ボールを失わない力とバランス力をはじめ、展開力、ボールを奪い取る力もハイレベルで備えるボランチは夏の日本一後、より前に出ること、ゴールに絡むことを求めてきた。この日も中盤の底の位置でゲームコントロールしながら、時に中央からドリブル突破。攻撃的なボランチのMF青柳龍次郎(3年)をサポートする形でバランスを取り、自陣でインターセプトを見せる一方、前へ出る姿勢も見せていた。

「だいぶアシストが増えて、でも点にはまだ至っていなくて、引き続きそこは課題ではあるんですけれども、シュートの本数が毎試合2とかついたりアシストも結構ついてきて前に出る回数は増えてきた。夏からの取り組みは形になってきているので、あとはシュート決めるところや一個予測して(相手を)上回るプレーをしていかないといけない」

 U-18世代を代表するボランチだが、進路は大学を選んだ。「4年間自分を見つめ直せる時間がある。一日一日怠らずに4年後活躍するためだけに」準備をし続ける。幼い頃からサッカーノートをつけ、自分の課題や見つめ直す事柄、対戦相手の分析などを書き記してきた。まずは目の前のプレミアリーグ、選手権に集中。チームとともに少しでも成長して2冠を達成し、大学4年間で学び続けて抜きん出た存在になって、プロ入りする。

(取材・文 吉田太郎)
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