OBトリオがW杯で大活躍。初の日本一へ挑戦する川崎F U-18のMF大関「先輩が日本のヒーロー、憧れ持った」
[12.4 高円宮杯プレミアリーグEAST第22節 川崎F U-18 1-2 青森山田高 川崎F麻生グラウンド]
世界を驚かせた先輩に続け。川崎フロンターレU-18は、大きな刺激を受けて日本一決定戦へ挑む。カタールで開催中のワールドカップでは、OBが大活躍。グルーリーグ最終戦では、DF板倉滉(ボルシアMG)、MF三笘薫(ブライトン)、MF田中碧(デュッセルドルフ)のOBトリオが全員出場し、強豪・スペインを撃破した。
来季のトップチーム昇格が内定している川崎F U-18のMF大関友翔(3年)は「スペイン戦(の決勝点)は、薫さん(のアシスト)から碧さんのゴール。アカデミーの先輩が日本のヒーローになっているのは、すごい刺激というより……言葉で表せないくらい(の感動がある)。自分も(世界の舞台に)行けるかもしれないと思わせてくれたし、憧れを持った。そういう方々のプレーを盗みながら、もっとやっていかなければいけない」と先輩の背中を追う決意を示した。
川崎F U-18は、高校年代の最高峰であるプレミアリーグEASTを戦っており、先月20日の第20節で昇格1年目にして初優勝を飾る快挙を達成した。WESTは12月4日の最終節までもつれたが、サガン鳥栖U-18が初優勝。12月11日に国立競技場で行われる日本一決定戦、プレミアリーグ2022ファイナルの対戦相手が決まった。
鳥栖U-18は、3年生4人の来季トップ昇格が内定。ほかにトップチームでルヴァン杯出場経験があるMF福井太智(3年)が、来年1月からドイツ1部のバイエルンに完全移籍する。鳥栖は近年、アンダーカテゴリーの活躍が目覚ましいクラブだ。
現・高校3、2年生も鳥栖U-15で日本クラブユース選手権(U-15)や高円宮杯U-15で日本一を経験している選手が多く、大舞台の経験は豊富。川崎F U-18のDF松長根悠仁(3年、来季トップ昇格内定)は「鳥栖のアカデミーは、大舞台を経験していると思うけど、自分たちは初めて。チャレンジャーの気持ちで臨みたい」と意気込みを語った。
また、大関は「同じポジションの福井選手は、僕より良い部分をたくさん持っていると思うし、意識しながらプレーしている。今は、まだ福井選手の方が上だと思うので、良い舞台で対戦できるのは楽しみ。そういう選手が要る中でも、自分のプレーができるように準備したい」と中盤の主導権争いに対抗心を燃やした。
4日に行われたリーグ最終節では、ファイナルに向けた収穫と課題を持ち帰った。青森山田高に1-2で敗戦。ショートパスで主導権を握る得意のスタイルが縮こまり、前半は相手のプレッシングの餌食になり、先制を許した。後半も先に失点。前線を2トップから3トップ気味に変更すると、ピッチの幅を広く使いながら、中央をコンビネーションで攻略。大関がドリブルで割って入り、途中出場で前線に投入されたDF浅岡飛夢(3年)とのワンツーから左足のシュートを決めて1点を返した。
今年2月、高校2年でトップチームとプロ契約を締結し、春にはACLにも出場した193cmの長身DF高井幸大(3年)は「前半は(早めに深い位置へ)蹴って来る相手に対応できず、相手の時間が多くなった。もったいない失点が多かったので、修正したい」と守備の引き締めに意識を向けた。
川崎Fは、クラブを挙げてアカデミーの応援を呼び掛けており、ユース年代では破格の応援動員を誇る(今季リーグの一般観戦可能なホームゲームの観客数は、平均1420人)。大関は「(ファイナルの舞台である)国立は、フロンターレブルーで染めてくれると思うので、思いに応えられるプレーをしたい。(青森山田戦で)前半から気持ちで負けないところは、やっていかないといけない課題」と指摘し、ファイナルに向けた改善を誓った。偉大な先輩たちが成し遂げられなかった、日本一のタイトルを獲得できるか。海の向こうから強い刺激を受ける川崎F U-18がファイナル初制覇に挑む。
(取材・文 平野貴也)
▼関連リンク
●高円宮杯プレミアリーグ2022特集
世界を驚かせた先輩に続け。川崎フロンターレU-18は、大きな刺激を受けて日本一決定戦へ挑む。カタールで開催中のワールドカップでは、OBが大活躍。グルーリーグ最終戦では、DF板倉滉(ボルシアMG)、MF三笘薫(ブライトン)、MF田中碧(デュッセルドルフ)のOBトリオが全員出場し、強豪・スペインを撃破した。
来季のトップチーム昇格が内定している川崎F U-18のMF大関友翔(3年)は「スペイン戦(の決勝点)は、薫さん(のアシスト)から碧さんのゴール。アカデミーの先輩が日本のヒーローになっているのは、すごい刺激というより……言葉で表せないくらい(の感動がある)。自分も(世界の舞台に)行けるかもしれないと思わせてくれたし、憧れを持った。そういう方々のプレーを盗みながら、もっとやっていかなければいけない」と先輩の背中を追う決意を示した。
川崎F U-18は、高校年代の最高峰であるプレミアリーグEASTを戦っており、先月20日の第20節で昇格1年目にして初優勝を飾る快挙を達成した。WESTは12月4日の最終節までもつれたが、サガン鳥栖U-18が初優勝。12月11日に国立競技場で行われる日本一決定戦、プレミアリーグ2022ファイナルの対戦相手が決まった。
鳥栖U-18は、3年生4人の来季トップ昇格が内定。ほかにトップチームでルヴァン杯出場経験があるMF福井太智(3年)が、来年1月からドイツ1部のバイエルンに完全移籍する。鳥栖は近年、アンダーカテゴリーの活躍が目覚ましいクラブだ。
現・高校3、2年生も鳥栖U-15で日本クラブユース選手権(U-15)や高円宮杯U-15で日本一を経験している選手が多く、大舞台の経験は豊富。川崎F U-18のDF松長根悠仁(3年、来季トップ昇格内定)は「鳥栖のアカデミーは、大舞台を経験していると思うけど、自分たちは初めて。チャレンジャーの気持ちで臨みたい」と意気込みを語った。
また、大関は「同じポジションの福井選手は、僕より良い部分をたくさん持っていると思うし、意識しながらプレーしている。今は、まだ福井選手の方が上だと思うので、良い舞台で対戦できるのは楽しみ。そういう選手が要る中でも、自分のプレーができるように準備したい」と中盤の主導権争いに対抗心を燃やした。
4日に行われたリーグ最終節では、ファイナルに向けた収穫と課題を持ち帰った。青森山田高に1-2で敗戦。ショートパスで主導権を握る得意のスタイルが縮こまり、前半は相手のプレッシングの餌食になり、先制を許した。後半も先に失点。前線を2トップから3トップ気味に変更すると、ピッチの幅を広く使いながら、中央をコンビネーションで攻略。大関がドリブルで割って入り、途中出場で前線に投入されたDF浅岡飛夢(3年)とのワンツーから左足のシュートを決めて1点を返した。
今年2月、高校2年でトップチームとプロ契約を締結し、春にはACLにも出場した193cmの長身DF高井幸大(3年)は「前半は(早めに深い位置へ)蹴って来る相手に対応できず、相手の時間が多くなった。もったいない失点が多かったので、修正したい」と守備の引き締めに意識を向けた。
川崎Fは、クラブを挙げてアカデミーの応援を呼び掛けており、ユース年代では破格の応援動員を誇る(今季リーグの一般観戦可能なホームゲームの観客数は、平均1420人)。大関は「(ファイナルの舞台である)国立は、フロンターレブルーで染めてくれると思うので、思いに応えられるプレーをしたい。(青森山田戦で)前半から気持ちで負けないところは、やっていかないといけない課題」と指摘し、ファイナルに向けた改善を誓った。偉大な先輩たちが成し遂げられなかった、日本一のタイトルを獲得できるか。海の向こうから強い刺激を受ける川崎F U-18がファイナル初制覇に挑む。
(取材・文 平野貴也)
▼関連リンク
●高円宮杯プレミアリーグ2022特集