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爆発的な動きを見せる一方で「アシストも、ゴールもない」。尚志の2年生MF安齋悠人は結果と勝利にこだわる

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尚志高MF 安斎悠人(2年=福島ユナイテッドFC U-15出身)は爆発的な動きでチャンスメーク

[12.9 高円宮杯プレミアリーグプレーオフ1回戦 尚志高 2-0 岡山学芸館高 エディオン]

「次の試合は、出たら絶対に結果を残してチームに貢献します」。尚志高(福島)MF安齋悠人(2年=福島ユナイテッドFC U-15出身)はプレミアリーグプレーオフ1回戦でインパクト十分のパフォーマンス。だが、ゴール、アシストを記録することができず、仲村浩二監督からもその部分を指摘されていた。

「(安斎は)100かゼロの男なんですけれども、きょうは100に近い方だった。でも、最後(彼)に言っていたのは、『きょうもアシストも、ゴールもないな』と。見ている人を魅了させるけれど、『あれっ?』ていう」(仲村監督)。その爆発的な突破力がなかなか結果に結びつかない。それだけに、本人はプレーオフ2回戦で必ず結果を残すことを誓っていた。

 力は、ある。右サイドで先発したこの日、尚志に流れを引き寄せたのは安斎のプレーだった。「自分はドリブルが武器だと思うので、後ろ向きなプレーは自分に必要がないと思うので常にボールを持ったら仕掛けてチームに貢献したいと思います」。ファーストプレーで絶対に仕掛けることを決めている安斎は、立ち上がりから右サイドを爆走。DFの前に出て決定的なクロスを通したほか、PAへの抜け出しと切り返しから決定的な左足シュートも放った。

 これを決められなかったことを悔しがったが、前線との関係性も良く、課題として取り組んできた守備でも奮闘していた。後半にも、縦突破から決定的なクロス。味方が決めてくれれば、というシーンが2つ3つあったことも確かだが、その数を増やしてゴールに結び付けなければならない。

 安斎は昨年のU-16全国大会で圧倒的なパフォーマンス。今年は先発を務める一方、後半途中からの出場が多い。相手だけではなく味方も疲れている状況でチームを活性化することを心がけてきたが、先発でも十分にやれることを証明。ワールドカップから、「三笘(薫)さんが凄く上手だと思っていて、三笘さんとかは警戒されている中でもしっかり縦にいって結果を残していて全然違うなと思って見ていました」と刺激を受けた。その高速MFは、地元に残っているチームメートたちの分の気持ちも込めて2回戦を戦い、結果を残して勝つ。

(取材・文 吉田太郎)
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