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タフに戦い、交代出場の2人で決勝点。浜松開誠館が昌平の待つプレミアプレーオフ2回戦へ

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浜松開誠館高が2回戦進出を決めた

[12.9 高円宮杯プレミアリーグプレーオフ1回戦 浜松開誠館高 2-1札幌大谷高 広島広域公園第一球技場]

 高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2023に参入する権利をかけた高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2022 プレーオフ(広島)が9日に幕を開け、1回戦6試合が行われた。Cブロックの浜松開誠館高(東海1/静岡)対札幌大谷高(北海道2)戦は、浜松開誠館が2-1での勝利を収めて1回戦を突破。11日の2回戦では参入を懸けて昌平高(関東1/埼玉)と戦う。

 前線からタフに圧をかけながら主導権を握る浜松開誠館のペースで試合は始まった。開始5分にFW坂上輝(3年)のシュートがポストを直撃するなど攻勢を強め、11分にはDF若尾直哉(3年)のシュートを札幌大谷GK松浦青空が防いだリバウンドボールを坂上が押し込み、早くも先制点を奪い取った。

 対する札幌大谷はどうにも動きが重い。「久々の公式戦だったので硬くなるとは思っていたし、今年のチームはスタジアムで試合ができていなかったので、そこへの慣れもなかった」と清水隆行監督が振り返る。札幌大谷は10月16日に行われた全国高校サッカー選手権北海道予選2回戦(札幌大谷にとっての初戦)で敗退。そこから2か月近くにわたって公式戦から離れており、その影響があったのは明らかだった。

 ただ、劣勢の中でもDF安食優斗(3年)が最終ラインを崩してでも積極的に中盤まで出て相手選手を潰しにいくなどして徐々にペースを取り戻す。「段々と前向きの守備ができるようになった」(MF笹修大、1年)ことで試合の様相を徐々に反転させ、特にハーフタイムを挟んでからは逆に攻勢となった。

 後半15分にDF熊谷碧(3年)のFKから笹が頭で合わせたシュートがバーを叩くなどチャンスを作ると、22分には効果的な動き出しとスピード、粘り強さで脅威となっていたFW長太陽寛(3年)が抜け出しからのシュートを見事に沈め、ついに試合を振り出しに戻した。

 ここからはどちらに勝負の天秤が傾いても不思議はない時間となったが、試合を動かしたのはワンプレーだった。後半39分、交代出場の二人が見せる。

兼子壮太(3年)から良いクロスが来たので、決めるだけだった。あそこに来ると信じていた」

 そう語ったのは浜松開誠館FW山口莉生(3年)。ニアに入ってきたクロスに勇気を持って頭から合わせると、これが見事にゴールネットを揺らす。その後は札幌大谷の粘りの反撃をしのぎ、浜松開誠館が2-1で逃げ切りに成功。昌平の待つ決定戦へと駒を進めた。

(取材・文 川端暁彦)
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