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[MOM4135]神村学園FW福田師王(3年)_ようやく万全で迎える冬。特別なストライカーであることを証明する2発

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神村学園高FW福田師王は2得点。

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.9 高円宮杯プレミアリーグプレーオフ1回戦 神村学園高 4-3 金沢U-18 広島広域公園第一球技場]

「どこも痛くない状態で試合をするのがこんなに楽しいとは……」

 試合後、神村学園高FW福田師王(3年=神村学園中出身)はそう言って笑顔を見せた。

 独ブンデスリーガの名門ボルシアMGへの加入内定が話題になった福田だが、今季を振り返れば苦しんだ時期のほうがずっと長い1年だった。負傷を抱えていた時期もあり、コンディションを落とした時期もある。夏の高校総体も不完全燃焼に終わった。全国高校サッカー選手権鹿児島県予選では「このまま高校サッカーを終われない」ともこぼしていた。

 昨季もこの高円宮杯プレミアリーグプレーオフを目前にした段階で負傷し、ピッチ外から敗北を見届けるという悔しさを味わった。それだけに思いは強く、有村圭一郎監督とも相談してこの試合に向けての調整を優先。負傷の回復を図りつつ、コンディションも整えて臨んでいた。

 そして、ツエーゲン金沢U-18との試合は「痛いところがない福田」が特別なストライカーであることをあらためて見せ付ける90分にもなった。前半から鋭い動き出しからオフ・ザ・ボールでDFを何度も出し抜くと、23分にはクロスボールを得意のヘディングで合わせる「イメージ通り」(福田)の先制点を奪い取る。金沢の猛追を受けていた後半28分には「最後に詰めているのがストライカー」と言う自身の哲学どおりのゴールで追加点も奪い取った。そしてこの1点が決勝点にもなった。

 ドイツでは「ボールが来るまで何回も動き直す」ストライカーたちの動きを目にして、自分のプレーをブラッシュアップ。その成果も感じさせるプレーぶりだった。

 高校サッカーでの日々はあと少しだけ残っている。まずは「後輩に良いものを残したい」と語るプレミアリーグという置き土産を得るため、次はクラブユース王者・セレッソ大阪U-18を倒しに行く。

(取材・文 川端暁彦)
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