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「なかなかスポットライトが当たることはないですけれども…」。好守で無失点の帝京長岡GK小林脩晃はDF陣に感謝

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帝京長岡高GK小林脩晃(1年=FC東京U-15むさし出身)は無失点勝利に大きく貢献

[12.19 MIZUNO CHAMPIONSHIP U-16決勝 神村学園高 0-4 帝京長岡高 時之栖うさぎ島G]

 陰のヒーローは守備陣だった。帝京長岡高(新潟)は0-0の前半35分、大会得点王の神村学園高MF金城蓮央の個人技に攻略され、決定的なピンチ。だが、至近距離からのシュートをGK小林脩晃(1年=FC東京U-15むさし出身)がストップする。

 小林は後半9分にも抜け出してきた金城のシュートを再びストップ。多くの時間帯でボールを支配した帝京長岡だが、相手の鋭い攻撃を受けるなどピンチがあった。それでも、守護神が自信を持っているシュートストップで阻止。その好守が後半半ば以降の4得点に繋がった。

 まさに陰のヒーロー。だが、小林は「シュートを止められたのは自分だけの力じゃないと思います。DFライン4人に本当に助けてもらった部分があると思いますし、なかなかスポットライトが当たることはないですけれども、しっかり身体を張って、ハードワークして、守ってくれたからこそ自分のセーブもあると思うので、ある意味、助けてあげられて良かった」と右SB永井仁之、CB下田蒼太朗、CB香西大河、左SB平井琉稀の4バックに感謝する。仲間たちが最後まで諦めずにシュートコースを狭めてくれたからこその好セーブ。日の目を見る機会の少ない守備陣の活躍を守護神は強調した。

 その小林は今大会、予選リーグ、準決勝でも好セーブでチームに貢献。自身にとっても来年以降の活躍に繋がる大会となった。小林は一週間前、Aチームがプレミアリーグ昇格をかけて戦ったプレーオフで先発出場。1-2で敗れ、先輩たちのラストゲームを白星で飾ることができなかった。

「出させてもらったので、伝えないといけないこともあると思いますし、チームを引っ張ってというところも意識して」今大会に出場。経験を1年生チームにもたらしたGKは、予選リーグで尚志に3-2で“リベンジ”し、U-16日本一を成し遂げた。

 自信をつけて来年、再来年へ。「このオフシーズン、プリンス(リーグ北信越)が始まるまでの間にさらにレベルアップして自分が先輩に負けないように、試合に出られるように、この期間頑張って来年、再来年と出続けられるように頑張っていきたい」と誓う。

 目指す姿はシュートを止めるGKだ。「理想は中村航輔選手。(Jリーグの)ベストイレブン選ばれた年あたりに試合を見ていて、めっちゃ止めるので凄いなというので憧れた感じです。とにかく止める。第一にGKはゴールを守るポジションなので、そこが自分の理想とマッチしている。今も海外で挑戦していて凄いなと思いますし、とても憧れの選手です」。武器のシュートストップに磨きをかけ、課題のビルドアップ、キックを改善すること。そして、DF陣と協力しながら、来年、再来年も白星を重ねる。

(取材・文 吉田太郎)

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