[12.19 MIZUNO CHAMPIONSHIP U-163位決定戦 西武台高 0-1 星稜高 時之栖うさぎ島G]

　関東王者・西武台高(埼玉)は、準決勝、3位決定戦で惜敗。上位との差がないことを示したが、「2022 MIZUNO CHAMPIONSHIP U-16」を4位で終えた。

　西武台は関東Rookie League U-16で10勝1敗の成績を残し、初優勝。関根雄太コーチは選手たちに「ルーキー取ってからの4か月、もう一つ二つレベルアップしないといけない」と選手たちに求めてきたという。今大会は選手層の厚さや攻守の力を発揮。怪我などで複数の選手を欠きながらも、「苦しい中でもしっかりとやっていた」(関根コーチ)というチームは予選リーグを無失点で3連勝した。

　だが、神村学園高(鹿児島2)との準決勝は、先制してさらに前がかりになってしまった隙を突かれて逆転負け。相手の変化に対応できなかった。また、星稜高(石川)との3位決定戦は、安定した守備からオープン攻撃でチャンスを作りながらも、細かな部分での質が課題に。0-1で競り負けた。

　1年生レギュラーとしてプリンスリーグ関東などで経験を重ねてきたCB谷口輝は、「先生たちからも(この全国大会で)優勝取れるけれど、もっとやらないといけないよと言われていた。もう少し詰めなければならないこともあった。強度や一個一個の質のこだわりはトップチームとの差」と指摘する。

　谷口は今年、怪我と戦いながら、トップチームで活動。日常の大切さを学び、フィジカル、技術面をレベルアップする必要性も感じたという。今大会では得意とするキック、ヘッドを発揮するなど存在感。一方でより戦う姿勢などを発揮していかなければならない。

「メンタルが自分少し弱いので、そこを強くするのも一つだし、長所のキックやヘディング、弱点である技術ももっとつけて、みんなにもっと信頼されるように練習や試合からしっかりやっていきたい。最終ラインの士気を高めて、チームも高められて、自分がいれば安心されるような存在になりたいと思います」と力を込めた。

　今年の西武台はFW竹内奏海やFW遠藤秀悟、FW藤木浩人、FW鈴木洸晴と強力な攻撃陣。中軸のMF宇野大稀や右SB高橋宥輝もトップチームを経験した。谷口は「来年は大事な1年になると思う。(2年後のためにも)今の1年生が何人もトップチームで出て結果残せられるようにしたいなと思います。1年生の時はベスト4だったけれど3年生になったらどんどん他のチームのレベルも高くなる。ここで差をつけられるように、まず埼玉を突破できるように、一日一日成長していきたい」と誓った。

(取材・文　吉田太郎)