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[MOM4146]桐光学園MF松田悠世(2年)_攻撃牽引したレフティードリブラー

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桐光学園高の新10番候補、MF松田悠世(2年=シュートジュニアユースFC出身)が果敢な仕掛け

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.27 横山杯決勝リーグ第1節 桐光学園高 1-1 市立船橋高 グリーン土合グラウンドB面]

 10番候補のレフティーが、強豪対決で特長を発揮した。桐光学園高(神奈川)のMF松田悠世(2年=シュートジュニアユースFC出身)は166cm、61kgの小柄なプレーヤー。市立船橋高(千葉)との一戦ではトップ下の位置で鋭いドリブルを繰り返し、後半終了間際には劇的な同点ゴールの起点となった。

「(自分は)小さいけれど潜り込んでいける。自分が中央で受けた時には絶対にチャンスをつくれる自信がある。今日は自分がどう割って入って行くかが鍵になると思った」という松田は、中央のスペースを狙って重心の低いドリブルで前進。後半35分のシーンは抜き切れなかったものの、結果的にその仕掛けの姿勢が同点ゴールに結びついた。

 鈴木勝大監督が入学前から期待感を口にしていたレフティードリブラー。神奈川県茅ヶ崎市出身の松田は、幼少期から自宅近くの砂浜でボールを蹴ってきたという。裸足でボールを扱ううちに感覚が向上。個人技を磨き、注目を集める存在となったMFは、憧れていた桐光学園へ進学した。

 高校進学後はスピード、フィジカルの部分で苦戦し、十分な結果を残すことができていない。だが、ここへ来て体力面が向上し、今大会の1日2試合というスケジュールでも疲れを見せていない。また、スピードが向上したことで、ドリブルのキレが増している。

 その松田は、「今年は最上級生になって、自分がやらなければいけないという自覚がありますし、『オレにボールを出せ』というふうにやっているので、そこでもうちょい自分がプレーでもチームを引っ張っていければなと思っています」と意気込んでいる。

 この日は左クロスから決定的なヘッドも相手GKのビッグセーブに阻まれた。「あそこは意地でも取りたかったので。得点パターンもどんどん増やしていきたい。上に行くにはやらなければいけない仕事とかもあるので、積極的にやっていきたい」と松田。鈴木監督は「45点くらいですね」と厳しい評価だったが、攻撃の中心として奮闘し、守備でも走り続けていたことは確かだ。偉大なOBであるMF中村俊輔も背負った10番の有力候補は今後、試合を決める活躍をすることを目指していく。

「メッシとマラドーナがめっちゃ好きです」という松田の将来の目標はプロ。最終学年となる23年シーズンへ向けては「まず夏のインターハイは1、2年と出れなかったのでまずインターハイ出てどれくらいの力があるのか、全国でどのくらいやれるか試したいですし、優勝を狙っているので色々チャンレンジしていきたいと思っています」。レフティードリブラーは全国で自分の力を証明し、桐光学園にタイトルをもたらす。

(取材・文 吉田太郎)
●横山杯第23回全国ユース招待サッカー大会特設ページ

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