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発奮したU-18からの合流組。U-17日本高校選抜が西丸、碇のゴールなどで日体大に撃ち勝つ

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1本目29分、U-17日本高校選抜候補MF碇明日麻(大津高2年)がゴールを決めてガッツポーズ

[1.22 練習試合 U-17日本高校選抜候補 5-4 日本体育大 時之栖G]

 U-17日本高校選抜候補は22日、日本体育大と練習試合(30分×3本)を行い、5-4で撃ち勝った。

 この日が選考合宿3日目。同じ施設で選考合宿中の日本高校選抜候補から、DF田辺幸久(大津高2年)、MF碇明日麻(大津高2年)、FW西丸道人(神村学園高2年)の3人が合流した。U-17日本高校選抜候補に不参加者などがいたために取られた措置だったが、“降格”となった3人が発奮。彼らの活躍が勝利に繋がった。

 1本目はGK雨野颯真(前橋育英高2年)、DF田辺、塩川桜道(流通経済大柏高2年)、八巻涼真(浜松開誠館高2年)、野田隼太郎(藤枝東高2年)、MF安齋悠人(尚志高2年)、碇、神田拓人(尚志高2年)、松田悠世(桐光学園高2年)、FW山本吟侍(高川学園高2年)、西丸が出場。開始4分、早くも西丸が先制点を叩き出す。

 左を安斎が抜け出すと、マイナスのボールを受けた西丸が右足アウトにかけたシュート。「『今日、17の方行こう』という話になった時に自分の中でとても悔しかったですし、形はどうあれ、下げられたというのは自分の力不足というか結果が足りないところだと思ったので、ここでしっかりと結果を残して18の方でしっかり選んでもらえるように。そこだけでした」というストライカーが、気持ちの込もった一撃をゴール左へ突き刺して先制する。

 日体大にPAまでボールを運ばれるシーンがあったが、八巻がストップ。また、神田が冷静にシュートブロックするなど得点を許さない。塩川も高さを発揮。逆に松田のスルーパスで山本が抜け出したほか、左SB田辺がコンビネーションでゴール方向へ攻め上がるなど追加点を狙う。

 そして29分、碇が圧巻のゴール。左中間で前を向くと巧みにDFとの距離を取りながらボールを前へ運んで右へ展開する。そして、松田からのリターンをPAで受けると右足シュート。「(この1年間、主に務めてきたCBではなく)フォーメーション見た時にボランチだったので、とにかく自分らしく攻撃的にやって、結果を残して、上の方で選ばれたら良いと」というゴールで2-0とした。

「もっと努力しなきゃな、とU-18で思いました。U-18で何もできなくて、最悪ここで残らなきゃと思って、その気持ちでやっていました」と語る田辺を含めて、3人がU-18日本高校選抜候補の実力を示した。チームとしても前への姿勢を出しながら好内容のゲームを披露。2-0で1本目を終了した。

 2本目はGK平塚仁(岡山学芸館高2年)、DF市川和弥(尚志高2年)、石川穂高(昌平高2年)、青谷舜(桐光学園高1年)、梶磨佐志(米子北高2年)、MF長準喜(昌平高2年)、芝田玲(青森山田高2年)、宮地陸翔(京都橘高1年)、福永裕也(京都橘高2年)、FW小田晄平(昌平高2年)、田口裕真(岡山学芸館高2年)が先発。石川と宮崎達也(日大藤沢高2年)が途中で入れ替わった。

 立ち上がりから石川がヘッドを放つなど攻めるU-17高校選抜候補は11分、田口のループシュートで加点。そしてリードしたまま試合を進めて小田らが次のゴールを狙う。だが、押し返されると、日体大の194cmFW赤井ウェズリー景太(1年=三菱養和SCユース)やMF五十嵐琉偉(2年=甲府U-18)の高さにゴールをこじ開けられて30分間を1-2で終えた。

 3本目はGK中浦悠大(京都橘高2年)、DF白石蓮(尚志高2年)、山田佳(前橋育英高1年)、岩崎総汰(浜松開誠館高1年)、田中佑磨(佐賀東高1年)、MF仲田堅信(米子北高2年)、谷川勇獅(青森山田高1年)、近藤侑璃(國學院久我山高1年)、田邉望(岡山学芸館高2年)、FW土谷飛雅(昌平高2年)、金城蓮央(神村学園高1年)が出場した。

 開始直後、金城がドリブルで大きくボールを運び、最後は右SB田中が右足シュートを叩き込む。有村圭一郎コーチ(神村学園高)からSBが前に出ることを求められていた中、田中が果敢な攻め上がりからゴール。さらに4分にも田邉が豪快に決めて日体大を突き放す。

 試合終盤、寄せの甘さなどからゴール前への配球を許し、MF小林智輝(2年=日体大柏高)のクロスなどからFW岡崎大志郎(2年=西武台高)に2ゴールを許してしまう。3本目は2-2で終了。トータルスコアは5-4で勝利したものの、2本目に続いて終盤の失点は反省点となった。

 選考合宿最終日の23日は高校3年生中心の日本高校選抜候補と対戦。各選手がU-17日本高校選抜入りへのアピールをしながら兄貴分に食い下がり、白星を目指す。

(取材・文 吉田太郎)
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