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大津の10番MF田原瑠衣、高校選抜選考合宿最終日に2ゴール演出

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日本高校選抜候補MF田原瑠衣(大津高3年、右)は選考合宿最終日の練習試合で2得点を演出

[1.23 練習試合 日本高校選抜候補 5-1 U-17日本高校選抜候補 時之栖G]

 結果を残して選考合宿を終えた。日本高校選抜候補MF田原瑠衣(大津高3年)は2本目25分、シュートのこぼれ球を右サイドで拾うと、得意の左足でクロス。これをMF木村匡吾(岡山学芸館高3年)が頭で決め、決勝点となった。

「(クロスは)大体感覚でやることが多いので、大津の時もそれで(FW小林)俊英に合わせることをやっている。スペースにおけば入ってくるというのは感覚で自分は持っているので、(木村が)良く入ってくれたなと思います」と田原。2本目7分の先制点も右サイドの田原が中央で崩しに係わり、左足のループパスでDF背後を攻略して生まれたものだった。

 2得点に絡んだ田原は、「結果出さないと残れない世界なので、1日目からずっと結果を出そうと思っていた。ゴールじゃなかったけれど、最後アシストという形で終われたのでそこは良かったと思います」と頷いた。

 左利きのドリブラーは、21年度の選手権決勝を経験。名門・大津の10番を背負った22年はU-17日本高校選抜の活動も経験した。インターハイでベスト8に入り、プレミアリーグでは終盤戦で充実のパフォーマンス。縦突破やゴールへ向かう動き、そして左足でチャンスメークし、残留に大きく貢献して選手権を迎えた。

 ただし、2度目の選手権は「選手権で『もっとやってやろう』と思っていたんですけれども、あの大舞台でいざやるとなると、『自分がやろう』というのが強くて味方に合わなかったり、自分の1対1で負けてしまってチームに迷惑をかけてしまった」。4強入りを果たし、2年連続国立のピッチでプレー。スルーパスなどで崩しに係わったが、10番の活躍をすることができず、3位という悔しい結果に終わってしまった。

 日本高校選抜の活動はその悔しさも晴らす場所に。初日のゲームで盟友・小林のゴールをアシストすると、2日目、3日目は磨き続けてきたドリブルで大学生に挑み、最終日に結果も残した。「大学生相手でも流経(流通経済大)の時とかはやれたりしていて、やってきたことは間違っていなかったし、それが今自分の武器になっているので凄くやっていて良かったなと思います」。その田原は2度目の海外挑戦を目指している。

 田原は中学2年時にスペインへ。「つっかけて後ろから刈られたりして、これが世界なんだと感じて。日本だとファウルしたらいけないとか風習があるんですけれども、スペインだと後ろからガチガチで来てびっくりしたのがあった。次の2回目の海外挑戦でどのくらいできるのか試したいのがある」。1度目の挑戦から4年。海外挑戦のチャンスを掴んだ際には、磨いてきた武器で勝負する。

(取材・文 吉田太郎)
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