[2.4 岡山県高校新人大会2回戦 岡山学芸館高 5-0 勝山高]

　選手権王者・岡山学芸館高の新チーム公式戦ファーストゴールは、右SH平松伸朗(2年=アヴァンサールFC出身)が決めた。前半1分、左SB今村天音(2年)からのパスを受けると「横パスが来ている間に敵の位置を見て、前にスペースもあったので縦に運んで。GKがニアに寄っていたのでファーに打ちました」と右足シュートを叩き込んだ。

「正直、決めたいとか、アシストしたいという意志があったんですけれども、決まった時はホッとして。時間帯も早かったので、チームに流れを持って行けたのかなと思います」。選手権は登録外。早速アピールに成功した背番号20は、その後もチーム屈指のスピードを右サイドで見せつける。受け方、仕掛け方の参考は日本代表MF伊東純也。その平松は、縦へのドリブルで違いを生み出し、決定的なクロスを上げ切っていた。

　高原良明監督も評価するパフォーマンス。「自分の特長はスピードが他の人よりも本当に速いと思うので、そこを活かすために監督からもずっと縦突破への意識や裏抜けのところを言われているので、そこへの意識を持ってやっていました」。選手権メンバー入りを逃した悔しさも力になっていたという。

「自分は1年も、2年も惜しいところまではあったんじゃないかなと思うんですけれども、結局メンバーに入れず、悔しい思いもしていたので、今年、自分の代で『絶対にやってやる』という気持ちもあるんで、良いアピールが出来たんじゃないかなと思います」

　攻撃面に加え、守備面での出足の速さも特長とするMFは今年、先輩たちのように国立のピッチで活躍することが目標だ。「(先輩たちが)自分たちに良い景色を見せてくれたので、憧れだったり、目標になったのでそこを意識してやっていきたいです」と意気込む。

　そのために、アピールを続けて信頼を勝ち取ること。「自分は何よりも相手からして怖い選手になりたい。チームを勝たせられるアシスト、ゴールという部分も自分は意識しているので、そういうところで活躍していきたい」と誓った。よりレベルが上がってくる中でも特長を発揮し、結果を残す。
(取材・文　吉田太郎)