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対外試合4戦4発。交代出場の強力FW塩貝健人が日本高校選抜を救う

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後半40+1分、日本高校選抜FW塩貝健人(國學院久我山高3年)が左足で同点ゴール

[2.11 NEXT GENERATION MATCH 横浜FMユース 2-2 日本高校選抜 国立]

 注目ストライカーが、また決めた。日本高校選抜は1-2の後半40+1分、サイドチェンジから右ハイサイドのSB野頼駿介(桐光学園高3年)が中央へ折り返す。これをFW塩貝健人(國學院久我山高3年)が左足でゴールへ押し込んだ。

 浮き球の合わせづらいボールだったが、國學院久我山のスーパーエースは決め切った。選手権東京都予選では4戦連発、計8得点を叩き出し、全国大会でも初戦でゴールを決めるなど圧倒的なパフォーマンス。選手権日本一に輝いた岡山学芸館高の選手たちも「今まで戦ってきたFWの中で一番突破力があり、驚かされた」「個人の能力が抜けていて、一人で打開できてしまう破壊力は強さを感じました」と塩貝の印象について語っていた。

 その塩貝は日本高校選抜でもゴールを連発。選考合宿(1月)の流通経済大戦を皮切りに、U-17日本高校選抜候補戦の2発、そして今月8日の早稲田大戦でもゴール。23年日本高校選抜の活動で誰よりも得点を決めてきた力を国立でも披露した。

 この日は1点を追う後半13分から出場。「暴れてやろうかな、と」というFWはファーストプレーから強気のプレーを見せる。右中間PAやや外側でボールを受けて前を向くと、複数の選手が動き出す中で強引な縦突破から右足シュート。その後も圧倒的な推進力でゴールに迫った。

 前日の雨雪の影響か、重いピッチに苦戦。また、相手のU-17日本代表CB畑野優真(2年)に巧みに守られていた部分もあった。だが、敗戦目前にチームを救う一撃。ただし、本人が「もう1点取りたかったんですけれども……」と首を振ったように満足はしていない。

 また、出場時間をより増やすためにやるべきことがあると考えている。最も得点を決めているものの、スタメンを掴めない理由が守備などにあると自己分析。「得点はオレが一番取れるんで。次の試合とかもあるんで、それまでに自分今までFWは点だけだと思ってきたんですけれども、それ以外のところにこだわっていきたいと思います」。2月末に開幕するデンソーカップチャレンジでは課題にも目を向けて日本高校選抜の先発、エースの座を勝ち取る。

(取材・文 吉田太郎)
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