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東北新人大会3位。学法石川の大型FW金子晴琉主将が求める決定力と一体感

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学法石川高(福島)のエースFW金子晴琉主将(2年=アミーゴFC出身)はスピードと高さが特長

「自分が決めれば勝つと思うので、自分が成長してチームも勝てるように」。学法石川高(福島)のエースFW金子晴琉主将(2年=アミーゴFC出身)が、新シーズンでの活躍を誓った。

 学法石川は第22回東北高校新人サッカー選手権大会で3位。八戸学院光星高(青森)との初戦をMF福田朱斐(2年)の2発とFW星野蓮(2年)のゴールによって3-0で快勝した。続く盛岡商高(岩手)戦は不戦勝。そして、遠野高(岩手)との決勝はCB高橋柊翔(1年)のゴールで先制したものの、追いつかれ、11人目までもつれ込んだPK戦の末に敗れた。

 ゲームの主導権を握り、押し込む時間帯を増やしていたものの、2点目を奪うことができずに悔しい敗戦。50m走6秒フラットのスピードと182cmの高さを持つ金子は存在感ある動きを見せたものの、無得点で大会を終えた。

「チームが、というよりは、自分がキャプテンでエースという自覚があるので、(準決勝は)そういうところで前半の1本のシュートやゴールへ行く姿勢だったりを見せれなかったのは自分の弱いところがあった。強気で行けていたら結果も違ったと思います」と悔しがっていた。
 
 加えて、金子は「(東北新人大会で)身長を活かした収めとかできたと思うんですけれども、収めて後ろに下げるんじゃなくて、前にターンしてゴールに向かうのが足りなかった。初戦からそうだったけれど決定力が全くなかった」。課題を改善し、ライバルたちを超える活躍を目指す。

 金子は1年時にU-16福島県選抜選出。JヴィレッジドリームカップでFW網代陽勇(尚志高2年)やMF安齋悠人(尚志高2年)らともにU-17日本高校選抜撃破を経験している。当時のチームメートは今冬の選手権などで印象的な動きを見せてU-17日本高校選抜候補入り。悔しさが力になっている。

「高校選抜の試合の映像とか(WEBに)上がっているけれど、自分、悔しくて見れないというのがある。決定力を上げて、キャプテンとして目立つプレーをしていかないと当然(高校選抜には)食い込んでいけないですし、尚志のやつらにも追いつけない。まずは点を取れるというところを特化してやっていきたい」。昨夏以降のCB経験も活かして成長を遂げる。
 
 金子はチームとしての課題改善も誓った。東北準決勝はPK戦前に決着をつけるチャンスがあっただけに、「押し込むところも一体感がなかった。勝ちたい思いがあれば押し込めたと思う。気持ちの部分で、自分たちの課題である一体感が新人戦の部分で達成できなかった」。学法石川は昨年12月のプリンスリーグ東北プレーオフもPK戦で敗退。選手権予選は2年連続で準優勝しているだけに、一体感、勝ち切るという部分を求めていく。

 その一方、東北新人大会では1年生中心のDFラインが奮闘。伝統的な堅守に加え、得点を奪うための取り組みで成果が出るなど収穫もあった。稲田正信監督は「今やろうとしていることは少しずつですけれども実を結んでいる。(PK戦で敗れ、紙一重で勝ち上がれるかどうかの)リアリティが分かったのは収穫。負けをどう成功に導いていくか。(力を積み上げるために)横にもレンガを置いていかないと」。遠野戦で不足していたフィジカルスタンダードなども向上させて春を迎える。

 サッカー部専用の第2サッカーグラウンドが準備され、人工芝のフルピッチプラス半面へ。環境面での厚いサポートを受ける中、選手たちは次の目標に挑戦する。金子は「(目標の東北新人)ベスト4は達成できたけれど、この結果に満足せずにインターハイ、選手権で目標を達成できるように努力していきたい」と誓った。自身はエースの活躍をしてチームに貢献する。

(取材・文 吉田太郎)

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