[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[2.18 近畿高校選手権1回戦 桃山学院高 2-1 畝傍高 葛城市新町公園球技場]

「まだまだなんですけれど、日本サッカーの宝になる可能性はあると思っている」

　桃山学院高の堀佳津之監督がそう話すのは、背番号10を託されたFW西条将太(2年)だ。18日に行われた近畿高校サッカー選手権1回戦では、地元の畝傍高相手に2得点。初戦突破の原動力となった。

　最初の見せ場は0-1で迎えた前半終了間際。相手を背負った状態から巧みに時間を作ってラストパス。PKに繋がるMF岡田奈朗(2年)の突破を演出し、そのPKを落ち着いて蹴り、同点ゴールを決めてみせた。

　後半はなかなかチャンスボールが供給されない難しい展開だったが、後半31分に巧みなパスワークが繋がると「最後は自分に絶対出してくれると思っていた」と考えた位置取りから冷静なタッチで「とっさに持ち直して決められた」と決勝弾を叩き込んだ。

　188cm、80kgのパワフルなボディで相手DFの当たりを跳ね飛ばしつつ、ゴールへ突進する重戦車タイプ。「相手のCB二人くらいいてもはね除けて決め切れるような選手にならないと」と言う西条からは、「この大会でも結果を出し続けて得点王になって優勝したい」と力強い宣言も飛び出した。

(取材・文　川端暁彦)