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個の成長求める公立校・佐賀東で160cmMF西川葵翔が躍動。2発含め、全4得点に絡む活躍

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後半26分、佐賀東高MF西川葵翔(2年=AFCパルティーダ出身)がドリブル突破からこの日2点目のゴール

[2.18 九州高校新人大会予選リーグ 福岡大若葉高 0-4 佐賀東高 豊見城総合運動公園陸上競技場(天然芝)]

 18日、令和4年度KYFA第44回九州高校(U-17)サッカー大会(九州高校サッカー新人大会)予選リーグ第2ブロック第2節で佐賀東高(佐賀1)が4-0で福岡大若葉高(福岡2)に快勝。2連勝で決勝トーナメント進出を決めた。

 昨年までの3年間、日本高校選抜、U-17日本高校選抜の指揮を執ってきた佐賀東・蒲原晶昭監督が選手たちに求めるのは個の成長だ。私学勢に挑戦する公立校は、中でも「ボールを奪うこと、ゴールを目指すこと」に特化。この福大若葉戦は、指揮官から「パスしながらではなく、行ける時は個で行け」と求められている160cmMFが2得点1アシスト、1PK奪取の大活躍を見せた。

 佐賀東は前半9分、ハイプレスからこぼれ球に反応したMF西川葵翔(2年=AFCパルティーダ出身)が右足シュート。左ポストを叩いたボールがゴールラインを越える。さらに飲水タイム直後の22分には、スローインから西川が仕掛けてPKを獲得。これをMF大島弘賀(1年)が決めて2-0と突き放す。

 初出場の福大若葉は、この日2試合目でバランス面が低下するなど苦戦。隙ができていた相手に対し、「1試合目何もできなかった」という西川は意欲的なプレーを続ける。後半12分には、中央からのスルーパスでFW甲斐巧海(1年)のゴールをアシスト。さらに26分には、インターセプトからドリブルでDFをかわし、左足でゴールを破った。

「2点目は、普段練習している1対1の形から得点できたので、そこは練習の成果かなと思います。自分の得意技というか、シザースが得意なので、1回入れて相手の重心を右にして、左へ持っていくのが理想なので、それができて良かったです」と微笑んだ。

 県新人戦開幕時はサブ。だが、準決勝、決勝と先発した西川は今大会初日の2試合でもスタートとして起用された。「自分、下手くそなので普通に出れていなかったです。切り替えとかチームでやろうということなので、自分はあんま特長とかないけれど、チームのために切り替えとかしっかりしてチームのために走れる選手になりたいと思っている」というMFは、切り替えの速さ、自信を持つ運動量を表現し、結果も。この日は、1試合目の悔しさを引きずらずに切り替えて2試合目の活躍に繋げた。

 蒲原監督の下、個を伸ばしてきた。「1年生の頃から身長はあまりないので、自分の武器のドリブルをしっかりと練習して、個の成長というところで自分がチームのためにできることはたくさんあると思ったので、自分のストロングポイントである部分はしっかりと伸ばしていきたい」。目標は自分のような小柄な選手に「勇気とか元気を与えられる選手」。チームのため、目標のために努力を重ねて活躍する。

 今大会の目標は優勝だ。「佐賀県にまだ九州のチャンピオンというのを持って帰ることができていないので、自分たちの代で持って帰って佐賀県にも貢献したい」。主将の右WB宮川昇太(2年)らけが人が出ているが、チャンスを得た選手たちも奮闘中。ここからの厳しい戦いを勝ち抜き、目標を達成する。

(取材・文 吉田太郎)

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