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[MOM4216]神戸弘陵FW馬場悠平(2年)_エースの自覚とゴールという結果。興國を砕く攻守両輪のパフォーマンス

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前半20分、神戸弘陵高FW馬場悠平が勝ち越しゴール

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[2.19 近畿高校選手権準々決勝 神戸弘陵高 4-1 興國高 葛城市新町公園球技場]

「今日は自分でも結構良いプレーができていたと思います」

 昨年から試合出場を重ね、今年はエースとしての期待も大きい背番号9のストライカーはそう言って笑顔を浮かべた。その言葉どおり、神戸弘陵高FW馬場悠平(2年)は体を張って前線の受け手として機能しつつ、プレッシングの先鋒としても集中を切らすことなく役目を貫徹。さらに決勝点まで沈める活躍ぶりだった。

「自分が守備の起点になって相手のビルドアップを止めに行った」という守備面で興國の持ち味を粉砕しつつ、攻撃に転じれば相手のCBに圧を掛け続けた。

「去年は得点が課題になってしまっていたので、ビルドアップには参加するんですけど、ハーフウェイラインを越えたらゴールを意識して、ゴール前に侵入して自分が決めにいくことを強く意識している」

 その意識が実を結んだのは1-1で迎えた前半20分。言葉どおりにゴール前に侵入したストライカーの前に来たチャンスボールを狙ったシュートはいったん相手GKに阻まれたものの、こぼれ球に鋭く反応しつつ、「相手GKが倒れているのが見えたので」という冷静なタッチで押し込み、逆転の一発を流し込んでみせた。

「1回戦も2得点1アシストだったので、自分としては良い感触で来られていた。興國には1年生のときも(1年生リーグの『Groeien』で)決めているのでやる前から自信もあったんです」

 そう語る様子もストライカーらしさを感じさせるもの。「今年はとにかく得点にこだわる」という言葉どおりに結果を出し続ける覚悟は決まっているようだった。

「最近はハーランドのプレーをよく観ています」と語るように、昨年までの自分とは少し異なるタイプの世界的ストライカーのプレーを採り入れていると言う。

「ボックス内の得点が本当に凄い。あの身長は自分にないですけど、ポジショニングで打てる状況を作って決め切れるところは本当に参考にしたいと思っています」

 近畿の強豪が集まる大会で、神戸弘陵のエースは大きな手応えを掴みつつある。

(取材・文 川端暁彦)

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