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2度の大怪我、1年7か月間の離脱を経て、日章学園の注目DF藤本晃士主将がついに復活。フル出場で好プレーも

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復活のフル出場。日章学園高DF藤本晃士主将(2年=日章学園中出身)は好守でチームを支えた

[2.20 九州高校新人大会準決勝 神村学園高 1-0 日章学園高 うるま市具志川多種目球技場A(天然芝)]

 中心選手、チームリーダーとして期待のDFが、ピッチに戻ってきた。日章学園高(宮崎1)はDF藤本晃士主将(2年=日章学園中出身)がフル出場。本人は1対1での寄せる部分や周りの選手を動かせなかったこと、そして細部が徹底できずに失点したことを悔しがる。

 だが、試合に出られなかった1年7か月間を乗り越え、ヘディング、両足のフィードなどスケール感の大きな動き。原啓太監督は「(まだ)7割くらい。もっともっとキレがあって足も一番速い。右も左も蹴れる」と説明するDFの奮闘する姿に、感激していた。

 藤本は1年時からSBとしてチャンスを掴み、21年のインターハイも先発出場。そこで代表入りも期待されるほどの充実のプレーを見せたが、右膝前十字靭帯に大怪我を負って長期離脱を強いられた。

 昨年4月20日、本格復帰直前の練習で再負傷。ショックは大きく、「(サッカーを)辞めたくなることが多かった」という。だが、「仲間とかからも『頑張れ』とか『待っているぞ』と言われて」努力を継続。ピッチ外から前主将のCB工藤珠凜(3年)のリーダーシップを学び、肉体強化にも取り組んできた。

「怪我して1年7か月試合できなかったので、プレーできない分、筋肉の部分とか強化できればと思っていた」。選手権全国大会で登録メンバーに加えられた藤本は、これからピッチでリーダーとして、中心選手として、「攻撃厚みがあるし、守備も安定してきている」というチームを引っ張る意気込みだ。

 昨年のチームは全国大会で昌平高(埼玉)、前橋育英高(群馬)に惜敗。今回、神村学園高(鹿児島)に惜敗して感じたわずかな差をチームメートたちと埋めて日本一を目指す。自身も九州を代表するDFとしての力を証明する一年に。そして、将来のプロ入りに繋げる。

(取材・文 吉田太郎)

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