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[デンチャレ]攻め続けてCB三橋、FW小湊で計3発。日本高校選抜はプレーオフ選抜に撃ち負け、7・8位決定戦へ

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プレーオフ選抜は2試合連続5得点でグループ2位に

[3.2 デンチャレグループB第3節 日本高校選抜 3-5プレーオフ選抜 ひたちなか市総合運動公園]

 第37回デンソーカップチャレンジサッカー茨城大会は2日、グループリーグ最終節を行い、グループBの日本高校選抜対プレーオフ選抜は5-3でプレーオフ選抜が勝った。

 日本高校選抜はここまで2戦2敗だが、大学生の選抜チームからいずれも得点するなど健闘。初勝利を目指したプレーオフ選抜戦の先発は、GK鈴木健太郎(成立学園高3年)、ゲーム主将の右SB新谷陸斗(東山高3年)、CB齋藤駿(前橋育英高3年)、CB多久島良紀(青森山田高3年)、左SB山内恭輔(前橋育英高3年)、MF松橋啓太(東山高3年)とMF根津元輝(前橋育英高3年)のダブルボランチ、右SH塩貝健人(國學院久我山高3年)、左SH野頼駿介(桐光学園高3年)、FW古田和之介(履正社高3年)、FW小湊絆(青森山田高3年)の11人だった。

 プレーオフ選抜は、デンソーカップチャレンジプレーオフで敗退した5チームから選出された選抜チーム。前日には優勝候補の関東選抜Aを5-2で破り、逆転での首位浮上、決勝進出を目指して日本高校選抜戦に臨んで来ていた。

 立ち上がりから左SB岡田大和(福岡大3年=米子北高/札幌内定)がグイグイ前に出るなど、プレーオフ選抜が相手に圧力をかける。4分にPA脇のポケットを攻略してMF松尾亮汰(福岡大2年=龍谷高)が左足を振り抜き、19分にも岡田の短いFKから松尾が強烈な右足シュート。いずれも高校選抜GK鈴木に反応されたが、20分、岡田の右CKのクリアをMF重見柾斗(福岡大3年=大分高)が右足ダイレクトボレーでゴール左へ突き刺した。

 高校選抜は相手の前からのプレッシャーの前になかなか前進することができない。一方で勢いのある攻守を続けるプレーオフ選抜は25分、岡田の左CKから変化をつけてMF松本天夢(新潟医療福祉大2年=高崎経済大附高)がクロス。内側へ飛んだクリアをCB高橋朝日(広島大3年=山梨学院高)が頭でゴールへ押し込んだ。

 高校選抜は0-2とされたあと、新谷を中心とした3バックへ変更。野頼を右WBへ移行する。すぐには上手く対応することができず、前半だけで10本のシュートを打たれるなど苦しんだ。だが、徐々に慣れて安定させると、43分にはインターセプトした山内が左足ロングシュートを打ち込む。前半のシュートはこの1本だったが、選手たちは自信を取り戻して45分間を終えた。

 ハーフタイムにプレーオフ選抜は佐藤健監督、中村憲剛コーチが厳しく指摘。高校選抜を圧倒しながら自ら流れを手放し、2点しか奪えずに戻ってきたからだ。甘さを指摘されたプレーオフ選抜は気を引き締め直して再び相手を飲み込もうとする。

 高校選抜は後半開始から齋藤と新谷に代え、 DF三橋春希(青森山田高3年)とDF大田知輝(帝京高3年)を投入。高校選抜は10分、塩貝が敵陣でDFからインターセプトして抜け出す。ここで追走したDFに後方から引き倒されたように映ったが、判定はノーファウル。逆にプレーオフ選抜のMF香取潤(広島大1年=広島ユース)や松本らに次々とアタックされていたが、高校選抜は多久島、三橋、大田の3バック中心によく踏みとどまっていた。

 そして23分、高校選抜は塩貝と古田に代えてMF小池直矢(前橋育英高3年)とFW高足善(前橋育英高3年)を投入。後半からキャプテンマークを巻いた根津が松橋のサポートを受けながら前重心で攻撃に係わり、小池や高足とボールを細かく動かすなど押し返していく。

 29分、右サイドからのラストパスを受けた小湊がエンドライン際からクロスバー直撃の右足シュート。そして30分、松橋の右ロングスローをニアの大田が巧みに後方へ流す。最後はこぼれ球を三橋が左足で押し込み、1点を奪い返した。

 直後にプレーオフ選抜FW田中翔太(新潟医療福祉大3年=青森山田高)の抜け出しをGK鈴木がストップ。だが、36分、クイックリスタートから攻められると、右SB 森田慎吾(新潟医療福祉大3年=FC東京U-18)のクロスを松本に頭で決められてしまう。さらに38分、ロングカウンターからMF坂岸寛大(新潟医療福祉大3年=横浜創英高)に決められ、1-4となった。

 高校選抜は松橋とMF真田蓮司(東山高3年)をスイッチ。諦めずにゴールを目指すと42分、小池からのパスを受けた右WB野頼がDFと入れ替わる形で突破する。最後はグラウンダークロスを小湊が合わせて2点目をもぎ取った。

 この後、プレーオフ選抜はMF水口飛呂(IPU・環太平洋大3年=履正社高)のスルーパスからFW酢谷元哉(広島大3年=西尾高)がゴール。高校選抜も多久島の縦パスで抜け出した小湊がPKを獲得し、再びゴールを奪う。だが、撃ち負けた高校選抜は3連敗でグループ最下位。大会最終日(4日)は7・8位決定戦へ回ることになり、一方のプレーオフ選抜は2勝1敗のグループ2位で3・4位決定戦を戦うことになった。

(取材・文 吉田太郎)
●第37回デンソーカップチャレンジサッカー茨城大会特集

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