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[デンチャレ]日本高校選抜の10番FW小湊絆が2発。次は競った展開、勝負どころで決めて勝つ

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日本高校選抜の10番FW小湊絆(青森山田高3年)が2ゴール

[3.2 デンチャレグループB第3節 日本高校選抜 3-5プレーオフ選抜 ひたちなか市総合運動公園]

 日本高校選抜は悔しい3連敗となったが、10番が大学生相手に得点力を発揮。FW小湊絆(青森山田高3年)は、初戦以来2試合ぶりの出場でデンソーカップチャレンジ初ゴールを含む2ゴールを叩き出した。

 1-4の後半42分、MF野頼駿介(桐光学園高3年)が右サイドを突破。ラストパスに「つま先でも何でも触れば押し込めると思った」と体ごと飛び込み、1点をもぎ取った。サイドからの崩しは練習で取り組んできた武器の一つ。その成果を得点に結びつけた。

 さらに2-5とされた後の45+3分、小湊は青森山田高のチームメートでもあるDF多久島良紀(3年)の縦パスで一気に抜け出す。「多久島からフィードもらった時に相手も前がかりになっていたので、あそこで入れ替わればGKと1対1になれると思っていた」。独走してPKを獲得。GKとの駆け引きに負けず、右足シュートをゴールに突き刺した。

 2点を決めたが、10番は浮かない表情。それは2ゴールが試合の大勢が決まった後だったからだ。DF三橋春希(青森山田高3年)が0-2の後半31分に追撃ゴール。ここで自分が次の1点を奪わなければならなかった。

「1-2の状況で同点ゴールを決められるように。(DF三橋)春樹が取った後、(次の1点を取るまでに)時間が空いてしまったので、あれだけ守備が持っていかれちゃったと思う。1点差の状況でゴールを決められる選手にならないといけない」。デンソーカップチャレンジは4日の順位決定戦が最終戦。競った状況でゴールを決め、日本高校選抜を勝たさなければならない。

 10番の責任感を果たす。名門・青森山田で10番を背負ってきた小湊は、1月の日本高校選抜選考合宿で「ここでも10番を背負えれば良いなと思います」と語っていた。そして、日本高校選抜に選出されて再合流した際、渡された自分のウェア一式を見て気づいた「10」の数字。“予想外”だったというが、このエース番号を小湊は意気に感じたようだ。

「高校選抜でまさか10番をつけると思っていなかったので。『10番つけるくらいの気持ちでやりたいな』と言ったつもりだったのが、(実際に10番になって)気持ちちょっと高ぶったというか。(青森山田の10番も重かったが、)さらに重いというか、大きな10番だと思う。そこはコーチ陣も自信を持って託してくれたと思うので、汲み取ってやりたい」。高校サッカーの日本代表チームの10番。それに相応しい活躍をして、白星へ導く。

(取材・文 吉田太郎)
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