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[MOM4230]広島国際学院FW野見明輝(2年)_絶妙タッチと俊足活かし、2つのビッグプレー

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広島国際学院高の俊足FW野見明輝(2年=東広島KELT FC出身)は1ゴール1アシストの活躍

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[3.17 中国高校新人大会1回戦 聖光高 0-2 広島国際学院高 揚倉山上段]

 悔しくて、トレーニングで磨いたというファーストタッチと抜群のスピードを発揮。FW野見明輝(2年=東広島KELT FC出身)が、2つのビッグプレーで広島国際学院高に白星をもたらした。

 後半8分、野見は右サイドで後方からのボールを受けると、ファーストタッチでDFと完全に入れ替わる。「1タッチで前に入れるように狙って。敵が突っ込んでくるなら狙うようにしています」。DFの股を通したボールコントロールと抜群のスピードで一気に抜け出した背番号11は、FW石川撞真(2年)へラストパスを通し、先制点をアシストした。

 さらに17分、今度は後方からの浮き球パスを見事に前方へコントロール。絶妙なボールタッチで自分のスピードを引き出した野見は再び独走し、左足シュートをゴールへ流し込んだ。

「狙い通りです、1対1とかやばかったので何も考えずに行こうと思ったら、ファーストタッチがうまくいって。(難しいシュートだったが)簡単なシュートよりも緊張せずに打てる」というゴール。直前にGKとの1対1を外すなど、チャンスを活かせずにいたが、このシーンでは無心でシュートを決め切った。

 谷崎元樹監督は1ゴール1アシストの野見について、「彼のプレースタイルがうまく出た。(彼は)分析力に長けている。『こういうボール頂戴』とか常に話しています」と説明する。前半からチームメートにボールを要求。相手のDFラインが低く、狙いづらさがあったというか、その中で調整し、活躍に結びつけた。

 ゴール、アシストのシーンで光ったのは、見事なファーストタッチだ。これは必死の練習でレベルアップさせた武器。「なんなら小学校の時からのチームメートにブチギレられていました(苦笑)。ファーストタッチとか、シュートとか下手くそで。キャプテン(DF茂田颯平)と、今怪我のMF渡邊雄太とかずっとキレられていました」。自分のミス、旧友たちの指摘が悔しくてトレーニングしてきたというファーストタッチ、シュートが広島国際学院の中国大会初勝利に結びついた。

 野見は茂田とともに下級生時からレギュラー。昨年の選手権広島県予選準決勝、決勝で連発しており、今年は自覚を持ってプレーしている。チームからの厚い信頼を受ける野見は選手交代時など状況に応じてFW、SHへ自分の判断でポジションを変更。あえてスピードを見せて、その後のプレーの選択肢を意図的に増やす賢さもある。

 ブレイクの可能性も秘めた俊足FWは、野心を持って中国大会に挑戦中。「上の方負かしてどんどん上まで行って、自分らがどこまで通用するのか試したい」。さらに結果を残し、将来の可能性を広げる。

(取材・文 吉田太郎)

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