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[MOM4235]川崎F U-18MF尾川丈(2年)_「18」→「10」の流れ変えた新10番が決勝ゴール

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川崎フロンターレU-18の新10番MF尾川丈(2年=川崎フロンターレU-15出身)は決勝点を決める活躍

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[3.20 J-VILLAGE CUPU-18予選リーグ U-17日本高校選抜 0-1 川崎F U-18 Jヴィレッジ]

 川崎フロンターレU-18の新10番が決勝点を叩き出した。前半27分、川崎F U-18は前からのディフェンス。FW岡崎寅太郎(2年)が相手GKからのビルドアップを身体に当てる。このこぼれ球を拾ったMF尾川丈(2年=川崎フロンターレU-15出身)が、右足シュートをゴールへ流し込んだ。

 GKが一気に距離を詰めてきていたが、全く慌てる素振りを見せずに決勝点。「あそこは寅(岡崎)がGKのキックを少し触ってくれて自分の前に溢れてきたので、あとシュートはコース見えたのでそこに決めるだけでした」。特別なサイズがある訳では無いが、抜群の技術力を武器に昨年のプレミアリーグEASTで7得点。10番を勝ち取ったMFは今季、この日のように、自分のゴール、アシストで勝ち切るような試合を増やす意気込みだ。

「(自分の役割は)自分がボール触れることでチームにリズムが生まれるかなと思っているので意識しています。(そして、一番は)得点に係ることなので、得点だったりアシストだったり、目に見える結果を常に残せるようにしたい」。昨年は右サイドを務めていたが、今年は希望する中央のポジション。シャドー気味の位置でボールに係わってボールを前進させ、U-17日本高校選抜を沈めるゴールを決めた。

 川崎F U-18ではこれまで、2年時に18番を背負った選手が3年時に10番を背負う流れがある。MF三笘薫(現ブライトン)も、MF田中碧(現デュッセルドルフ)も、今年トップチームへ昇格したMF大関友翔も2年時に「18」、3年時に「10」をつけて躍動している。

 尾川の昨年の背番号は「17」で「18」はU-18日本代表候補の注目ボランチMF由井航太(2年)が背負っていた。「『17』でないのかなと思っていたけれど、少しでもなれるようにとやってきました」。“ライバル”由井もダブルボランチの一角として大活躍。だが、尾川も負けじと結果を残して「10」を掴んだ。

「(10番となり)嬉しかったです」と尾川。川崎F U-10から所属し、特別な“フロンターレ愛”も持つMFは「(10番は)歴代の偉大な選手たちが背負ってきた番号なので、プレッシャーはない訳ではないので、背負いすぎずにやっていきたい」と語った。やれるという自信もついてきたが、まだまだ結果が足りない。川崎F U-18の10番に相応しい活躍を目指す。

「去年はチームとしてはプレミアリーグ優勝しましたけれども、ファイナルで優勝できなかったので、まず日本一になること。個人としてはプレミアで去年7点だったんですけれどもプレミアで2桁取れるようにしたいです」。J-VILLAGE CUPU-18決勝でも活躍し、弾みをつけるか。「絶対に勝って優勝したいです」という目標を達成し、4日間の大会を終える。

(取材・文 吉田太郎)

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