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[船橋招待]「見返したい」の思い持って成長中。東福岡の俊足MF吉岡拓海は切り札からより質を高めてエースへ

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東福岡高のMF吉岡拓海(新3年=大分U-15出身)が山形ユース戦で直接FKを狙う

[3.26 船橋招待U-18大会 帝京長岡高 0-0 東福岡高 タカスポ]

 小さな俊足アタッカーが、切り札からエースに変わる。プレミアリーグを戦う名門・東福岡高(福岡)のMF吉岡拓海(新3年=大分U-15出身)は、身長160cmほどと小柄だが、一瞬のスピードで相手の前に入って置き去りにする力の持ち主。その縦へのスピードと馬力、味方選手と係わる動きで相手の守りを攻略する。

 九州高校新人大会、サニックスカップ、そして第28回船橋招待U-18サッカー大会(千葉)でも名門校の攻撃の中心になっていた。右足FKも特長としており、九州新人大会ではポストに当て、サニックス杯では直接ゴール。ただし、船橋招待の帝京長岡高戦でも見られた課題が最後の質の部分だ。

「それは常に監督やコーチにもそういうところしか言われていないので。その質が上がればもっとチームの力になれると思います」。無心でファインショットを決めている一方、チャンスで慌ててしまうシーンがまだまだ多い。その質を上げられれば、より活躍し、チームを勝たせられる。「(エースにも)自分もそうなれると。(信頼されることで)チャンスももっと来ると」。だからこそ、自分と向き合って改善させている最中だ。

 吉岡は大分U-15からU-18チームへ昇格することができず、「見返したい」という思いを持って東福岡へ進学した。大柄な選手には絶対に負けたくないと努力を重ねたMFは、高校進学後に筋力がついて50m走のスピードが7秒から6秒2まで向上。主に切り札として起用されていた昨年は、プレミアリーグWEST22試合中21試合に出場し、目立つ動きを見せていた。

 今年は先発としてサイド、インサイドでも力を発揮。セカンドボール回収の部分でもチームに貢献している。MF香川真司(C大阪)にずっと憧れてきたというMFは、「一番の目標は選手権、インターハイ、プレミア全部取ることと自分の目標はプロになりたいので、どうなれるか、どう活躍できるか」。プレミアリーグの目標は2桁得点。相手の脅威となり、ゴールを決めて、東福岡を勝たせる存在に。そして、目標へのチャンスを引き寄せる。

(取材・文 吉田太郎)

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