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[船橋招待]帝京長岡は手応え得て6試合を終了。プリンス北信越MVPのFW堀颯汰「ゴールに向かうプレーを見て欲しい」

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帝京長岡高FW堀颯汰(新3年=FC.フェルボール愛知出身)は前線や左サイドで存在感を放った

[3.26 船橋招待U-18大会 帝京長岡高 1-0 山形ユース タカスポ]

 19、20年度選手権全国3位の帝京長岡高(新潟)は、第28回船橋招待U-18サッカー大会(千葉)最終戦で山形ユース(山形)に1-0で勝利した。決勝点は中央からパスを繋ぎ、空いたサイドのスペースを活用。狙い通りの崩しから右WB安野匠(新2年)のラストパスをFW飯田和寛(新2年)が決めた。

 大会を通して、グループとしての攻守が徐々に向上。指揮を執った川上健コーチは、6試合を終えて「選手の配置も含めてチームとしての形が見えてきたのが一番の収穫かなと思います」とコメントし、その上で「奪ってからもう少しどう行くのかというクオリティと、ゴール取るところのクオリティ」をより求めていく考えを口にしていた。
 
 新エースとして期待されるFW堀颯汰(新3年=FC.フェルボール愛知出身)も「ずっと3月遠征してきてなかなか勝ちきれずに負けが多かったんですけれども、今大会はだいぶ良くなってきて、きょう勝てたのもすごく良かったかなと思います」と手応えを口にする。ボールもよく動いていたが、川上コーチは相手に崩しのパスを読まれてインターセプトされたり、ミドルレンジから強引にシュートを打ってDFに当ててしまうシーンが多かったことを指摘。最後の局面での崩しは帝京長岡の魅力だけに、人とのボールの入り方など発想力とテクニックをすり合わせていく。

「僕らが考えているよりも選手が考えていることの方が遥か上に行って欲しい」(川上コーチ)ということが、帝京長岡コーチ陣の考え。今年の帝京長岡で特にテクニック、発想力で攻撃陣を引っ張っているのが堀だ。

 昨年はプリンスリーグ北信越15試合で8得点をマークし、リーグ優勝に貢献。大会MVPに選出された。「去年1年間出てきてスピード感とかだんだん慣れてきて、同年代になってちょっと余裕持ってというか、相手を見ながらプレーできているのはあります。相手と相手の間で受けて、前向いてからのドリブル、パス、シュートというゴールに向かうプレーを見て欲しいです」。得点力の高さに加え、ラストパスの精度も魅力。そして、船橋招待では小学生時代から磨いてきたドリブルで相手のギャップを幾度も突いていた。

「小学生の時、地元のドラッツェというクラブでドリブルばかりしていました」。強豪・FC.フェルボール愛知(愛知)に所属した中学生時代は主にSHで最後の公式戦はボランチだったという。MF谷内田哲平(現京都)らが繰り出すパスワーク、テクニックに憧れて帝京長岡へ進学。ドリブル、パスを使い分ける判断力が高まり、FWへポジションを移したことでゴールへ向かう動きなども成長できたと実感している。

 堀の新シーズンの目標は日本一、そしてプロ入り。「日本一というのはチームとしても、個人としても目標です。プレミアに上がることも目標。進路はプロに行きたい気持ちもありますし、声掛からないと行けないので、プロや大学から声が掛かるように試合でどんどん自分の良いところを出してアピールしたい」。もっと自分自身の質を上げ、もっとハードワークし、得点、チャンスメークの両方で帝京長岡を勝たせる選手になる。

(取材・文 吉田太郎)

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