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「アイツしか出せないパスがある」。昌平MF土谷飛雅のパスが柏U-18の堅守を攻略

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昌平高のU-17日本高校選抜候補MF土谷飛雅は同点ゴールをアシスト

[4.8 高円宮杯プレミアリーグEAST第2節 昌平高 1-1 柏U-18 昌平高G]

 この日、昌平高(埼玉)は10番MF長準喜(3年)が徹底的なマンマークを受け、重要な攻めどころを活用できなかった。その中で光ったのが、MF土谷飛雅(3年=FC LAVIDA出身、U-17日本高校選抜候補)のキックだ。

 前半23分、右サイドからの絶妙クロスをFW小田晄平(3年)の頭に合わせて先制アシスト。この日は柏U-18に上手く守られ、昌平は長をはじめ、得意のドリブルを出し切れなかった。だが、土谷はポジショニングを意識しながらボールを引き出し、1本のキックで相手の堅守を攻略した。

 土谷は後半19分にも右中間から斜めのラストパス。PAへ抜け出したMF前田大樹(3年)のシュートはGKのビッグセーブに阻まれたものの、背番号7は初挑戦のプレミアリーグ初戦、第2戦と決定的なパスを通している。

 藤島崇之監督が「アイツしか出せないパスがあると思うんですよ。結構、凄いパスを出すんですよ」と表現する土谷のパス。独特の感性の持ち主は、昌平の攻撃の幅を広げている。この日はまだサイドチェンジの回数を増やせなかっただけに、味方とすり合わせる考え。また、現在はパスを優先してしまっているものの、ドリブル、ミドルシュートも備えているだけに、その判断精度も高めて試合を決める活躍を目指す。

「自分の役割は良いパスを出して点を決めさせるのもそうですけれども、自分が強気に運んで打つシーンも増やしていきたい。パスだけじゃダメ。もっと攻撃に係わって、自分がチームを勝たせるという意識でやっていきたい」と誓った。MF針谷岳晃(現磐田)やMF小川優介(現鹿島)ら名手が背負ってきた「7」の後継者がそのパス、ドリブル、シュートで昌平を勝たせる。

(取材・文 吉田太郎)
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