beacon

点取り屋の才能が開花へ。昌平FW小田晄平が初挑戦のプレミアで2戦連発

このエントリーをはてなブックマークに追加

前半23分、昌平高FW小田晄平が先制ヘッド

[4.8 高円宮杯プレミアリーグEAST第2節 昌平高 1-1 柏U-18 昌平高G]

 初挑戦のプレミアリーグで好スタートを切っている。昌平高(埼玉)FW小田晄平(3年=FC LAVIDA出身、U-17日本高校選抜)が前半23分に右クロスから先制ヘッド。182cmの高さと得意の抜け出し、技術力も兼ね備えたFWが、得意ではないというヘディング弾で2試合連続ゴールを記録した。

 小田は昨年までU-15日本代表候補、U-16日本代表候補、そしてU-17日本代表に選出。世代を代表するFWの一人だが、チームではなかなか結果が伴わなかった。昨年度はインターハイで1ゴールを決めたものの、選手権は無得点。プリンスリーグ関東1部もわずか1ゴールに終わっている。

 スピード溢れる抜け出しや巧みにマークを外す動きから強烈なシュートを打ち込んでいたが、ボールはGK正面やポストへ。“惜しい”シーンが増え、後輩のFW鄭志錫(2年)や同期のFW平叶大(3年)に先発を明け渡してしまう時期もあった。

「なんで入らないんだろうと思っていましたし、それは日々の練習の甘さだったりが本番に繋がっていると思う。一昨年、去年と自分でも頼りない存在だなと思っていましたし、それが今年、最終学年になって自分がやらないといけないという気持ちが増したのでこだわっていきたい」

 責任感が増し、甘さを消してきた今年、プレシーズンから好調を維持している。練習試合では、習志野高(千葉)戦で3発。鹿島ユース(茨城)戦でも2ゴールを決めるなど、チームの負け無しに貢献してきた。

 そして、この日はFC東京U-18(東京)との開幕戦に続く先制点。Jクラブユース相手に連発したが、先制点後にあったビッグチャンスで枠上へ外してしまう。後半には気持ちがやや前のめりになってしまったか、チャンスになりかけた場面でオフサイドに。1点で終わるのではなく、公式戦でも複数得点できるストライカーにならなければならないと考えている。

「自分の課題である複数得点の部分が取れていないので、それは今後もっと自分を磨いていって得点ランキングの上にいけるように。昌平は『見てて面白い』と言われますけれども、面白いだけじゃダメだと思うので、『勝てるし、見てて面白い』というチームを自分は目指しているので、個人としても、チームとしても、良い結果が出せるようにしたい」と力を込めた。

 MF長準喜(3年、U-17日本高校選抜)やMF土谷飛雅(3年、U-17日本高校選抜候補)ら多数のチャンスメーカーがいる昌平の不沈の鍵を握るFW。得点力を開花させ、「頼れる存在」へ変わりつつあるストライカーが公式戦でゴールを量産する。


(取材・文 吉田太郎)
▼関連リンク
●高円宮杯プレミアリーグ2023特集

TOP