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成徳深谷は準決勝で敗れ、18年以来の関東届かず。勝負の際での強さ身につけ、夏秋に埼玉制覇へ

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前半24分、成徳深谷高10番MF福島雪翔のヘッドは埼玉平成守備陣に阻まれた

[4.26 関東高校大会埼玉県予選準決勝 成徳深谷高 0-1 埼玉平成高 駒場]

「新人戦から勝負際のところから、どうしても勝ち切れない」

 成徳深谷高の為谷洋介監督は0-1での敗戦を残念がった。「(初優勝した)2018年以来関東に行っていないので、2回目行きたかった。(ここが)勝負だなと思っていた」という関東大会代表校決定戦の準決勝。勝って関東へ、の思いが過度な力みを生んだか、普段どおりのプレーができなかった。

 近年台頭を続ける成徳深谷は、昨年のインターハイ予選で関東大会予選優勝校・正智深谷高を1点差で下し、プリンスリーグ関東勢の西武台高にもPK戦で勝利。初の決勝進出を果たした。選手権予選でも3度の1点差勝負を乗り越えて初の決勝進出。堅固な守備と力強い攻撃、そして際のところでの勝負強さは成徳深谷の特長と言える部分だ。

 今年も新人戦、関東大会予選で4強入り。だが、いずれも1点差で準決勝敗退に終わり、決勝進出を逃している。「(今大会)2試合の自分たちの持って行き方としてはよくできたと思うんですけれども、逆に今日平成の方が上手く力が抜けているような感じでウチが力入りすぎて入ってしまって上手くいなされてしまった」。力みの見える序盤、もったいない形で失点し、埼玉平成に先行を許してしまった。

 FW秋本光瑛(3年)とFW平井心瑛(3年)の強力2トップや左SB鈴木嵐(3年)を昨年から残す成徳深谷は反撃。前半36分にはジャーカー役のMF福島叶都(3年)を投入してギアを上げた。

 後半もCB新国優真(3年)ら守備陣が踏ん張り、サイドからのクロスやセットプレーを増やしたが、為谷監督は「決定的なシュートのシーンまでいかなかったですよね。セットプレーのチャンスの場面も少なかった」と指摘。仕掛け役となった10番MF福島雪翔(2年)や後半苦しい時間帯に頑張りを見せた左SB鈴木嵐ら奮闘も見えたものの、関東大会には届かなかった。

 指揮官は「見直して、頑張ってやっていこうかなと思っています」とコメント。勝負の際での強さも身に着け、インターハイ予選、選手権予選で埼玉制覇、代表切符獲得に再チャレンジする。

(取材・文 吉田太郎)

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