beacon

青森山田CB山本虎主将が今季初ゴールを決め、守備でも活躍。目標の高卒プロへ「もっとやらないといけない」

このエントリーをはてなブックマークに追加

青森山田高CB山本虎主将(3年=青森山田中出身)は攻守両面で逆転勝ちに貢献

[5.7 高円宮杯プレミアリーグEAST大宮U18 1-3 青森山田高 大宮アルディージャ練習場]

「きょうの試合もシュートを何本か打たれてしまっていますし、ヘディングの部分だったり、1対1の守備の部分だったり、そういう個人の守備の能力だったり、ビルドアップはある程度見せていると思うので、守備の部分をもっと、成長していかないといけないと思っています」

 青森山田高(青森)のCB山本虎主将(3年=青森山田中出身)はロングスローからのヘッドで今季初得点。守備でも怪我から復帰した大型CB小泉佳絃(3年)をサポートしながら、雨中で根気強く相手の攻撃を弾き返していた。

 膝の怪我が回復し、コンディションが向上。今年重視している筋トレ、アジリティ強化の成果も出て来ている。この日は前半苦戦したチームをゴールで勢いづけ、守備範囲広く守っていたことも印象的だった。左右両足のキックは高校年代トップクラスのクオリティ。ただし、「高卒でプロを目指しているので、もっとやらないといけない」と本人に満足感はない。

 青森山田中時代に年代別日本代表候補に選出され、3歳年上の青森山田高の公式戦にも出場した逸材CBだ。昨年は早生まれ選手として出場した国体少年男子の部で抜群のパフォーマンス。青森県にとって初の準優勝に導いたが、選手層の厚いチームでわずかに力が足りず、先発に定着することができなかった。

 今年も怪我で出遅れたものの、開幕に向けて状態を上げてプレミアリーグEAST5試合で4勝1敗、計3失点。正木昌宣監督が「リーダーシップもそうだし、攻撃の起点になれる。ビルドアップや左右のキックは相当高いレベルにあると思う。攻守、メンタルを含めて期待している」という存在は、首位のチームを引っ張っている。

 今年は各選手が、チームのために発言。先輩たちを見て、大事にしなければならないと考えていたことをみんなが表現してくれている。それだけに「本当に自分、キャプテンですけれども苦労しないというか、それは今年のチームの良いところかなと思います」。チームメートともに強い青森山田を作り上げて日本一を獲得すること。そして、高卒プロ、そして年代別日本代表入りも目指していく。

 06年早生まれの山本は中学時代から年代別日本代表に名を連ね、昨夏のU-16日本代表候補合宿に参加。U17アジアカップを控えるU-17日本代表の候補選手の一人だ。本人は「U-17のワールドカップに出たい気持ちはありますけれども、それは1個下なので、自分の代のU-18に入りたいという思いがある。そのためにももっと成長していかないといけない」。シュートを打たせない守備、ヘッド、1対1の対応……向上心を持ち続けて自分を求めるレベルへ引き上げる。

後半10分、CB山本虎が同点ヘッド


(取材・文 吉田太郎)
▼関連リンク
●高円宮杯プレミアリーグ2023特集

TOP