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[MOM4291]霞ヶ浦MF久保木周(3年)_名将も認める中心選手。回収力や強度発揮し、貴重なゴールも

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後半23分、霞ヶ浦高のMF久保木周主将(3年=石岡市立八郷中出身)がゴールを喜ぶ

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.14 関東大会茨城県予選決勝 霞ヶ浦高 3-0 水戸啓明高 ひたちなか陸]

 都立の三鷹高(現三鷹中等教育学校)を選手権全国8強、同じく都立の駒場高も選手権へ導いている山下正人総監督が、「久保木は良いですよ。3点目は大きかったね。あれがウチのゲームメーカーで柱だから。普段ちゃらちゃらしているけれど(微笑)、サッカーになるとめちゃくちゃマジメ」というプレーヤーだ。

 霞ヶ浦高のMF久保木周主将(3年=石岡市立八郷中出身)は、中盤の攻防戦で存在感。「予選の時から自分がボールを持って前を向いた時にチャンスメークできることが多かったので、セカンドボールとか球際のところを意識して、拾えるようにしていました」。この日、霞ヶ浦はルーズボールに狙いを定めて守備。その中で久保木は回収力や浮き球の競り合いの強さ、推進力を発揮し、速攻の起点、チャンスメーク役にもなっていた。

 そして、2-0とした直後の後半23分にビッグプレー。GKのキックをFW吉沢友慶(2年)が落とすと、久保木が一気に抜け出す。そのままPAまで持ち込んで右隅のコースを突いた右足シュート。チームに値千金の3点目をもたらした。

「前半で同じような場面があって、その時はパスをしてしまって。『あの時、行けたな』と自分の中で思っていたので、後半も同じような場面が来たら自分で行こうと思っていた。(最後のシュートは、)いつもシュート練習とかゴール前のところはチーム全員でこだわってやってきたところなので、そこは自信を持って臨みました」

 主将は今大会、勝ち上がる中で自身の成長も実感していた。「セカンドボールを拾うところやキャプテンとして声を掛けてチームをまとめるところとか、この大会で成長できた」。決勝では後半38分に足を攣らせて交代するまで奮闘。雰囲気の良さに魅力を感じて進学した霞ヶ浦で3年目、キャプテンとしてチームの歴史を変えた。

 霞ヶ浦の良さについて、主将は「サッカー部、チーム全員が仲良くて気軽に思ったことを言えて、やるところはやる、スイッチの切り替えができているのが良い」と説明する。その仲間たちと優勝したことを素直に喜んだ久保木が、今後もチームを引っ張り、新たな白星、タイトルを勝ち取る。



(取材・文 吉田太郎)

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