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「自分たちの小さなミスを自分が逃さないように」。霞ヶ浦GK根本将翼は最後まで集中力を切らさず、ゼロにこだわって無失点V

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霞ヶ浦高の165cmGK根本将翼(3年=鹿島アントラーズジュニアユース出身)は無失点Vを喜んだ

[5.14 関東大会茨城県予選決勝 霞ヶ浦高 3-0 水戸啓明高 ひたちなか陸]

 3点リードの状況でも、集中力は全く途切れなかった。霞ヶ浦高は関東高校大会茨城県予選決勝を3-0で制し、県南地区予選1試合と県大会5試合の全6試合無失点V。桑原鉄平監督は、チームの課題に向き合って一際ゼロにこだわり、最後までやり切ったGK根本将翼(3年=鹿島アントラーズジュニアユース出身)を高く評価していた。

 決勝では水戸啓明高にボールを保持される時間が続いた。だが、根本が「1対1で負けない強さというのがあって、DF陣4枚みんな強いところがある」という左SB宮坂翼(3年)、右SB柴田瑞基(3年)、CB深谷康羽(3年)、CB須崎佑星(2年)の4バックが隙を見せない。

 根本は今大会6度目の無失点の要因について、「DFに救われたなというのがちょっとあった。DFとずっと連携して守れたのが良かったと思います」と説明。この日の被シュートはわずか2本だったが、無失点で終えたことは守護神の力によるものも大きかった。

 試合終盤、何とか一矢報いようとする水戸啓明に守りを崩されるようなシーンが続いた。そして、42分にはFW片岡諒(3年)に抜け出されたが、距離を詰めた根本が横っ飛びでキャッチ。相手の決定機を封じ、3-0で試合終了を迎えた。

「後半の最後ということもあって、集中力が切れやすいところだったので、自分たちの小さなミスを自分が逃さないように、しっかり対応できるようにしようと思って、集中力を切らさないようにやりました」。山下正人総監督や桑原監督から学んだ無失点で終えることへのこだわり。それを決勝でも貫いた。

「(山下総監督からは)失点をしないというところはいつも言われている。3-1で勝つ内容でも2-0とか無失点にこだわれということをずっと言われてきたので、今大会無失点でこれたので良かったと思います」

 県2部リーグでは開幕から5試合連続で失点。大量リードで余裕のある状況でも失点してしまっていた。課題となっていたクロスへの飛び出しも意識して改善。「シュートセーブのところは注目してもらいたいです」という武器も発揮して、1点も許さなかった。満足することなく、今後も成長を続けること。165cmの小柄な守護神が、DF陣の助けも借りながら無失点を継続する。

後半アディショナルタイム、GK根本将翼が1対1を阻止

(取材・文 吉田太郎)

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