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敗戦は「自分のせい」。前橋育英の188cmCB熊谷康正は“あと数センチ”“声”も「もっともっと」突き詰める

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大型CB熊谷康正(3年=クマガヤサッカースポーツクラブ出身)は「もっと」突き詰めて前橋育英高を勝たせる存在に

[5.21 高円宮杯プレミアリーグEAST第7節 市立船橋高 2-0 前橋育英高 千葉県フットボールセンター]

「全部自分のせいかなと思います」。前橋育英高(群馬)の最終ラインの要を担うCB熊谷康正(3年=クマガヤサッカースポーツクラブ出身)は、敗戦の責任が自分にあると捉えていた。

 個人としては、今年がプレミアリーグ初挑戦。「ヘディングは自分は絶対に負けてはいけないところですし、あとはシュートを打たせないためのあと一歩の寄せとかは自分ではこだわっている」というDFは際の強さを発揮するなど、リーグ全7試合フルタイムに出場し、3度の無失点勝利などに貢献している。

 だが、本人は「勝っている試合は無失点が多くて自信になりますけれども、まだまだもったいない失点が多いのでそういうところはなくしていきたい」と首を振る。こだわっている「一歩」もあと数10cm、あと数cm足りないと自己分析。「アジリティも大切ですけれども、読んでいれば動くことができる」と特に読みの部分をより磨く考えだ。

 この日はCKの対応で相手選手と交錯してしまい、フリーとなった相手にヘディングシュートを決められてしまった。また、2失点目もビルドアップでの自分のミスから生まれたものだと自覚している。後半は流れが好転していただけに、チームに迷惑をかけたことを悔しがっていた。

 日本高校選抜CB齋藤駿(現青山学院大)から背番号4を受け継いだCBは、経験値の多くないDF陣の中で健闘している印象。齋藤のように個人昇格も期待できる素材だが、本人は「そこを目指しているけれどまだまだです。もっともっとやっていかないといけない。まだ全然です」と繰り返す。

 理想とする姿はCB吉田麻也(シャルケ)。「後ろは絶対に失点は許したらダメという雰囲気でやっていく中で自分の強みを出したり、無失点でなおかつ点も取れるような選手になりたい。日本代表でいうと吉田麻也選手みたいに、あんなリーダーシップがあって、周囲に安心感をもたらせるようにしたい」と意気込んだ。

 チームはプレミアリーグで経験を重ねる中で明らかに成長中。球際の強度などが上がればさらに良いチームになると感じている。新チーム結成当初からDFのリーダー格として声の部分などを求められてきた存在は、個人、チームで「もっと」突き詰めて前橋育英を勝たせる。

(取材・文 吉田太郎)
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