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修徳の中盤の要・MF小俣匠摩。コミュニケーションスキルを大事にする文武両道のボランチが関東制覇に貢献

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MF小俣匠摩(3年=修徳中出身)は修徳高中盤で攻守に存在感

[5.29 関東高校大会Aグループ決勝 八千代高 3-5(延長)修徳高 AGFフィールド]

 関東王者・修徳高(東京)の中盤で文武両道のボランチが存在感を放った。MF小俣匠摩(3年=修徳中出身)は第66回関東高校大会でAグループ優勝に貢献し、優秀選手に選出。登録身長は164cmと小柄だが、球際で無理が利くほか、ボールを運ぶ、動かす部分でも中心的な役割を続けていた。

 その小俣がこだわっていることが、コミュニケーション力だ。「自分はそんなずば抜けて上手いとかないので、人を動かすコミュニケーションとか、盛り上げる声とかを意識して去年からやっています。みんなを操れるのかなと自分では思っている」と自己分析。コミュニケーションを意識するようになったきっかけは吉田拓也監督の言葉だったという。

「監督は『コミュニケーションもパスやドリブルと同じスキルの一つだよ』と言っていて、元々声出さないで、スカすみたいなキャラだったんですけれども、意識してやっています」と微笑。プレー面でも目立つMFは、大学関係者から注目されているほどの実力を持っているが、コミュニケーションスキルのレベルアップに何よりも重きを置いているようだ。

「声でもっとみんなを操れるようにしたいです。まだ質が低いかなと思っていて、名前を連呼してしまうこともありますし、声のクオリティを上げたいです」。その上で得意とするドリブルをより活かせるようなファーストタッチなどを向上させる考えだ。

 小俣は修徳の理系で各教科5位以内に入るほどの学力の持ち主。午後7時過ぎの練習終了後、予備校で勉強してから帰宅するなど学業とサッカーの両立を続けている。「両立難しいけれど、サッカーと勉強に没頭したい。物理が好きなので。最近は楽しくてやっているという感じです」というMFは、憧れの大学への合格とサッカーでチームを勝たせる選手になることも目標だ。

 元々は右ウイングでFWリヤド・マフレズ(マンチェスター・シティ)の切り返しを手本にドリブルからのシュートを得意としていた。高校1年生の途中から務めているボランチでも点を取る選手になること。「あんまり点を取れていないので、勝たせられる選手になりたいと思っています」。高いコミュニケーション力と得点力も備えた選手になり、インターハイ、選手権の全国大会での活躍する。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2023

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