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横浜創英が関東高校大会Bグループを制す。特長の連係に加え、無失点、タフさも表現して「一歩前進」

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後半17分、横浜創英高は交代出場の右SB河井誠治が先制ゴール

[5.27 関東高校大会Bグループ決勝 成徳深谷高 0-3 横浜創英高 ゼットエー]

 令和6年度 第67回関東高等学校サッカー大会は27日にゼットエーオリプリスタジアム(千葉県市原市)で大会最終日を行った。各都県2位によるグループBの決勝で成徳深谷高(埼玉2)と横浜創英高(神奈川2)が激突。横浜創英が3-0で勝ち、Bグループ優勝(Aグループを含めて関東3位扱い)を果たした。

 横浜創英の無失点試合は今季、関東大会予選4試合、県1部リーグ5試合でそれぞれ1試合のみ。関東大会1回戦、準決勝も失点していたが、この日はロングスローを含めて迫力のある攻撃が特長の成徳深谷に得点を許さず、特長の連係や泥臭い形から3ゴールを奪って勝利した。

 横浜創英の宮澤崇史監督は、「『ゼロで抑えたら合格だぞ』っていう話はしてきたんですね。得点(すること)ではなくて。そしたら逆にゼロで抑えて、得点も取ってくれたんで、連係と気持ちの得点で一歩前進めたかなと思います」と評価。3試合で登録25人中、怪我のCB山口泰史(3年)を除く24人が出場し、経験面においても大きな大会となったようだ。

 試合は成徳深谷がFW関根大和(2年)、FW川上稜介(2年)の2トップへのロングボールを軸とした攻撃。こぼれ球をMF西村優悟(3年)がダイレクトで狙う。また、左WB山谷康太朗(2年)のロングスローによって相手の守りに圧力をかけた。

成徳深谷はダイナミックな攻撃からMF西村優悟らがゴールを狙った

 その成徳深谷は、MF稲積俊音主将(3年)が「引き込んで、しっかり人数を掛けて、最後フリーでシュート打たせないってことは意識したんで、それはできてたかなと思います」と頷いたように、狙い通りの守備。対する横浜創英は慌てず、ブロックの外側でボールを動かしながら、CB尾毛駿介(3年)のミドルパスやFW川上哲平主将(3年)の縦への力強い動きをアクセントに仕掛ける。

 19分には、縦パスで抜け出した川上がPAへ切れ込み、32分には右SB谷口史弥(3年)の突破から川上が再び狙うが、いずれも成徳深谷DFが阻む。成徳深谷は背中を取られないように意識した守りから攻撃機会を伺い、稲積が係わっての崩しなどにもチャレンジ。だが、横浜創英は、ビルドアップ面を期待されてCB起用された尾毛とCB山野真生(2年)やMF岡澤訊(3年)を中心に「1本を怠らないこと」(尾毛)を意識しながら無失点で前半を終える。

横浜創英は守りの要、MF岡澤訊らが集中した守り

成徳深谷は自陣に引き込んでボールを奪い取った

 後半立ち上がり、横浜創英はMF福田裕翔(3年)が左サイドを抜け出し、左足シュート。だが、成徳深谷GK緑川徠雅(3年)が左足で止める。逆に成徳深谷もロングスローをシュートへ結びつけるなど対抗。互いに選手を入れ替えて迎えた17分、横浜創英がスコアを動かした。

 横浜創英は自陣でボールを奪って押し返すと、左SB岡本ナオ(3年)が前方のMF小川秀太(3年)とのワンツーで一気に前進。そして、FW岡村琉生(3年)からペナルティアーク付近でパスを受けた川上が、右でフリーの交代出場右SB河井誠治(3年)へさばく。最後は元FWの攻撃的なDF河井が、縦への持ち出しからDFの股間を抜く右足シュート。これでファーのネットを揺らし、先制した。

後半17分、横浜創英は交代出場の右SB河井誠治が先制ゴール

歓喜の横浜創英イレブン

 横浜創英は宮澤監督が「個でも突破できるし、連携の中で水の流れをよくしながらフィニッシュまで持っていけるっていうのもできる。他の選手もあの子を見習って欲しいっていう選手ですね」という10番MF小川が、質の高いポジショニングや突破力を発揮。印象的な動きを見せていた。

横浜創英の中盤で利いていた10番MF小川秀太

 指揮官から「攻め急ぎすぎない」ことを確認されていた横浜創英は、小川や長短のパスを操る尾毛を軸にボールを保持しながら相手を揺さぶる。3連戦で疲れの見える成徳深谷に対して攻め続けると27分、川上が敵陣PA付近で後ろ向きの相手DFにプレッシャーをかける。そして、ブロックされていた状態から右足を伸ばしてボールに当てると、GKの横を抜けたボールはそのままゴールへ吸い込まれた。

後半27分、FW川上哲平主将が相手の隙を逃さずに決めて2-0

 さらに31分、横浜創英は相手のバックパスを狙った交代出場MF古垣太樹(3年)がインターセプトして独走。そのまま右足で決め、3-0と突き放す。成徳深谷も諦めずに攻めたがFW相澤純弥(3年)の左足シュートが相手GK和田薫空(3年)の正面を突くなど、1点を奪うことができなかった。

後半31分、横浜創英は交代出場MF古垣大樹がインターセプトから3点目

 今大会の横浜創英は1回戦、準決勝といずれも先制されながら、そこから追いついて勝利。これまで“創英モデル”の質にこだわったサッカーを表現しながら、タフさに欠くなど競り負けることも多かったチームが変わりつつある。

 6月8日にはインターハイ予選初戦。川上は「今年のチームはゴール前とかのところで点は結構取れる試合が多くて、失点っていうところがたくさんあるので、そこをなくしていけば必ず強いチームになると思うんで、しっかりとインターハイに向けて守備をみんなで意識してやっていけばいい結果につながって来るかなと思っています」。関東大会で3勝した自信も持って激戦区・神奈川突破、16年以来の全国大会出場に挑戦する。

横浜創英は自信をつける勝利となった

(取材・文 吉田太郎)


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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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