[NBチャンピオンシップU-16]“優勝世代より上手い”昌平、6年ぶりVへ7-0発進
[9.14 NBチャンピオンシップU-16予選リーグ第1節 昌平高 7-0 神戸星城高 時之栖うさぎ島G]
例年以上に「上手い」世代の昌平が7-0発進ーー。“全国大会級のU-16大会”、「ニューバランスチャンピオンシップ 2024 U-16」が14日に静岡県の時之栖スポーツセンターで開幕し、予選リーグAブロック第1節の昌平高(埼玉)対神戸星城高(兵庫)戦は昌平がMF人見大地の先制ゴールなど7-0で快勝した。
昌平は今夏のインターハイで初優勝。1年生チームは「ニューバランスチャンピオンシップ 2024 U-16」でFW小見洋太(現新潟)らを擁した2018年大会以来、3度目の優勝を目指している。今年はまだまだ波があるものの、日野口廉コーチが「(小見ら)優勝した代よりも僕は上手いと思っている」というチーム。その昌平が、初戦からゴールラッシュを披露した。
対戦した神戸星城は中央予選から勝ち上がってきた新鋭。3バックの中央に位置するDF出雲侑心やアンカーのMF谷口宝を中心に、中央に厚みを持たせた守りで昌平を迎え撃つ。また、サイドに相手ボールが入ると、中盤の選手の献身的なプレスバックも合わせて2対1の状況を作って対応。0-0の時間を伸ばし、FW大塩元稀を軸としたカウンターにもチャレンジしていた。
だが、昌平はMF山本脩藍とMF田島鳳人のダブルボランチが抜群の回収力を発揮。相手にほとんど攻撃機会を与えずに奪い返すと、ボールを保持しながら田島やMF齊野蒼志のドリブル、CB金沢和樹と左SB古川雄規のロングフィード、またショートコンビネーションを交えた攻撃で相手にプレッシャーをかけた。
そして24分、昌平は人見がFW宇澤弘充とのワンツーから左足シュートを右隅に決めて先制。25分にも宇澤がMF飯島碧大とのワンツーで抜け出すが、神戸星城GK蛯原海人がストップする。それでも昌平は29分、飯島が左からカットインシュート。このこぼれを右SB大塚郁登がゴールへ押し込んだ。
昌平は2-0の後半開始から4枚替え。後半4分には、守備で安定感をもたらしていたCB磯崎沙夢の縦パスから、田島が左サイドへ展開する。これを受けた左SB松岡大翔が左足を振り抜くと、ボールはクロスを警戒する相手の意表を突く形でファーサイドのネットに吸い込まれた。
3-0とした昌平は、その後も交代出場右SB村上白虎のスルーパスなどでゴールに迫ると、14分には好フィードを見せていたGK服部瑞希の左足キックを起点に追加点。齊野のパスで交代出場MF國兼梁が抜け出し、5点目を決めた。
神戸星城もともに交代出場のFW上坂惟人やFW鍜治大悟がボールを収めて速攻に結びつけようとする。だが、「(見て欲しいところは)カウンターの対応とか、1対1です」という昌平CB磯崎の前への強さや金沢のシュートブロックに阻まれて決定打を放つことができない。
逆に昌平は23分、GK服部の縦パスをハーフウェーライン手前で受けたFW小山内奏多がターンして一気に独走。そのままPAまでドリブルで運び、左足シュートを決めた。さらに29分にもFW栗原大地が相手のミスを逃さずに敵陣のインターセプトから7点目。日野口コーチが「自分たちの良さも出る、相手の嫌なことを探せるっていうのが今年の1年生の強みです。波を作らず、安定したゲーム運び、その中でのチーム全体でのチャレンジ。そこをちょっとチームには話しています」という昌平は、交代出場のMF足利奏志郎とGK土渕璃久を含め最後まで隙を見せず、特長を発揮し続けて白星スタートを切った。
最終ラインからの声でチームをコントロールしていた磯崎は、「1番大事なのは声がけかなと思って」目標とするU-19日本代表CB市原吏音(大宮)のように、声でチームを動かし、存在感を放つことを目指している。そして、無失点勝利。「俺らの代は何か失点をすることが多くて、内容が良くても失点することが多いんで、無失点で終われたのは成長に繋がるかなと思います」と喜んだ。
兄のFW磯崎麻玖(大宮U18)は大宮トップチーム昇格内定のストライカー。磯崎は「身長は10cm以上違うんですけれども、オレの特色は違うんで。オレのストロングポイントを出していきたい」と語り、今大会の目標を「優勝したいし、まずは予選グループ全勝」と誓った。先週の関東ルーキーリーグBリーグ最終節では3-0からの4失点で昇格のチャンスを逃す結果に。どのチームと戦っても良さを出せるという世代は、その悔しさも込めて戦い、頂点まで勝ち上がる。
(取材・文 吉田太郎)
例年以上に「上手い」世代の昌平が7-0発進ーー。“全国大会級のU-16大会”、「ニューバランスチャンピオンシップ 2024 U-16」が14日に静岡県の時之栖スポーツセンターで開幕し、予選リーグAブロック第1節の昌平高(埼玉)対神戸星城高(兵庫)戦は昌平がMF人見大地の先制ゴールなど7-0で快勝した。
前半24分、昌平MF人見大地が先制ゴール
昌平は今夏のインターハイで初優勝。1年生チームは「ニューバランスチャンピオンシップ 2024 U-16」でFW小見洋太(現新潟)らを擁した2018年大会以来、3度目の優勝を目指している。今年はまだまだ波があるものの、日野口廉コーチが「(小見ら)優勝した代よりも僕は上手いと思っている」というチーム。その昌平が、初戦からゴールラッシュを披露した。
対戦した神戸星城は中央予選から勝ち上がってきた新鋭。3バックの中央に位置するDF出雲侑心やアンカーのMF谷口宝を中心に、中央に厚みを持たせた守りで昌平を迎え撃つ。また、サイドに相手ボールが入ると、中盤の選手の献身的なプレスバックも合わせて2対1の状況を作って対応。0-0の時間を伸ばし、FW大塩元稀を軸としたカウンターにもチャレンジしていた。
だが、昌平はMF山本脩藍とMF田島鳳人のダブルボランチが抜群の回収力を発揮。相手にほとんど攻撃機会を与えずに奪い返すと、ボールを保持しながら田島やMF齊野蒼志のドリブル、CB金沢和樹と左SB古川雄規のロングフィード、またショートコンビネーションを交えた攻撃で相手にプレッシャーをかけた。
そして24分、昌平は人見がFW宇澤弘充とのワンツーから左足シュートを右隅に決めて先制。25分にも宇澤がMF飯島碧大とのワンツーで抜け出すが、神戸星城GK蛯原海人がストップする。それでも昌平は29分、飯島が左からカットインシュート。このこぼれを右SB大塚郁登がゴールへ押し込んだ。
前半29分、右SB大塚郁登が追加点
昌平は2-0の後半開始から4枚替え。後半4分には、守備で安定感をもたらしていたCB磯崎沙夢の縦パスから、田島が左サイドへ展開する。これを受けた左SB松岡大翔が左足を振り抜くと、ボールはクロスを警戒する相手の意表を突く形でファーサイドのネットに吸い込まれた。
後半立ち上がり、左SB松岡大翔(左)が3点目
3-0とした昌平は、その後も交代出場右SB村上白虎のスルーパスなどでゴールに迫ると、14分には好フィードを見せていたGK服部瑞希の左足キックを起点に追加点。齊野のパスで交代出場MF國兼梁が抜け出し、5点目を決めた。
MF齊野蒼志のゴールで4-0
神戸星城もともに交代出場のFW上坂惟人やFW鍜治大悟がボールを収めて速攻に結びつけようとする。だが、「(見て欲しいところは)カウンターの対応とか、1対1です」という昌平CB磯崎の前への強さや金沢のシュートブロックに阻まれて決定打を放つことができない。
神戸星城も身体を張ったプレーで対抗
逆に昌平は23分、GK服部の縦パスをハーフウェーライン手前で受けたFW小山内奏多がターンして一気に独走。そのままPAまでドリブルで運び、左足シュートを決めた。さらに29分にもFW栗原大地が相手のミスを逃さずに敵陣のインターセプトから7点目。日野口コーチが「自分たちの良さも出る、相手の嫌なことを探せるっていうのが今年の1年生の強みです。波を作らず、安定したゲーム運び、その中でのチーム全体でのチャレンジ。そこをちょっとチームには話しています」という昌平は、交代出場のMF足利奏志郎とGK土渕璃久を含め最後まで隙を見せず、特長を発揮し続けて白星スタートを切った。
昌平は後半14分、MF國兼梁が右足でゴール
最終ラインからの声でチームをコントロールしていた磯崎は、「1番大事なのは声がけかなと思って」目標とするU-19日本代表CB市原吏音(大宮)のように、声でチームを動かし、存在感を放つことを目指している。そして、無失点勝利。「俺らの代は何か失点をすることが多くて、内容が良くても失点することが多いんで、無失点で終われたのは成長に繋がるかなと思います」と喜んだ。
昌平CB磯崎沙夢は声と安定したプレーで完封に貢献
ゴールラッシュは止まらず。FW小山内奏多が6点目
後半29分、MF栗原大地が決めて7点目
兄のFW磯崎麻玖(大宮U18)は大宮トップチーム昇格内定のストライカー。磯崎は「身長は10cm以上違うんですけれども、オレの特色は違うんで。オレのストロングポイントを出していきたい」と語り、今大会の目標を「優勝したいし、まずは予選グループ全勝」と誓った。先週の関東ルーキーリーグBリーグ最終節では3-0からの4失点で昇格のチャンスを逃す結果に。どのチームと戦っても良さを出せるという世代は、その悔しさも込めて戦い、頂点まで勝ち上がる。
(取材・文 吉田太郎)