[MIZUNO CHAMPIONSHIP U-16]ハイレベルな準決勝“関東対決”は前橋育英に軍配!! 箱田航大が山梨学院の勢い阻むドリブル弾「絶対に優勝して帰りたい」
[12.15 MIZUNO CHAMPIONSHIP U-16準決勝 山梨学院高 1-2 前橋育英高 時之栖うさぎ島G]
“U-16日本一決定戦”2024 MIZUNO CHAMPIONSHIP U-16ルーキーリーグは15日、静岡県御殿場市の時之栖スポーツセンター うさぎ島グランドで準決勝を行い、A組首位で関東王者の前橋育英高(関東1/群馬)がC組首位の山梨学院高(関東3/山梨)を2-1で破った。前半にセットプレーから失点したが、後半に立て続けの2ゴールで一気に逆転。16日に行われる尚志高(東北1/福島)との決勝戦に歩みを進め、日本一に王手をかけた。
ともに予選リーグを首位で突破し、準決勝で実現した関東勢対決。ボランチのMF松下歩夢ら技術の高い選手が光るポゼッション志向の前橋育英、1トップのFW近藤悠貴のフィジカルを活かしたダイナミック志向の山梨学院と、好対称かつハイレベルな構図となった。
その中で主導権を握ったのは前橋育英。左サイドハーフのMF韮澤海成の突破で攻撃を前進させると、前半8分にはMF箱田航大の強烈なミドルシュートが枠内を襲う。一方、山梨学院もGK青木拓実が圧巻の存在感。箱田のシュートに続き、前半16分にはFW瀬間飛結の決定機にも立ちはだかり、0-0の均衡状態を保った。


すると山梨学院は前半20分過ぎから、DF藤井サリューの連続ロングスローで迫力ある攻撃を展開。同24分に先手を取った。左からのロングスローを長身のDF神山康介が頭でフリックすると、ファーサイドで反応したのはMF倉田穏。冷静なヘディングシュートでネットを揺らした。




そのまま試合は後半へ。前橋育英は後半開始時、今大会ジョーカー起用が続いている関東MVP・得点王のFW立石陽向とMF佐々木悠太を投入。すると、試合前から「耐えて点を取って勝とうと話していた」(DF深見翔太)という選手たちがここから一気に畳み掛けた。
まずは後半12分、前橋育英は右サイドで前を向いた箱田がドリブルで仕掛け、自らコースを空けると、味方がゴール前で待つ中でも思い切って右足一閃。「前半から何回かドリブルで仕掛けて行けるなと思っていたし、最後はシュートを打つだけだと思っていた」(箱田)。その一発は相手に当たったが、ボールの勢いは失わずに高く上がり、そのままゴールマウスに転がり込んだ。
後半の早い時間帯に決まった値千金の同点弾。個人練習ではFWウスマン・デンベレを参考にした両足使いのコーンドリブルに加え、SBの石川悠介や高橋虎太郎と「ドリブルをしてすぐにシュートを打てるような練習をしていた」という箱田にとって、日々の積み重ねが発揮されたゴールとなった。


さらに前橋育英は後半16分、松下の右CKから波状攻撃を仕掛け、MF結城快成のプレッシャーがGKのファンブルを誘うと、すかさず詰めた立石がゴールに押し込む。立石は「2024 関東ROOKIE LEAGUE U-16」で10得点を挙げ、AリーグMVP・得点王に輝いたFW。今月はトップチームでの活動にも参加していた期待の点取り屋が違いを見せた。


その後は再び山梨学院がダイナミックな攻撃を仕掛け、セットプレーでも脅威を見せたが、前橋育英はDF小林惺十郎と深見を中心とした最終ラインが強さを発揮。後半28分には山梨学院10番FWメアス・ソムナンのスルーパスに反応したMF高野鉄史のクロスから決定機を作られたが、MF松岡晴斗のシュートにはGK根岸彗也が立ちはだかった。




最後は山梨学院が182cmの神山を前線に上げるパワープレーに出てきたが、前橋育英は全員で協力して守ってそのままタイムアップ。関東王者の意地を見せ、U-16ルーキーリーグ決勝への切符を掴み取った。




勝敗を大きく分けるゴールを決めた箱田は「自分の武器はドリブルと自覚しているし、失点してゴールが必要だったので、いい形でゴールにつながって良かった」と手応えを口にしつつも、「自分たちは日本一を目標に練習してきたので応援してくださる方への感謝の気持ちを忘れず、絶対に優勝して帰りたい」と16日の決勝戦に意気込み。先輩のMF平林尊琉(2年)、MF白井誠也(2年)に少しでも近づくべく、「もっとドリブルで試合を変化させたり、試合を決定づけたりする選手になりたい」と引き続き活躍を誓った。
(取材・文 竹内達也)
“U-16日本一決定戦”2024 MIZUNO CHAMPIONSHIP U-16ルーキーリーグは15日、静岡県御殿場市の時之栖スポーツセンター うさぎ島グランドで準決勝を行い、A組首位で関東王者の前橋育英高(関東1/群馬)がC組首位の山梨学院高(関東3/山梨)を2-1で破った。前半にセットプレーから失点したが、後半に立て続けの2ゴールで一気に逆転。16日に行われる尚志高(東北1/福島)との決勝戦に歩みを進め、日本一に王手をかけた。
ともに予選リーグを首位で突破し、準決勝で実現した関東勢対決。ボランチのMF松下歩夢ら技術の高い選手が光るポゼッション志向の前橋育英、1トップのFW近藤悠貴のフィジカルを活かしたダイナミック志向の山梨学院と、好対称かつハイレベルな構図となった。
その中で主導権を握ったのは前橋育英。左サイドハーフのMF韮澤海成の突破で攻撃を前進させると、前半8分にはMF箱田航大の強烈なミドルシュートが枠内を襲う。一方、山梨学院もGK青木拓実が圧巻の存在感。箱田のシュートに続き、前半16分にはFW瀬間飛結の決定機にも立ちはだかり、0-0の均衡状態を保った。


再三の好セーブを見せていた山梨学院GK青木拓実
すると山梨学院は前半20分過ぎから、DF藤井サリューの連続ロングスローで迫力ある攻撃を展開。同24分に先手を取った。左からのロングスローを長身のDF神山康介が頭でフリックすると、ファーサイドで反応したのはMF倉田穏。冷静なヘディングシュートでネットを揺らした。


山梨学院MF倉田穏(写真右)が先制ゴール


ロングスローで脅威を放った山梨学院DF藤井サリュー
そのまま試合は後半へ。前橋育英は後半開始時、今大会ジョーカー起用が続いている関東MVP・得点王のFW立石陽向とMF佐々木悠太を投入。すると、試合前から「耐えて点を取って勝とうと話していた」(DF深見翔太)という選手たちがここから一気に畳み掛けた。
まずは後半12分、前橋育英は右サイドで前を向いた箱田がドリブルで仕掛け、自らコースを空けると、味方がゴール前で待つ中でも思い切って右足一閃。「前半から何回かドリブルで仕掛けて行けるなと思っていたし、最後はシュートを打つだけだと思っていた」(箱田)。その一発は相手に当たったが、ボールの勢いは失わずに高く上がり、そのままゴールマウスに転がり込んだ。
後半の早い時間帯に決まった値千金の同点弾。個人練習ではFWウスマン・デンベレを参考にした両足使いのコーンドリブルに加え、SBの石川悠介や高橋虎太郎と「ドリブルをしてすぐにシュートを打てるような練習をしていた」という箱田にとって、日々の積み重ねが発揮されたゴールとなった。


切れ味鋭いドリブルを繰り出すMF箱田航大
さらに前橋育英は後半16分、松下の右CKから波状攻撃を仕掛け、MF結城快成のプレッシャーがGKのファンブルを誘うと、すかさず詰めた立石がゴールに押し込む。立石は「2024 関東ROOKIE LEAGUE U-16」で10得点を挙げ、AリーグMVP・得点王に輝いたFW。今月はトップチームでの活動にも参加していた期待の点取り屋が違いを見せた。


前橋育英10番FW立石陽向が決勝ゴール
その後は再び山梨学院がダイナミックな攻撃を仕掛け、セットプレーでも脅威を見せたが、前橋育英はDF小林惺十郎と深見を中心とした最終ラインが強さを発揮。後半28分には山梨学院10番FWメアス・ソムナンのスルーパスに反応したMF高野鉄史のクロスから決定機を作られたが、MF松岡晴斗のシュートにはGK根岸彗也が立ちはだかった。


前線で力強い体躯を誇った山梨学院FW近藤悠貴


終盤の攻勢を導いた山梨学院FWメアス・ソムナン
最後は山梨学院が182cmの神山を前線に上げるパワープレーに出てきたが、前橋育英は全員で協力して守ってそのままタイムアップ。関東王者の意地を見せ、U-16ルーキーリーグ決勝への切符を掴み取った。


協力してピンチを阻んだ前橋育英守備陣


前橋育英MF松下歩夢は試合を通じて技術を示し続けた
勝敗を大きく分けるゴールを決めた箱田は「自分の武器はドリブルと自覚しているし、失点してゴールが必要だったので、いい形でゴールにつながって良かった」と手応えを口にしつつも、「自分たちは日本一を目標に練習してきたので応援してくださる方への感謝の気持ちを忘れず、絶対に優勝して帰りたい」と16日の決勝戦に意気込み。先輩のMF平林尊琉(2年)、MF白井誠也(2年)に少しでも近づくべく、「もっとドリブルで試合を変化させたり、試合を決定づけたりする選手になりたい」と引き続き活躍を誓った。
(取材・文 竹内達也)