青森山田が東北初戦を2-0で勝利。新10番の注目MF小山田蓮は偉大な先輩たち同様「青森山田を引っ張っていけるように」
[2.1 東北高校新人大会1回戦 青森山田高 2-0 仙台大明成高 JヴィレッジP1]
新生・青森山田が2-0で初陣勝利。1日、第24回東北高等学校新人サッカー選手権大会1回戦が行われ、青森山田高(青森1)がFW杉山大起(2年)とFW深瀬幹太(2年)のゴールによって2-0で仙台大明成高(宮城3)に勝利。青森山田は2日の準々決勝で尚志高(福島1)と戦う。
青森山田新チームの2025年初陣は、10番とキャプテンマークを託されたMF小山田蓮(2年)やMF長谷川滉亮(2年)が個性を発揮。また、187cmのCB月舘汰壱アブーバクル(2年)や交代出場の186cmCB大場光翔(2年)が抜群の高さを披露したほか、昨年から先発を務めるU-17日本高校選抜候補GK松田駿(2年)や左SB福井史弥(2年)が隙なく守るなど、青森山田らしく無失点で70分間を終えた。


縦に速い攻撃やサイド攻撃だけでなく、先を見据えて小山田らが丁寧にボールを動かすことにもチャレンジしていた。ただし、雪の青森でできなかったコンビネーションの部分も、個の部分もまだまだ。果敢にボールを繋いで攻めてくる仙台大明成からボールを奪い取っていたものの、焦りもあって得点を重ねることができなかった。
小山田は「自分たちが思っていた以上に自分たちの良さが出せなくて、結果も内容も不甲斐ないものになってしまったので反省しています」と首を振り、正木昌宣監督は「テーマとしては個人のところ。物足りなさがあったので、そこは『明日に向けてもっとやろう』と話しました」と語っていた。


昨年は選手権、プレミアリーグ日本一の次世代という重圧とも戦った一年だった。連覇を狙った選手権は10年ぶりの初戦敗退。だが、青森県内の公式戦連勝記録を維持し、インターハイベスト8、プレミアリーグEAST残留という結果を残してくれた。正木監督は「良くやってくれたので。(歴史を)繋いでくれた先輩たちの思いを受け止めて、もう一度全国優勝というところに向かってやって欲しいし、個人としてももっともっと上で活躍できる選手がいると思うので、そこも出せていけたら」と期待する。
指揮官は今大会の10番に小山田を指名。「番号を背負わせている期待もありますし、足元の技術もそうですし、繋ぎのところもできるし、フィニッシャーの仕事もできるし、あと彼の足りないところは守備の部分だったりというところがあるので。それをやっていければ」と求める。昨年、プレミアリーグEASTなどで“出世番号”の「7」を背負ったが、なかなか定位置を獲得することができなかった。
トラップ、パスの質や視野の広さに自信を持つ小山田は攻撃能力が高いが、守備面が課題に。だが、本人が「山田の三原則という、ハードワークだったり、切り替えだったり、球際の部分は去年やって自分自身、成長できたと思っています」と頷くように、課題を改善して選手権で先発の座を勝ち取った。
「自分自身、そこが全然できなかったので、ほぼ1年間そこに苦しみました。試合に出れない期間は本当にそこを克服するために色々練習や自主練をしていたので最終的にはスタメンは取り戻せたけれど、(選手権で)結果は出せなかったので、今年にかける思いはその分強いと思います」。この日の試合では高い位置で巧みにボールを収め、効果的なパスを配給。その一方、出力のある動きや切り替えの速い守備も見せていた。
小山田にとって、青森山田の10番は小学生時代から憧れていた番号だ。「中学校からは松木玖生さんの背中を見てましたし、小学校の時はテレビで武田英寿さんや檀崎竜孔さんを見ていました。10番はめっちゃつけたくて、そこはずっと目標にしてきました。偉大な先輩たちがつけてきた番号なので、自分もその一人として青森山田を引っ張っていけるように。でも、まだまだ自分、力不足なのでまだまだ成長していきたいと思っています」。これまで学年リーダーを務めてきた小山田は今大会、10番、主将という2つの重責。重圧はあるが、「自分がまとめて引っ張っていかないといけないと思っているので、そこは自分に責任やプレッシャーを与えて臨んでいきたい」と誓った。
この日は一時、青森山田中出身の選手が9人同時に出場。中高一貫6年指導で培ったハードワーク、球際、切り替えが身についている。また、チーム全体的に個性の強い選手が多い。小山田は「先輩たちは歴史を繋いでくれたのでそこには感謝していますし、去年無冠に終わった分、3冠を目標にして日本一を取りたいと思っています」。まずは東北高校新人大会優勝が絶対の目標だ。
準々決勝で対戦する尚志は1年前の準決勝で延長戦の末に競り負けている相手。小山田は「自分も去年出て、そこで感じた絶望感だったり、悔しさはまだ残っています。東北のチャンピオンに常にならないといけないと思っているので、全国優勝するために、まずは東北のチャンピオンというところで、そこは必ず優勝したいと思っています」と力を込めた。強い思いを持って戦う10番を中心に、新生・青森山田が勝ち抜き、1つめのタイトルを獲得する。


(取材・文 吉田太郎)
新生・青森山田が2-0で初陣勝利。1日、第24回東北高等学校新人サッカー選手権大会1回戦が行われ、青森山田高(青森1)がFW杉山大起(2年)とFW深瀬幹太(2年)のゴールによって2-0で仙台大明成高(宮城3)に勝利。青森山田は2日の準々決勝で尚志高(福島1)と戦う。
青森山田新チームの2025年初陣は、10番とキャプテンマークを託されたMF小山田蓮(2年)やMF長谷川滉亮(2年)が個性を発揮。また、187cmのCB月舘汰壱アブーバクル(2年)や交代出場の186cmCB大場光翔(2年)が抜群の高さを披露したほか、昨年から先発を務めるU-17日本高校選抜候補GK松田駿(2年)や左SB福井史弥(2年)が隙なく守るなど、青森山田らしく無失点で70分間を終えた。


青森山田の注目守護神、GK松田駿
縦に速い攻撃やサイド攻撃だけでなく、先を見据えて小山田らが丁寧にボールを動かすことにもチャレンジしていた。ただし、雪の青森でできなかったコンビネーションの部分も、個の部分もまだまだ。果敢にボールを繋いで攻めてくる仙台大明成からボールを奪い取っていたものの、焦りもあって得点を重ねることができなかった。
小山田は「自分たちが思っていた以上に自分たちの良さが出せなくて、結果も内容も不甲斐ないものになってしまったので反省しています」と首を振り、正木昌宣監督は「テーマとしては個人のところ。物足りなさがあったので、そこは『明日に向けてもっとやろう』と話しました」と語っていた。


中盤で効いていたMF長谷川滉亮
昨年は選手権、プレミアリーグ日本一の次世代という重圧とも戦った一年だった。連覇を狙った選手権は10年ぶりの初戦敗退。だが、青森県内の公式戦連勝記録を維持し、インターハイベスト8、プレミアリーグEAST残留という結果を残してくれた。正木監督は「良くやってくれたので。(歴史を)繋いでくれた先輩たちの思いを受け止めて、もう一度全国優勝というところに向かってやって欲しいし、個人としてももっともっと上で活躍できる選手がいると思うので、そこも出せていけたら」と期待する。
指揮官は今大会の10番に小山田を指名。「番号を背負わせている期待もありますし、足元の技術もそうですし、繋ぎのところもできるし、フィニッシャーの仕事もできるし、あと彼の足りないところは守備の部分だったりというところがあるので。それをやっていければ」と求める。昨年、プレミアリーグEASTなどで“出世番号”の「7」を背負ったが、なかなか定位置を獲得することができなかった。
トラップ、パスの質や視野の広さに自信を持つ小山田は攻撃能力が高いが、守備面が課題に。だが、本人が「山田の三原則という、ハードワークだったり、切り替えだったり、球際の部分は去年やって自分自身、成長できたと思っています」と頷くように、課題を改善して選手権で先発の座を勝ち取った。
「自分自身、そこが全然できなかったので、ほぼ1年間そこに苦しみました。試合に出れない期間は本当にそこを克服するために色々練習や自主練をしていたので最終的にはスタメンは取り戻せたけれど、(選手権で)結果は出せなかったので、今年にかける思いはその分強いと思います」。この日の試合では高い位置で巧みにボールを収め、効果的なパスを配給。その一方、出力のある動きや切り替えの速い守備も見せていた。
小山田にとって、青森山田の10番は小学生時代から憧れていた番号だ。「中学校からは松木玖生さんの背中を見てましたし、小学校の時はテレビで武田英寿さんや檀崎竜孔さんを見ていました。10番はめっちゃつけたくて、そこはずっと目標にしてきました。偉大な先輩たちがつけてきた番号なので、自分もその一人として青森山田を引っ張っていけるように。でも、まだまだ自分、力不足なのでまだまだ成長していきたいと思っています」。これまで学年リーダーを務めてきた小山田は今大会、10番、主将という2つの重責。重圧はあるが、「自分がまとめて引っ張っていかないといけないと思っているので、そこは自分に責任やプレッシャーを与えて臨んでいきたい」と誓った。
この日は一時、青森山田中出身の選手が9人同時に出場。中高一貫6年指導で培ったハードワーク、球際、切り替えが身についている。また、チーム全体的に個性の強い選手が多い。小山田は「先輩たちは歴史を繋いでくれたのでそこには感謝していますし、去年無冠に終わった分、3冠を目標にして日本一を取りたいと思っています」。まずは東北高校新人大会優勝が絶対の目標だ。
準々決勝で対戦する尚志は1年前の準決勝で延長戦の末に競り負けている相手。小山田は「自分も去年出て、そこで感じた絶望感だったり、悔しさはまだ残っています。東北のチャンピオンに常にならないといけないと思っているので、全国優勝するために、まずは東北のチャンピオンというところで、そこは必ず優勝したいと思っています」と力を込めた。強い思いを持って戦う10番を中心に、新生・青森山田が勝ち抜き、1つめのタイトルを獲得する。


187cmのCB月舘汰壱アブーバクルは抜群の高さを発揮
(取材・文 吉田太郎)