[新人戦]連戦の決勝で大阪桐蔭に1-0で勝利。技術力、走力強みの京都橘が応援の声も力に5年ぶりの近畿制覇
[2.22 近畿高校選手権決勝 京都橘高 1-0 大阪桐蔭高 J-GREEN堺S1]
近畿各府県の新人戦上位校などが優勝を争った第77回近畿高等学校サッカー選手権大会(男子)は、22日午後にJ-GREEN堺S1ピッチ(大阪府堺市)で決勝を行い、京都橘高(京都1)が5年ぶり3回目の優勝を飾った。京都橘は決勝で大阪桐蔭高(大阪4)と対戦。後半25分にMF河村頼輝(2年)が決勝ヘッドを決め、1-0で競り勝った。
京都橘は今大会、興國高(大阪2)、奈良育英高(奈良1)を下し、22日午前の準決勝では神戸弘陵高(兵庫1)に2-0で勝利。決勝の先発はゲーム主将のGK平誠都(2年)、右から青木俊介(2年)、礒井拓夢(1年)、早苗優介(2年)、西山朝陽(2年)の4バック。中盤は李亨柱(2年)と野中瑛泰(1年)のダブルボランチで右SH岸村晃成(2年)、左SH河村、そして秋保宏樹(2年)と永井瞭太郎(1年)が2トップを組んだ。


一方、大阪桐蔭は今大会、初芝橋本高(和歌山1)と報徳学園高(兵庫2)に勝利し、準決勝では近江高(滋賀1)を3-1で突破。決勝の先発はGKが谷口悠成(2年)、DFは木岡一輝(2年)、岡仁大(2年)、石川虎門(2年)の3バック。柴田柊大(2年)と深瀬千翔(2年)のダブルボランチで右WB谷山英臣(2年)、左WB山本隼正(1年)、2シャドーが深江翔太(2年)と小松和史(2年)で最前線にFW住友颯太主将(2年)が入った。


3分、準決勝でもしなやかなドリブル突破を連発していた大阪桐蔭の1年生MF山本がDF2人をかわしてPAへ侵入。大阪桐蔭は京都橘に押し込まれる時間帯が増えていたものの、ボールを繋いで前進させると、住友、小松、山本のパス交換など左サイドを中心とした攻撃でゴールを目指した。




一方の京都橘は前からボールを奪いに行って取り返すと、DFラインから丁寧にボールを繋ぎ、サイドへ散らして左の河村、右の岸元の両翼を活用した攻撃。特にドリブル、コンビネーションで打開を図る河村が攻撃を牽引する。24分には青木の縦パスで野中が右サイドを抜け出し、ラストパスを永井が右足で狙う。また、速攻から俊足FW秋保や河村がゴールに迫った。
個々の技術力と走力を強みとする京都橘が主導権を握っていたが、大阪桐蔭は3バックの中央を担った岡が気の利く守り。安定したキャッチングを見せるGK谷口らとともに相手の攻撃を凌いでいく。前半29分に石川をDF北村奏人(2年)と交代すると、前半終了間際、大阪桐蔭にチャンス。京都橘DFのロングフィード対応が重なり、山本が一気に左サイドを抜け出す。カバーしたDFをかわして左足シュートまで持ち込んだが、角度が少なく、京都橘GK平に阻まれた。


大阪桐蔭は後半開始から谷山をMF木地光佑汰(2年)へ交代。最終ラインに下がった深瀬が相手のカウンター攻撃を阻止するなど無失点を継続し、距離感と精度にこだわってボールを動かしに行った。
10分には左の山本が鮮やかなターンを交えたドリブルでDF2人を攻略。こぼれ球を小松が右足で狙うが、シュートは京都橘DFがブロックした。後半、大阪桐蔭は前半に比べて少しずつビルドアップが好転。柴田や木地光がボールに係わりながら、木岡のロングフィードなども交えて前進を試みる。


対する京都橘は左SB西山の左足キックや秋保、永井のスペースへの動きを交えて攻め返すが、なかなか攻め切ることができない。20分、野中をMF中野斗馬(1年)へ交代。21分には大阪桐蔭FW小松のドリブルシュートが枠を捉えたが、京都橘GK平が冷静に弾く。大阪桐蔭は24分にもパスワークから深江が左サイドへ展開。山本がカットインで1人かわしてから右足シュートへ持ち込んだ。だが、京都橘は崩れない。ボランチの李が危険なスペースをカバー。また、190cmの早苗や磯井、青木が前への強さを発揮し、GK平がチームに安心感を与えていた。
準決勝に続いて1日2試合目のタフな決勝。だが、京都橘のゲーム主将GK平は、「1人1人が強気な攻撃だったり、献身的な守備をずっと続けてくれて、後ろから見ていても、みんなマジほんとに頑張ってるなっていう風には思いましたし、まだまだ足りないですけれど、走れるっていうのが、今年のチームの強みなのかなって。そこは(米澤一成)監督も評価して下さっているので、決勝戦で2試合続いても絶対走り勝てるっていう自信を持っていました」。その京都橘が後半25分、均衡を破った。
右中間でボールを持った秋保が加速力を活かしたドリブルでPAへ切れ込む。個の力で大阪桐蔭の守りを攻略。そのクロスをファーサイドの河村がダイビングヘッドで決め、先制点を挙げた。






京都橘は直後に殊勲の河村と岸村をU-17日本高校選抜FW伊藤湊太(2年)とMF奥山芯(2年)へ交代。大阪桐蔭も木岡をMF藪岡大陽(2年)と入れ替えて同点を目指す。
だが、京都橘は準決勝でも抜群のキープ力と突破力を見せていた伊藤が大阪桐蔭を押し下げる。大阪桐蔭は深江とMF赤水亜紗斗(2年)を交代。諦めずにゴールを目指したが、京都橘は永井をDF升田颯真(2年)を入れ替えて1-0で試合を締めた。




京都橘は2019年度大会以来5年ぶり、2月開催となった2021年度大会以降は初の近畿制覇だ。米澤一成監督と選手たちが共有したのは応援があったからこその頂点だということ。平は「(米澤監督が)1番言っていたのは応援です。(スタンドにいたのはわずか数人だったが、)もう何十人もいるかのような声量とかで応援してくれてるんで、マジで力になりましたし、(この優勝は)応援ありきだと思っています」と頷く。
そして、「この結果に満足せずにこれからもやっていこうという風には思いました」。初優勝した2014年度の世代は選手権で8強。2度目の優勝を果たした2019年度世代はインターハイで初の準決勝進出を果たしている。早苗は「今年はチームとしては京都3冠取ること。選手権で去年、3年生たちに国立へ連れていってもらっているので、もう1回国立に戻ってプレーするっていうのが目標です」。昨年、一昨年と難しいシーズンだったが、選手権には2年連続で出場。昨年12月の選手権開幕戦では敗れたものの、印象的な戦いを見せている。新チームはその経験も力に好スタート。着実に自信をつけてきている京都橘が、目標達成のためにさらに個の力とチーム力を磨く。
(取材・文 吉田太郎)
近畿各府県の新人戦上位校などが優勝を争った第77回近畿高等学校サッカー選手権大会(男子)は、22日午後にJ-GREEN堺S1ピッチ(大阪府堺市)で決勝を行い、京都橘高(京都1)が5年ぶり3回目の優勝を飾った。京都橘は決勝で大阪桐蔭高(大阪4)と対戦。後半25分にMF河村頼輝(2年)が決勝ヘッドを決め、1-0で競り勝った。
京都橘は今大会、興國高(大阪2)、奈良育英高(奈良1)を下し、22日午前の準決勝では神戸弘陵高(兵庫1)に2-0で勝利。決勝の先発はゲーム主将のGK平誠都(2年)、右から青木俊介(2年)、礒井拓夢(1年)、早苗優介(2年)、西山朝陽(2年)の4バック。中盤は李亨柱(2年)と野中瑛泰(1年)のダブルボランチで右SH岸村晃成(2年)、左SH河村、そして秋保宏樹(2年)と永井瞭太郎(1年)が2トップを組んだ。


京都橘は3度目の優勝に挑戦
一方、大阪桐蔭は今大会、初芝橋本高(和歌山1)と報徳学園高(兵庫2)に勝利し、準決勝では近江高(滋賀1)を3-1で突破。決勝の先発はGKが谷口悠成(2年)、DFは木岡一輝(2年)、岡仁大(2年)、石川虎門(2年)の3バック。柴田柊大(2年)と深瀬千翔(2年)のダブルボランチで右WB谷山英臣(2年)、左WB山本隼正(1年)、2シャドーが深江翔太(2年)と小松和史(2年)で最前線にFW住友颯太主将(2年)が入った。


大阪桐蔭は2018年度大会以来の優勝を目指した
3分、準決勝でもしなやかなドリブル突破を連発していた大阪桐蔭の1年生MF山本がDF2人をかわしてPAへ侵入。大阪桐蔭は京都橘に押し込まれる時間帯が増えていたものの、ボールを繋いで前進させると、住友、小松、山本のパス交換など左サイドを中心とした攻撃でゴールを目指した。


大阪桐蔭の1年生左WB山本隼正は決勝でも立ち上がりから突破力を発揮


大阪桐蔭のFW住友颯太は前線で起点に
個々の技術力と走力を強みとする京都橘が主導権を握っていたが、大阪桐蔭は3バックの中央を担った岡が気の利く守り。安定したキャッチングを見せるGK谷口らとともに相手の攻撃を凌いでいく。前半29分に石川をDF北村奏人(2年)と交代すると、前半終了間際、大阪桐蔭にチャンス。京都橘DFのロングフィード対応が重なり、山本が一気に左サイドを抜け出す。カバーしたDFをかわして左足シュートまで持ち込んだが、角度が少なく、京都橘GK平に阻まれた。


京都橘のゲーム主将GK平誠都は要所で好守を見せた
大阪桐蔭は後半開始から谷山をMF木地光佑汰(2年)へ交代。最終ラインに下がった深瀬が相手のカウンター攻撃を阻止するなど無失点を継続し、距離感と精度にこだわってボールを動かしに行った。
10分には左の山本が鮮やかなターンを交えたドリブルでDF2人を攻略。こぼれ球を小松が右足で狙うが、シュートは京都橘DFがブロックした。後半、大阪桐蔭は前半に比べて少しずつビルドアップが好転。柴田や木地光がボールに係わりながら、木岡のロングフィードなども交えて前進を試みる。


大阪桐蔭のGK谷口悠成がハイボールをキャッチ
対する京都橘は左SB西山の左足キックや秋保、永井のスペースへの動きを交えて攻め返すが、なかなか攻め切ることができない。20分、野中をMF中野斗馬(1年)へ交代。21分には大阪桐蔭FW小松のドリブルシュートが枠を捉えたが、京都橘GK平が冷静に弾く。大阪桐蔭は24分にもパスワークから深江が左サイドへ展開。山本がカットインで1人かわしてから右足シュートへ持ち込んだ。だが、京都橘は崩れない。ボランチの李が危険なスペースをカバー。また、190cmの早苗や磯井、青木が前への強さを発揮し、GK平がチームに安心感を与えていた。
準決勝に続いて1日2試合目のタフな決勝。だが、京都橘のゲーム主将GK平は、「1人1人が強気な攻撃だったり、献身的な守備をずっと続けてくれて、後ろから見ていても、みんなマジほんとに頑張ってるなっていう風には思いましたし、まだまだ足りないですけれど、走れるっていうのが、今年のチームの強みなのかなって。そこは(米澤一成)監督も評価して下さっているので、決勝戦で2試合続いても絶対走り勝てるっていう自信を持っていました」。その京都橘が後半25分、均衡を破った。
右中間でボールを持った秋保が加速力を活かしたドリブルでPAへ切れ込む。個の力で大阪桐蔭の守りを攻略。そのクロスをファーサイドの河村がダイビングヘッドで決め、先制点を挙げた。


後半25分、京都橘FW秋保宏樹がPAへ切れ込む


MF河村頼輝(11番)が先制ゴール


歓喜の京都橘イレブン
京都橘は直後に殊勲の河村と岸村をU-17日本高校選抜FW伊藤湊太(2年)とMF奥山芯(2年)へ交代。大阪桐蔭も木岡をMF藪岡大陽(2年)と入れ替えて同点を目指す。
だが、京都橘は準決勝でも抜群のキープ力と突破力を見せていた伊藤が大阪桐蔭を押し下げる。大阪桐蔭は深江とMF赤水亜紗斗(2年)を交代。諦めずにゴールを目指したが、京都橘は永井をDF升田颯真(2年)を入れ替えて1-0で試合を締めた。


京都橘のU-17日本高校選抜FW伊藤湊太は短い出場時間も相手の脅威に


京都橘が1-0で優勝
京都橘は2019年度大会以来5年ぶり、2月開催となった2021年度大会以降は初の近畿制覇だ。米澤一成監督と選手たちが共有したのは応援があったからこその頂点だということ。平は「(米澤監督が)1番言っていたのは応援です。(スタンドにいたのはわずか数人だったが、)もう何十人もいるかのような声量とかで応援してくれてるんで、マジで力になりましたし、(この優勝は)応援ありきだと思っています」と頷く。
そして、「この結果に満足せずにこれからもやっていこうという風には思いました」。初優勝した2014年度の世代は選手権で8強。2度目の優勝を果たした2019年度世代はインターハイで初の準決勝進出を果たしている。早苗は「今年はチームとしては京都3冠取ること。選手権で去年、3年生たちに国立へ連れていってもらっているので、もう1回国立に戻ってプレーするっていうのが目標です」。昨年、一昨年と難しいシーズンだったが、選手権には2年連続で出場。昨年12月の選手権開幕戦では敗れたものの、印象的な戦いを見せている。新チームはその経験も力に好スタート。着実に自信をつけてきている京都橘が、目標達成のためにさらに個の力とチーム力を磨く。
(取材・文 吉田太郎)


