[関西U-16 ~Groeien~]京都橘が神戸弘陵を2-0で撃破。1ゴールのFW植本湧太はプリンス関西で活躍中の1年生たちに「負けたくないし、勝ちたい」

[4.29 関西U-16 ~Groeien~G1リーグ第1節 神戸弘陵高 0-2 京都橘高 ダイセル播磨サッカー場第3G]
関西地域のU-16年代のレベルアップを図る「関西U-16 ~Groeien~ 2025」のG1リーグが、29日に開幕。京都橘高(京都)が神戸弘陵高(兵庫)を2-0で下し、白星スタートを切った。
開幕から5試合を終えてプリンスリーグ関西1部で4位に位置する京都橘はルーキーたちの活躍が目を惹く。12日に行われた興國高(大阪)との第2節ではMF佐々木唯虎が決勝点をマーク。26日に行われた履正社高(大阪)との第4節ではFW大志万蓮が先制点を叩き込んだ。
「関西U-16 ~Groeien~ 2025」が開幕したこの日は5節の近江高(滋賀)と同日開催。2人はトップチームに帯同したため不在となったが、同年代のライバルに置いていかれるわけにはいかない。「2人には負けたくないし、勝ちたい」と口にするのはFW植本湧太で、先行する2人に続こうとする選手たちがアピールに励んだ。
序盤に主導権を握ったのは神戸弘陵だった。例年は4-4-2の手堅いサッカーを展開するが、実力者が揃う今年はトップチーム同様、4-3-3の攻撃的なスタイルに挑戦。アンカーのMF池水翼、シャドーのMF大岡凜道を中心にテンポよくボールを動かした。相手エリアではすでにトップチームでの練習を経験する左のMF藤内琉之介らが思い切りよく突破にトライし、見せ場を作ったが、均衡は崩せない。「相手が奪えないとなり引いてくれたおかげで押し込むことができたけど、最後のクォリティーが足りなかった」(高田慧コーチ)。


京都橘はDF野口裕真と中川流のCBコンビを中心に落ち着いた守備対応を披露。中盤では小柄ながらも技術と判断に長けた持ち運びを見せたMF安宅脩真が存在感を見せ、奪ったボールをWizards FC(京都)時代からのチームメイトである植本とFW桐生琉歌の2トップに入れていく。


すると後半5分には左SB仲村祥吾朗が奪ったボールのこぼれ球をハーフウェーライン左付近で拾ったMF上田優太が素早くゴール前に展開。走り込んだ桐生が浮き球を上手く右足で合わせて京都橘が均衡を崩した。
植本が「桐生琉歌が決めてくれたおかげで流れが変わり、良かった」と振り返る京都橘は10分にも縦に速い攻撃でチャンスを演出する。自陣でのボール奪取からMF杉田琉晟が素早く右前方にロングボールを入れると走り込んだ桐生がゴール前に低いクロス。「今日の試合は僕の強みである裏を意識してプレーしていた」という植本が合わせ、リードを広げた。


13分には神戸弘陵のMF藤田大翔、MF堀井大空にボールを繋がれ、大岡にミドルシュートを打たれるシーンもあったが、ポストに助けられて無失点を維持。終盤は京都橘のペースで進みながら一発で局面をひっくり返そうとする神戸弘陵に苦しんだが、ベンチを含めチーム全体で前向きな意識を絶やさず逃げ切った。


2点目をマークした植本は京都橘の下部組織であるWizards FC出身。「入ったばかりの頃はあまり橘を意識していなかったのですが、練習を見たりしているうちに良いチームだと思うようになった。礼儀や挨拶をしっかりできる選手が多く、自分もそうなりたかった」と口にする。
そうした雰囲気の良さに惹かれ入学を決めた選手が多く、この1か月はベース作りのため基礎練習をみっちり行なう傍ら、チームとして「マイナスなことではなく、プラスなことを口にして盛り上げようと思っていた」(植本)という。
「この勝ちがプラスになった」と植本が続けるように開幕戦での白星はチームの自信になり、また更に雰囲気は良くなっていくだろう。そうした勢いの良さによってグロイエンで右肩上がりを続け、佐々木、大志万に続くトップチーム昇格を狙っていく。
(取材・文 森田将義)
関西地域のU-16年代のレベルアップを図る「関西U-16 ~Groeien~ 2025」のG1リーグが、29日に開幕。京都橘高(京都)が神戸弘陵高(兵庫)を2-0で下し、白星スタートを切った。
開幕から5試合を終えてプリンスリーグ関西1部で4位に位置する京都橘はルーキーたちの活躍が目を惹く。12日に行われた興國高(大阪)との第2節ではMF佐々木唯虎が決勝点をマーク。26日に行われた履正社高(大阪)との第4節ではFW大志万蓮が先制点を叩き込んだ。
「関西U-16 ~Groeien~ 2025」が開幕したこの日は5節の近江高(滋賀)と同日開催。2人はトップチームに帯同したため不在となったが、同年代のライバルに置いていかれるわけにはいかない。「2人には負けたくないし、勝ちたい」と口にするのはFW植本湧太で、先行する2人に続こうとする選手たちがアピールに励んだ。
序盤に主導権を握ったのは神戸弘陵だった。例年は4-4-2の手堅いサッカーを展開するが、実力者が揃う今年はトップチーム同様、4-3-3の攻撃的なスタイルに挑戦。アンカーのMF池水翼、シャドーのMF大岡凜道を中心にテンポよくボールを動かした。相手エリアではすでにトップチームでの練習を経験する左のMF藤内琉之介らが思い切りよく突破にトライし、見せ場を作ったが、均衡は崩せない。「相手が奪えないとなり引いてくれたおかげで押し込むことができたけど、最後のクォリティーが足りなかった」(高田慧コーチ)。


神戸弘陵はMF堀井大空が思い切りの良い仕掛けを見せるなど対抗
京都橘はDF野口裕真と中川流のCBコンビを中心に落ち着いた守備対応を披露。中盤では小柄ながらも技術と判断に長けた持ち運びを見せたMF安宅脩真が存在感を見せ、奪ったボールをWizards FC(京都)時代からのチームメイトである植本とFW桐生琉歌の2トップに入れていく。


京都橘の右サイドでテクニックを見せたMF安宅脩真
すると後半5分には左SB仲村祥吾朗が奪ったボールのこぼれ球をハーフウェーライン左付近で拾ったMF上田優太が素早くゴール前に展開。走り込んだ桐生が浮き球を上手く右足で合わせて京都橘が均衡を崩した。
植本が「桐生琉歌が決めてくれたおかげで流れが変わり、良かった」と振り返る京都橘は10分にも縦に速い攻撃でチャンスを演出する。自陣でのボール奪取からMF杉田琉晟が素早く右前方にロングボールを入れると走り込んだ桐生がゴール前に低いクロス。「今日の試合は僕の強みである裏を意識してプレーしていた」という植本が合わせ、リードを広げた。


強豪校対決は球際の攻防も激しくなった
13分には神戸弘陵のMF藤田大翔、MF堀井大空にボールを繋がれ、大岡にミドルシュートを打たれるシーンもあったが、ポストに助けられて無失点を維持。終盤は京都橘のペースで進みながら一発で局面をひっくり返そうとする神戸弘陵に苦しんだが、ベンチを含めチーム全体で前向きな意識を絶やさず逃げ切った。


開幕白星を喜ぶ京都橘の選手たち
2点目をマークした植本は京都橘の下部組織であるWizards FC出身。「入ったばかりの頃はあまり橘を意識していなかったのですが、練習を見たりしているうちに良いチームだと思うようになった。礼儀や挨拶をしっかりできる選手が多く、自分もそうなりたかった」と口にする。
そうした雰囲気の良さに惹かれ入学を決めた選手が多く、この1か月はベース作りのため基礎練習をみっちり行なう傍ら、チームとして「マイナスなことではなく、プラスなことを口にして盛り上げようと思っていた」(植本)という。
「この勝ちがプラスになった」と植本が続けるように開幕戦での白星はチームの自信になり、また更に雰囲気は良くなっていくだろう。そうした勢いの良さによってグロイエンで右肩上がりを続け、佐々木、大志万に続くトップチーム昇格を狙っていく。
(取材・文 森田将義)