「今日、見返してやろうと」。市立船橋のファイター、2年生DF斉藤健吾が鹿島ユース戦で気迫の守り
[5.6 プレミアリーグEAST第6節 市立船橋高 0-1 鹿島ユース 船橋市法典公園(グラスポ) 球技場]
鹿島アントラーズノルテジュニアユース出身の2年生DFにとっては、“古巣”との対戦。「吉田湊海と対戦するというのもあって、(前節の)前育(前橋育英)戦の後に剃りました」というように、丸刈りの注目FW吉田湊海(2年/U-17日本代表)を意識し、より短髪にして鹿島アントラーズユース戦を迎えていた。
その市立船橋高(千葉)DF斉藤健吾(2年)が、吉田も「相手の“坊主”の子がちょっと面白かった」と気にするほどの存在感のあるプレー。前半は「簡単に縦パス入っちゃったり、収められて(サイド)チェンジされたりとか、やらせたくないことを防げなかった」と斉藤は振り返るが、後半は前に出ることを意識して幾度も、幾度も相手の攻撃を跳ね返していた。
「(吉田に対しては)もうスローインとかも、ライン間入ってきたのはもう全部自分が付くみたいになって。ボランチにもそこは任せないで、自分が潰しに行こうって思っていました」。味方のカバーリングを信じて、がむしゃらに前へ出て、身体を投げ出してクリア。吉田との競り合いを制してそのまま前進するなど、市船のファイターは雨中で一際目立つ守備を見せていた。
「ユースに上がれなかった分、『今日、見返してやろう』と思ったんで、気持ち出してプレーに表現しようと。吉田もプロ入って、そういう選手を止めていかないといけないなっていうところを、もう気持ち入ってたんで、気持ちは出せたかなって思います」
前半、自身のクリアミスから吉田に決勝点を許し、後半終了間際にもFW高木瑛人(1年)にマークを外されて吉田に決定的なシュートを放たれた。それだけに、「やっぱり大事なところで守れないな。まだまだだなと思いました」。だが、タフなDFは悔しい失点や敗戦を経験しながら、相手にとって嫌な存在になりつつある印象だ。
斉藤は中学時代、「足が遅かったりとか、フィジカル的にも能力低くて、キックもそんな上手くないし、ヘディングだけみたいな。試合には出てたけど、ユースに行ったヤツの方が全然目立っていた」という。そこから名門・市立船橋で成長。この日の試合後には、鹿島のスタッフからも「良かったぞ」と声がけされ、自信をつけていた。
チームは開幕6試合未勝利と苦しい状況が続いているが、試合に出られないけが人や応援してくれる選手、支えてくれるマネージャー、スタッフに応えるためにもまず1勝。「このままだと全国出れないと思う。あとインハイまで2戦あるんで、そこでしっかり勝って、いい波に乗っていきたい」。そのためにも斉藤は90分間身体を張り続けてゴールを守り抜く。


(取材・文 吉田太郎)
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鹿島アントラーズノルテジュニアユース出身の2年生DFにとっては、“古巣”との対戦。「吉田湊海と対戦するというのもあって、(前節の)前育(前橋育英)戦の後に剃りました」というように、丸刈りの注目FW吉田湊海(2年/U-17日本代表)を意識し、より短髪にして鹿島アントラーズユース戦を迎えていた。
その市立船橋高(千葉)DF斉藤健吾(2年)が、吉田も「相手の“坊主”の子がちょっと面白かった」と気にするほどの存在感のあるプレー。前半は「簡単に縦パス入っちゃったり、収められて(サイド)チェンジされたりとか、やらせたくないことを防げなかった」と斉藤は振り返るが、後半は前に出ることを意識して幾度も、幾度も相手の攻撃を跳ね返していた。
「(吉田に対しては)もうスローインとかも、ライン間入ってきたのはもう全部自分が付くみたいになって。ボランチにもそこは任せないで、自分が潰しに行こうって思っていました」。味方のカバーリングを信じて、がむしゃらに前へ出て、身体を投げ出してクリア。吉田との競り合いを制してそのまま前進するなど、市船のファイターは雨中で一際目立つ守備を見せていた。
「ユースに上がれなかった分、『今日、見返してやろう』と思ったんで、気持ち出してプレーに表現しようと。吉田もプロ入って、そういう選手を止めていかないといけないなっていうところを、もう気持ち入ってたんで、気持ちは出せたかなって思います」
前半、自身のクリアミスから吉田に決勝点を許し、後半終了間際にもFW高木瑛人(1年)にマークを外されて吉田に決定的なシュートを放たれた。それだけに、「やっぱり大事なところで守れないな。まだまだだなと思いました」。だが、タフなDFは悔しい失点や敗戦を経験しながら、相手にとって嫌な存在になりつつある印象だ。
斉藤は中学時代、「足が遅かったりとか、フィジカル的にも能力低くて、キックもそんな上手くないし、ヘディングだけみたいな。試合には出てたけど、ユースに行ったヤツの方が全然目立っていた」という。そこから名門・市立船橋で成長。この日の試合後には、鹿島のスタッフからも「良かったぞ」と声がけされ、自信をつけていた。
チームは開幕6試合未勝利と苦しい状況が続いているが、試合に出られないけが人や応援してくれる選手、支えてくれるマネージャー、スタッフに応えるためにもまず1勝。「このままだと全国出れないと思う。あとインハイまで2戦あるんで、そこでしっかり勝って、いい波に乗っていきたい」。そのためにも斉藤は90分間身体を張り続けてゴールを守り抜く。


(取材・文 吉田太郎)
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