鹿児島城西の左SB吉田健人が1対1守備で抜群の強さを見せ、鋭い攻め上がりも。宿敵の初優勝も「冬、インターハイ日本一を倒せる」と前向き
[8.20 パワーワークカップ 桐光学園高 2-0 鹿児島城西高 日体大柏高G]
ライバルの日本一が、エネルギーになっている。Jクラブユース、高体連の強豪11チームによって行われた「パワーワークカップ2025」(千葉県柏市)3日目の20日、鹿児島城西高(鹿児島)は桐光学園高(神奈川)と対戦。決定機を逸し、勝ち切ることができなかったものの、左SB吉田健人(3年=FCフレスカ神戸出身)が攻守に一際光る動きを見せた。
この日、吉田は左サイドで相手のテクニカルな10番MF山田留偉(3年)、U-17日本高校選抜の俊足MF萩原慶(2年)とマッチアップ。「10番(山田)は縦に行きたがってるんで、自分もそんなにスピードに自信がないわけじゃないんで、身体入れてしっかり対応したら大丈夫かなって思いました。(スピードのある萩原に対しても)今日は行けた方だと思います」。相手の仕掛けを次々と阻止。無理の利く吉田は行かれかけたようなシーンでも身体を相手の前にねじ込み、確実にマイボールへと変えていた。
また、最終ラインからボールを大きく運んだり、ロングスプリントをするなど、攻撃参加の回数を増加。後半にも鋭く攻め上がり、U-18日本代表のエースFW大石脩斗(3年)へ決定的なクロスを通した。ここまでの2試合は仙台ユースと日体大柏高(千葉)に連敗。日体大柏戦では距離感が悪く、寄せ切れずに突破を許すなど悔しい試合になったというが、この日、「今回の遠征の中では1番気持ち入れた試合」で存在感を放った。
「攻める時に前にボール入ったら追い越すっていうことと、守備はもう1対1、サイドで負けないっていうことをずっと意識してやってるんで、今日はもう負けなかったので、守備とかも良かったかなと思います」


新田祐輔監督も称賛するパフォーマンス。チームでのメニューに加え、個人でも行っているという筋トレの成果が出ている。「ウエイトはちょっと前まで筋肉痛が辛いっていう考え方だったんですけど、気持ちいいって無理やり考えるようにしてやるようにしています」と微笑。1時間、追い込むくらいに続けていたことで胸板の厚みが増し、プレーもより力強くなっている印象だ。
昨年、プレミアリーグで世代トップクラスのアタッカーたちに揉まれた経験も大きい。今年、前期はボランチを務めて前線を追い越す動きなどを見せていた。左SBに戻り、また試合を重ねながら持ち味を発揮中。そのDFに新田監督はライバルの強力DF封じを期待していた。
鹿児島城西のライバル、神村学園高がインターハイで初優勝。吉田は「強いのは自分たちも分かっているんで。だけど、インターハイも完璧に負けた訳じゃなかったんで、凄く悔しいし、でも冬、インターハイ日本一を倒せるって考えたら結構話題になるんで良いかなと思います」。冬に日本一軍団を倒す意気込みだ。


5月のインターハイ予選決勝では1-3で惜敗。前年度の選手権予選決勝で勝利し、その先発メンバー8人を残す鹿児島城西は再戦で受けに回ってしまった。挑戦者の立場で気持ちをぶつけてきた神村学園に対し、反省点の多い70分間に。吉田は「何とかなるっていう考えがちょっと多くて……だから、この夏、もっと鍛えて。絶対に勝てるっていうのを過信じゃなくて、自信にしてやっていきたいなと思います」と力を込めた。相手のU-17日本代表右WB竹野楓太(2年)を止め、攻撃面でもチームを勝たせるような活躍をする。
また、吉田は「もう選手権もあと1回しかできないですし、もうやんないと後悔が残るだけなんで、もう妥協せずにやろうとは思っています。プレミア(リーグ)は上がらないといけないと思っていますし、選手権ももう行くしかないんで、もう気合いで、3年生とかみんなで協力して、一丸となって、絶対優勝します」と加えた。
今大会、鹿児島城西は主軸数人が不在。その中で下級生もチャンスを得ている。この日は前半、ボールを保持される時間が増えて先制点を許したが、修正。徐々に奪い返しの回数を増やした。また、攻撃面でもトップ下のMF末吉海翔(2年)に良い形でボールが入るなど反撃。そして、大石が圧巻の動きでシュートへ持ち込むなど強敵と渡り合った。
また、柏U-18との最終戦(21日)は大石の活躍などで2-2に持ち込んだ。だが、大石やU-18日本代表CB浮邉泰士(3年)、MF重盛響輝主将(3年)、吉田、2024年U-16日本代表候補MF野村颯馬(3年)といった主軸も、新戦力候補も遠慮することなく、より厳しさを持って冬へ向かっていかなければならない。




その中で吉田はよりレベルアップして冬を迎える。「点数に係わらないと攻撃とかも意味ないと思うんで、もっとこだわってやっていきたいなと思います。(今後は)長友(佑都)選手みたいになりたいです。身長も一緒ぐらいで、走れて、強くて、クロスの質とかも良くて両足蹴れるんで。右利きで、左SBしたりというところも一緒ですし、そういうところを見てやりたい」。課題だった左足クロスは練習を重ねて向上中。関西の強豪大学を経由してプロ入りを目指すDFが、今冬、宿敵撃破とプレミアリーグ昇格、選手権日本一になるための力になる。
(取材・文 吉田太郎)
ライバルの日本一が、エネルギーになっている。Jクラブユース、高体連の強豪11チームによって行われた「パワーワークカップ2025」(千葉県柏市)3日目の20日、鹿児島城西高(鹿児島)は桐光学園高(神奈川)と対戦。決定機を逸し、勝ち切ることができなかったものの、左SB吉田健人(3年=FCフレスカ神戸出身)が攻守に一際光る動きを見せた。
この日、吉田は左サイドで相手のテクニカルな10番MF山田留偉(3年)、U-17日本高校選抜の俊足MF萩原慶(2年)とマッチアップ。「10番(山田)は縦に行きたがってるんで、自分もそんなにスピードに自信がないわけじゃないんで、身体入れてしっかり対応したら大丈夫かなって思いました。(スピードのある萩原に対しても)今日は行けた方だと思います」。相手の仕掛けを次々と阻止。無理の利く吉田は行かれかけたようなシーンでも身体を相手の前にねじ込み、確実にマイボールへと変えていた。
また、最終ラインからボールを大きく運んだり、ロングスプリントをするなど、攻撃参加の回数を増加。後半にも鋭く攻め上がり、U-18日本代表のエースFW大石脩斗(3年)へ決定的なクロスを通した。ここまでの2試合は仙台ユースと日体大柏高(千葉)に連敗。日体大柏戦では距離感が悪く、寄せ切れずに突破を許すなど悔しい試合になったというが、この日、「今回の遠征の中では1番気持ち入れた試合」で存在感を放った。
「攻める時に前にボール入ったら追い越すっていうことと、守備はもう1対1、サイドで負けないっていうことをずっと意識してやってるんで、今日はもう負けなかったので、守備とかも良かったかなと思います」


左SB吉田健人は鋭い攻め上がりも
新田祐輔監督も称賛するパフォーマンス。チームでのメニューに加え、個人でも行っているという筋トレの成果が出ている。「ウエイトはちょっと前まで筋肉痛が辛いっていう考え方だったんですけど、気持ちいいって無理やり考えるようにしてやるようにしています」と微笑。1時間、追い込むくらいに続けていたことで胸板の厚みが増し、プレーもより力強くなっている印象だ。
昨年、プレミアリーグで世代トップクラスのアタッカーたちに揉まれた経験も大きい。今年、前期はボランチを務めて前線を追い越す動きなどを見せていた。左SBに戻り、また試合を重ねながら持ち味を発揮中。そのDFに新田監督はライバルの強力DF封じを期待していた。
鹿児島城西のライバル、神村学園高がインターハイで初優勝。吉田は「強いのは自分たちも分かっているんで。だけど、インターハイも完璧に負けた訳じゃなかったんで、凄く悔しいし、でも冬、インターハイ日本一を倒せるって考えたら結構話題になるんで良いかなと思います」。冬に日本一軍団を倒す意気込みだ。


U-18日本代表のCB浮邉泰士は力強い守備
5月のインターハイ予選決勝では1-3で惜敗。前年度の選手権予選決勝で勝利し、その先発メンバー8人を残す鹿児島城西は再戦で受けに回ってしまった。挑戦者の立場で気持ちをぶつけてきた神村学園に対し、反省点の多い70分間に。吉田は「何とかなるっていう考えがちょっと多くて……だから、この夏、もっと鍛えて。絶対に勝てるっていうのを過信じゃなくて、自信にしてやっていきたいなと思います」と力を込めた。相手のU-17日本代表右WB竹野楓太(2年)を止め、攻撃面でもチームを勝たせるような活躍をする。
また、吉田は「もう選手権もあと1回しかできないですし、もうやんないと後悔が残るだけなんで、もう妥協せずにやろうとは思っています。プレミア(リーグ)は上がらないといけないと思っていますし、選手権ももう行くしかないんで、もう気合いで、3年生とかみんなで協力して、一丸となって、絶対優勝します」と加えた。
今大会、鹿児島城西は主軸数人が不在。その中で下級生もチャンスを得ている。この日は前半、ボールを保持される時間が増えて先制点を許したが、修正。徐々に奪い返しの回数を増やした。また、攻撃面でもトップ下のMF末吉海翔(2年)に良い形でボールが入るなど反撃。そして、大石が圧巻の動きでシュートへ持ち込むなど強敵と渡り合った。
また、柏U-18との最終戦(21日)は大石の活躍などで2-2に持ち込んだ。だが、大石やU-18日本代表CB浮邉泰士(3年)、MF重盛響輝主将(3年)、吉田、2024年U-16日本代表候補MF野村颯馬(3年)といった主軸も、新戦力候補も遠慮することなく、より厳しさを持って冬へ向かっていかなければならない。


MF重盛響輝主将が相手を振り切ろうとする


MF野村颯馬がサイドを攻略しようとする
その中で吉田はよりレベルアップして冬を迎える。「点数に係わらないと攻撃とかも意味ないと思うんで、もっとこだわってやっていきたいなと思います。(今後は)長友(佑都)選手みたいになりたいです。身長も一緒ぐらいで、走れて、強くて、クロスの質とかも良くて両足蹴れるんで。右利きで、左SBしたりというところも一緒ですし、そういうところを見てやりたい」。課題だった左足クロスは練習を重ねて向上中。関西の強豪大学を経由してプロ入りを目指すDFが、今冬、宿敵撃破とプレミアリーグ昇格、選手権日本一になるための力になる。
(取材・文 吉田太郎)



