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「2025地域トレーニングキャンプU-17関西」は3日間の活動終了。26年高校サッカーの主役候補たちは勝敗の責任を負って半年、1年で変わる

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「2025地域トレーニングキャンプU-17関西」は3日間の合宿を終了。選手たちはFAコーチやライバルたちから学んだことを持ち帰り、成長に結びつける

「2025地域トレーニングキャンプU-17関西」(大阪・J-GREEN堺)は合宿最終日の22日にシュートゲームや20分×3本のゲームを行い、3日間の合宿を打ち上げた。

 ゲームはグリーン(グループA)とピンク(グループB)のビブスに分かれ、グループAは右SB瑞慶覧佑聖(興國高2年)、CB田中晃輔(京都橘高2年)、CB田原清羽(金光大阪高2年)、左SB中野斗馬(京都橘高2年)、相澤伶実(履正社高2年)と澤井丈太朗(草津東高2年)のダブルボランチ、右SH平岡貴敬(阪南大高2年)、左SH北村勇貴(滝川二高2年)、前線は北浦光規(大阪産大附高2年)と鈴木竣也(神戸弘陵高2年)が2トップを組む形でスタートし、MF丸山瑛太郎(神戸弘陵高2年)を含めて選手を入れ替えながら60分間を戦った。

 一方のグループBは右SB上野仁綺(桃山学院高2年)、CB梶谷一晟(履正社高2年)、CB川崎絢梧(神戸弘陵高2年)、左SB原達輝(東山高2年)、小堀厳咲(東海大大阪仰星高2年)と松浦旺生(神戸弘陵高2年)のダブルボランチ、右SH小池聡一郎(履正社高2年)、左SH薗川颯人(草津東高2年)、そして2トップが小川晴大(大阪学院大高2年)と水田遥友(三田学園高2年)の11人でスタートし、MF小笠原啓太(立命館守山高2年)を含めた陣容で60分間に臨んだ。

 GKは後藤壮真(奈良育英高2年)、津木勇聖(FC大阪U-18、2年)、麻生太朗(東山高2年)の3人が2本ずつ出場。DF長又逢来(奈良ユース2年)とMF藤沼咲(阪南大高2年)は怪我の大事を取って出場しなかった。

 1本目3分、グループBの小川が思い切り良く右足シュートを撃ち切り、ファインゴール。FAコーチたちの指導の下、前日午後、この日のゲーム前にもシュートを意識したトレーニングメニューが組まれ、選手たちはDFの寄せが速い中で強く、正確なシュートを狙い続けてきた。

FW小川晴大(大阪学院大高2年)は前日の練習試合に続くゴール

 合宿に帯同したU-16日本代表の廣山望監督は昨年、U-17日本代表の監督としてU-17ワールドカップを経験。映像を交え、世界で戦う選手たちのシュートを決める力・止める力について説明していた。

「海外選手のU-17のシュートシーンとか見ると、もう一目瞭然で、全然シュート力が違う。僕の言葉よりも(映像の方が)分かりやすかったと思うし、実際ゴール前のトレーニングでちょっとディフェンスに修正を入れて、シューターに対して距離を詰めるようにすると、大体みんな上にフカしちゃうんですよ。それがリアルで、そういうところも感じて欲しいと思うし、『自分はシュート上手い』と思っていても、実際プレッシャーのかかった中だと全然フカしているみたいなところがある。これが全てではないけれど、こういうことを続けて(各選手や指導者を通じて)広がっていって欲しい」

 各選手のシュート意識は高く、その後もグループBの小川や水田が積極的にシュート。グループBはGK後藤やCB川崎、CB梶谷から正確にボールを繋ぎ、左SB原、右SB上野が流れの中で高い位置へ侵入。一際多くボールに係わる小堀のパスなどから小池や小川が仕掛ける。

 対するグループAはCB田原やCB田中が相手の背後への攻撃に対応。左SB中野や澤井らが組み立て、北浦が鈴木とのコンビからゴール前に潜り込もうとする。また、平岡が中央突破から右足を一閃。加えて、澤井のラストパスから北村が決定機を迎えたが、これはGK麻生に阻まれた。

 寒波の影響で気温は5度ほど。濃密な合宿の3日目で疲れも見える中でのゲームだった。だが、いずれもU-17日本高校選抜候補に選出されたグループAの相澤とグループBの松浦が非常に激しいマッチアップ。ともに高い強度でボールを奪い合い、そこから局面を変えるようなキックを狙い続けていた。

ともにU-17日本高校選抜候補に選出されたMF松浦旺生(神戸弘陵高2年/左)とMF相澤伶実(履正社高2年)が激しいマッチアップ

 また、グループAは右SB瑞慶覧が精力的なアップダウンからクロスやシュート。一方のグループBは前から相手に圧力を掛けてボールを奪い、小笠原がGKをかわしてからのシュートで追加点を挙げた。

MF小笠原啓太(立命館守山高2年)もゴールでアピール

 グループBは原と上野の両SBが運動量を増やし、相手アタッカーのドリブルに食らいつく。3本目にも薗川や左SB原がスペースを突く形でゴール前へ。CB梶谷が最前線まで攻め上がり、右足を振り抜くシーンもあった。

 グループAも丸山らが運動量を増やし、平岡や澤井を起点に反撃。北浦がDF背後を突いて決定的な左足シュートを放つ。だが、GK津木に止められ、その後もCB川崎ら相手の守りをこじ開けることができず、無得点に終わった。

GK津木勇聖(FC大阪U-18、2年)が相手の決定的なシュートを止める

左SB原達輝(東山高2年)の決定機にチームメイトのGK麻生太朗(東山高2年)が立ちはだかる

 ゲーム後のミーティングで廣山監督は選手たちに各チームで勝敗の責任を背負うことを期待。また、佐野智之GKコーチ(G大阪)から、このレベルを維持することや身体づくりについての助言があった。

 廣山監督は「サッカーの勝敗に対しての責任を負うっていうのは凄い大事な要素なので。3年生になると大体、選手権などの大会に向けて1試合1試合を自分が何とか勝たせてやるっていうところが出てくるので、それは最大限利用して成長して欲しい。大学、もしくはプロへ行って、(1年目だからと)怖気ないで、試合に対する当事者意識みたいのを持つ選手を日本で増やしていかないといけないと思うので」と説明。関西U-17のメンバーは現在、代表選出歴のない選手たちだが、ここからの半年、1年、2年の取り組み、成長次第で先を行く選手たちを逆転する可能性もある。

U-16日本代表の廣山望監督が関西の才能たちにアドバイス

 廣山監督は「今の大岩(剛)さんのチーム(U-21日本代表)を見ても、半分ぐらいはU-17まで代表に入ったことのないような選手が多かった。もちろんU-18、U-19で入ってくる選手もいれば、U-21になって入る選手もいるけれど、それ(遅れて台頭してくる選手も多いこと)が日本の強さだと思うし、その可能性を(関西U-17キャンプに)来たからには感じて欲しいっていうのは伝えました」。半年後にはどのような立場になっているか分からない。選手たちも自分への期待と危機感を持ってチームに戻る。

 前日の練習試合に続いてゴールを決めた小川は、「今、こういうキャンプとかに来てるからまた(トレセンに)行けるみたいなことじゃなくて、また期間空いて急に伸びる選手とかもいるみたいなんで、(自分にも)もっと成長できるチャンスはあるんかなって思いました。今、自分が(年代別日本代表に)行っても多分、何もできないんですけど、大学とか今年の1年とかでもまだまだ変えれる部分しかないと思うので、成長できるようにしたい」と力を込めた。合宿後も関西やチーム内のライバルたちと切磋琢磨しながら進化を続け、チャンスを掴む。 

(取材・文 吉田太郎)
吉田太郎
Text by 吉田太郎

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