[新人戦]強豪連破も一喜一憂することなく最後まで挑戦と成長。明桜が東北大会初優勝!
[2.2 東北新人大会決勝 聖光学院 0-1 明桜高 JヴィレッジP3]
一喜一憂せずに目指し続けた成長。強豪連破の明桜が初優勝! 第25回東北高等学校新人サッカー選手権大会(福島・Jヴィレッジ)は2日午後、決勝を行い、ともに初の決勝に臨んだ聖光学院高(福島2)と明桜高(秋田1)が激突。明桜が1-0で勝ち、初優勝を飾った。
1-0の後半終了間際、初優勝目前の明桜はマイボールにした際、コーナー方向へ蹴ったり、キープで時間を使ったりするのではなく、相手を見ながらボールを動かして前が空けばドリブル突破からシュート。また、中央からテンポの良いパス交換で打開した際には、ベンチのコーチ陣から「OK!」という歓声と拍手が起こっていた。
ゲーム主将の左WB大串陸(2年)は「去年の選手権で1点取っても2-1で逆転されたっていうのもあって、もっと点取らないと、と。ほんと、この大会は自分たちにとってとても成長できる大会だなと思っていたんで、そういう(チャレンジする)ところは大切にやってきました」と語り、最終ラインの要・DF石垣倖成(2年)も「まだインターハイとか選手権とかあるんで、やっぱりここで止まってはダメなんで、どんどん前に進み続けるって感じです」。選手たちが大会中から掲げていたのは、勝つことだけでなく、成長すること。最後まで貪欲に成長することを目指し、初優勝を勝ち取った。
明桜は今大会初戦で学法石川高(福島2)に5-1で快勝すると、準々決勝ではプレミアリーグ勢の青森山田高(青森1)に“衝撃的な”5-2での勝利。そして、2日午前の準決勝では2連覇中の尚志高(福島1)を2-1で下し、初の決勝へ駒を進めた。決勝の先発はGKが醍醐優太朗(2年)でDFは石垣、袴田優羽地(2年)、高野蒼空(2年)の3バック。中盤は高橋歩睦(2年)と菅野空(1年)のダブルボランチで右WB遠藤拓斗(2年)、左WB大串、トップ下が前川玲望(2年)、そして2トップを今大会5得点のエースFW山本比優(2年)と石井泉利(2年)が務めた。
一方の聖光学院は八戸学院野辺地西高(青森2)との初戦を延長戦の末、1-0で勝利。準々決勝で東北生活文化大高(宮城1)を2-0で下すと、準決勝では山形中央高(山形1)に0-2とされながらも後半終了間際の連続ゴールで追いつき、延長戦の決勝点によって3-2で逆転勝ちを収めた。初となる決勝の先発はGKが大嶋陽向(2年)、DFは右SB田島叶翔(2年)、CB鈴木琉斗(2年)、CB仁木涼真(2年)、左SB松本海斗主将(2年)の4バック。中盤は鈴木大凱(2年)、石川陽葵(2年)のダブルボランチで右SH林颯真(2年)、左SH青木琉偉(2年)、そして前線に今大会3得点の齋藤烈(2年)と太田羚琥(2年)が入った。
「青森山田さんとか、尚志高校さんとか、学法石川さんとか、色んな高校の思いも込めて、絶対優勝しなきゃなっていう気持ちで臨みました」(大串)という明桜が、立ち上がりから聖光学院ゴールに襲いかかった。前川のラストパスから右の遠藤の右足シュートがクロスバーをヒット。さらに前川が右中間でFKを獲得して自らキッカーを務めると、右足シュートを右ポストに当てた。
その後も山本が球際で相手DFを弾き飛ばすようなキープから右足を振り抜き、石井が繰り返し相手背後を狙い続ける。そして、大串が左サイドの攻防を制してクロスへと持ち込んでいく。


聖光学院はGK大嶋が決定的なシュートをストップしたほか、風下の中でゴール前に人数をかけて我慢強い守備。そして、奪ったボールを前線の齋藤、太田へ素早く入れて押し返そうとする。
だが、前半は明桜がボールを支配し続ける展開。石垣、袴田、高野の3バックや高橋、菅野のダブルボランチが相手を上手く引き出したり、スペースを作り出しながらポゼッション。そして24分、左の大串のマイナスのクロスから遠藤が右足を振り抜く。これは聖光学院GK大嶋に阻まれたが、こぼれ球を遠藤が繋ぎ、最後は前川が右足で決め、先制した。




その後も明桜は高橋が中央からボールを運び、右へ抜けた石井のラストパスから大串が決定的な左足シュート。聖光学院も仁木のFKから田島がヘッドで狙うなど反撃する。1-0で前半を折り返した明桜は、後半開始から菅野をMF中神悠之介(2年)とスイッチ。聖光学院も林と10番FW松原蒼真(2年)を入れ替えて反撃に出る。
後半、風上に立った聖光学院は山田喜行監督が「守って、奪って、仕掛けるっていうのは間違いなく東北の中でも通用すると思う」というように、自信を持つ前からの守備で明桜ボールを引っ掛けて速攻に持ち込む。
そして、松本や鈴木大の配球から、齋藤の右足ミドルや青木のスペースへの鋭い動きで前へ。青木が前から圧力をかけて相手のキックをチャージするシーンもあった。だが、明桜は対人守備の光る石垣を中心に堅い。決定打を打たせずにボールを奪い返し、GK醍醐の正確なフィードや前川の判断の良いパスを交えて前進する。そして、遠藤の右クロスに山本が飛び込むなど決定的なシーンを作り出した。


聖光学院は、今大会準決勝までの6得点中5得点が交代出場の選手によるゴール。これまでの課題を改善し、交代出場選手がチームのギアを上げている。後半18分には鈴木大と太田に代えてDF中谷健人(2年)と準決勝同点弾のMF染谷悠生(1年)を投入し、同点を目指した。
互いにこの日2試合目。体力面で厳しい戦いを強いられる中、試合終盤はオープンな展開になっていった。明桜は左の大串と右の遠藤がアグレッシブにゴールを目指し続けてクロスやシュート。また、山本や石垣が決定的なシーンを迎えるが、聖光学院GK大嶋の好セーブやDFのシュートブロックにあい、2点目を奪うことができない。


一方、山田監督が「チームとして向かっていくっていうのは一番大事にしていること」という聖光学院も、サブの選手が声を発し続けるなど諦めない。29分、左の染谷からのラストパスがファーの青木に届きかけるが、これは明桜DF高野がインターセプト。聖光学院はその後も、染谷が果敢に足を振るなどゴールを目指し続けた。だが、明桜ゴールを破ることができない。攻撃姿勢を貫く明桜は、後半終了間際に遠藤とMF岩本陣(2年)を入れ替え、その後も前に出続けて1-0で試合終了。初優勝を飾った。


明桜の前川は「(青森)山田に勝って一喜一憂せずに、みんなでまた次の一戦に向けてやってきたっていうのが、今日の尚志だったり、聖光だったりの勝利に繋がったと思います」と頷く。また、今大会、怪我のDF新谷奏太主将(2年)に代わって明桜のキャプテンマークを巻いた大串は、「ほんとに今、嬉しい気持ちですけど、まだ東北新人1個取ったっていうだけなので、インターハイとか、選手権とか、リーグ戦とか、これから始まっていく上で、もっともっとチームで基準を高くして、そういうところで活躍できるチームになりたいです」と誓った。
青森山田戦では相手のフィジカルに加え、「負けてる状態なのに攣った選手の足を伸ばしてあげるっていうフェアプレー精神がほんと素晴らしいなと思った」(大串)。また自分たちのサッカーを貫いてきた尚志など、対戦相手からも学ぶことの多い大会だったという。東北大会で初優勝という結果を残したが、一喜一憂することなく、強敵から学んだことを持ち帰って次へ。入学以来出場することのできていないインターハイ、選手権の出場、勝利を目指して明桜は成長し続ける。
(取材・文 吉田太郎)
一喜一憂せずに目指し続けた成長。強豪連破の明桜が初優勝! 第25回東北高等学校新人サッカー選手権大会(福島・Jヴィレッジ)は2日午後、決勝を行い、ともに初の決勝に臨んだ聖光学院高(福島2)と明桜高(秋田1)が激突。明桜が1-0で勝ち、初優勝を飾った。
1-0の後半終了間際、初優勝目前の明桜はマイボールにした際、コーナー方向へ蹴ったり、キープで時間を使ったりするのではなく、相手を見ながらボールを動かして前が空けばドリブル突破からシュート。また、中央からテンポの良いパス交換で打開した際には、ベンチのコーチ陣から「OK!」という歓声と拍手が起こっていた。
ゲーム主将の左WB大串陸(2年)は「去年の選手権で1点取っても2-1で逆転されたっていうのもあって、もっと点取らないと、と。ほんと、この大会は自分たちにとってとても成長できる大会だなと思っていたんで、そういう(チャレンジする)ところは大切にやってきました」と語り、最終ラインの要・DF石垣倖成(2年)も「まだインターハイとか選手権とかあるんで、やっぱりここで止まってはダメなんで、どんどん前に進み続けるって感じです」。選手たちが大会中から掲げていたのは、勝つことだけでなく、成長すること。最後まで貪欲に成長することを目指し、初優勝を勝ち取った。
明桜は今大会初戦で学法石川高(福島2)に5-1で快勝すると、準々決勝ではプレミアリーグ勢の青森山田高(青森1)に“衝撃的な”5-2での勝利。そして、2日午前の準決勝では2連覇中の尚志高(福島1)を2-1で下し、初の決勝へ駒を進めた。決勝の先発はGKが醍醐優太朗(2年)でDFは石垣、袴田優羽地(2年)、高野蒼空(2年)の3バック。中盤は高橋歩睦(2年)と菅野空(1年)のダブルボランチで右WB遠藤拓斗(2年)、左WB大串、トップ下が前川玲望(2年)、そして2トップを今大会5得点のエースFW山本比優(2年)と石井泉利(2年)が務めた。
一方の聖光学院は八戸学院野辺地西高(青森2)との初戦を延長戦の末、1-0で勝利。準々決勝で東北生活文化大高(宮城1)を2-0で下すと、準決勝では山形中央高(山形1)に0-2とされながらも後半終了間際の連続ゴールで追いつき、延長戦の決勝点によって3-2で逆転勝ちを収めた。初となる決勝の先発はGKが大嶋陽向(2年)、DFは右SB田島叶翔(2年)、CB鈴木琉斗(2年)、CB仁木涼真(2年)、左SB松本海斗主将(2年)の4バック。中盤は鈴木大凱(2年)、石川陽葵(2年)のダブルボランチで右SH林颯真(2年)、左SH青木琉偉(2年)、そして前線に今大会3得点の齋藤烈(2年)と太田羚琥(2年)が入った。
「青森山田さんとか、尚志高校さんとか、学法石川さんとか、色んな高校の思いも込めて、絶対優勝しなきゃなっていう気持ちで臨みました」(大串)という明桜が、立ち上がりから聖光学院ゴールに襲いかかった。前川のラストパスから右の遠藤の右足シュートがクロスバーをヒット。さらに前川が右中間でFKを獲得して自らキッカーを務めると、右足シュートを右ポストに当てた。
その後も山本が球際で相手DFを弾き飛ばすようなキープから右足を振り抜き、石井が繰り返し相手背後を狙い続ける。そして、大串が左サイドの攻防を制してクロスへと持ち込んでいく。


明桜のゲーム主将、左WB大串陸は果敢な仕掛けからチャンスを創出
聖光学院はGK大嶋が決定的なシュートをストップしたほか、風下の中でゴール前に人数をかけて我慢強い守備。そして、奪ったボールを前線の齋藤、太田へ素早く入れて押し返そうとする。
だが、前半は明桜がボールを支配し続ける展開。石垣、袴田、高野の3バックや高橋、菅野のダブルボランチが相手を上手く引き出したり、スペースを作り出しながらポゼッション。そして24分、左の大串のマイナスのクロスから遠藤が右足を振り抜く。これは聖光学院GK大嶋に阻まれたが、こぼれ球を遠藤が繋ぎ、最後は前川が右足で決め、先制した。


前半25分、明桜MF前川玲望が右足で先制ゴール


今大会、ブレイクしたMFのゴールで1-0
その後も明桜は高橋が中央からボールを運び、右へ抜けた石井のラストパスから大串が決定的な左足シュート。聖光学院も仁木のFKから田島がヘッドで狙うなど反撃する。1-0で前半を折り返した明桜は、後半開始から菅野をMF中神悠之介(2年)とスイッチ。聖光学院も林と10番FW松原蒼真(2年)を入れ替えて反撃に出る。
後半、風上に立った聖光学院は山田喜行監督が「守って、奪って、仕掛けるっていうのは間違いなく東北の中でも通用すると思う」というように、自信を持つ前からの守備で明桜ボールを引っ掛けて速攻に持ち込む。
そして、松本や鈴木大の配球から、齋藤の右足ミドルや青木のスペースへの鋭い動きで前へ。青木が前から圧力をかけて相手のキックをチャージするシーンもあった。だが、明桜は対人守備の光る石垣を中心に堅い。決定打を打たせずにボールを奪い返し、GK醍醐の正確なフィードや前川の判断の良いパスを交えて前進する。そして、遠藤の右クロスに山本が飛び込むなど決定的なシーンを作り出した。


聖光学院MF青木琉偉は前からの攻守で相手を苦しめた
聖光学院は、今大会準決勝までの6得点中5得点が交代出場の選手によるゴール。これまでの課題を改善し、交代出場選手がチームのギアを上げている。後半18分には鈴木大と太田に代えてDF中谷健人(2年)と準決勝同点弾のMF染谷悠生(1年)を投入し、同点を目指した。
互いにこの日2試合目。体力面で厳しい戦いを強いられる中、試合終盤はオープンな展開になっていった。明桜は左の大串と右の遠藤がアグレッシブにゴールを目指し続けてクロスやシュート。また、山本や石垣が決定的なシーンを迎えるが、聖光学院GK大嶋の好セーブやDFのシュートブロックにあい、2点目を奪うことができない。


聖光学院GK大嶋陽向は好守を連発
一方、山田監督が「チームとして向かっていくっていうのは一番大事にしていること」という聖光学院も、サブの選手が声を発し続けるなど諦めない。29分、左の染谷からのラストパスがファーの青木に届きかけるが、これは明桜DF高野がインターセプト。聖光学院はその後も、染谷が果敢に足を振るなどゴールを目指し続けた。だが、明桜ゴールを破ることができない。攻撃姿勢を貫く明桜は、後半終了間際に遠藤とMF岩本陣(2年)を入れ替え、その後も前に出続けて1-0で試合終了。初優勝を飾った。


明桜の守りの要・DF石垣倖成がスライディングタックルを決める
明桜の前川は「(青森)山田に勝って一喜一憂せずに、みんなでまた次の一戦に向けてやってきたっていうのが、今日の尚志だったり、聖光だったりの勝利に繋がったと思います」と頷く。また、今大会、怪我のDF新谷奏太主将(2年)に代わって明桜のキャプテンマークを巻いた大串は、「ほんとに今、嬉しい気持ちですけど、まだ東北新人1個取ったっていうだけなので、インターハイとか、選手権とか、リーグ戦とか、これから始まっていく上で、もっともっとチームで基準を高くして、そういうところで活躍できるチームになりたいです」と誓った。
青森山田戦では相手のフィジカルに加え、「負けてる状態なのに攣った選手の足を伸ばしてあげるっていうフェアプレー精神がほんと素晴らしいなと思った」(大串)。また自分たちのサッカーを貫いてきた尚志など、対戦相手からも学ぶことの多い大会だったという。東北大会で初優勝という結果を残したが、一喜一憂することなく、強敵から学んだことを持ち帰って次へ。入学以来出場することのできていないインターハイ、選手権の出場、勝利を目指して明桜は成長し続ける。
(取材・文 吉田太郎)


