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ローマへの短期留学で感じた「本質的な気づき」。名古屋U-18MF千賀翔大郎は10番を背負って望んだステージへと続く扉をこじ開ける!

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名古屋グランパスU-18の新10番、MF千賀翔大郎(2年=名古屋グランパスU-15出身)

 右サイドでボールを持ったら、そこから先はもう自分の真価を発揮するだけ。果敢に前へと突き進む。積極的にクロスを上げ、ゴールを狙う。求めるのはチームの勝利に直結する確かな結果。それを積み重ねることが、望んだステージへと続く扉をこじ開けることに繋がるとわかっているから。

「今年はアカデミーのラストシーズンにもなる中で、自分は年代別代表に選ばれたこともないですし、トップチームの練習もまだ全然参加していないですけど、しっかり自分の特徴を出して、結果を残せば、そういう話も来ると思うので、まずは結果を残すというところを意識してやっていきたいです」。

 名古屋グランパスU-18(愛知)の10番を任された、突破力に秀でるサイドアタッカー。MF千賀翔大郎(2年=名古屋グランパスU-15出身)はイタリアの地で感じた新鮮な空気も糧に、圧倒的な飛躍を期した新シーズンへ、胸を張って向かっていく。


「まだコンディション的に万全ではなくて、90分間走り切れる体力は全然ないと思うので、こういう練習試合でもっと自分の力を100パーセントで出して、ここからコンディションを上げていきたいです」。

 強豪が集う『アスレカップ群馬2026』。地元の前橋育英高と対峙した一戦に、右ウイングバックで登場した千賀は、現状についてそう語る。それでも開始8分にはクロスを上げ切り、MF池田歩弘(1年)の先制点を演出。以降も縦突破からクロスを上げるシーンを作り出し、一定の存在感は打ち出してみせる。

 その背中には今シーズンから託されている、新しい番号が踊っていた。「ジュニアユースのころも10番を付けさせてもらっていて、ユースでも自分が10番を付けたいなと思ってお願いしたら、みんなも受け入れてくれたので、付けさせてもらいました」。

「去年だったら(八色)真人だったり、一昨年だったら(杉浦)駿吾くんだったり、凄く偉大な先輩たちが付けてきた番号なので、そこは自分がチームを勝たせるんだという強い気持ちを持ってプレーしないといけないと思いますし、ちゃんと責任感を持ってやっていきたいです」。グランパスで10番を付ける意味は、しっかりと理解している。




 昨シーズンの千賀はプレミアリーグWESTで全22試合に出場。右ウイングバックの位置でスタメン起用も多く、ハイレベルなステージで貴重な経験を積み上げてきたものの、結果という意味での数字は0ゴール1アシストと、納得の行くものではなかったという。

「去年は右サイドで仕掛けて、縦突破する場面も多くて、そこは自信になったんですけど、そのあとの質が低くて、結果に繋がらなかったですし、シュートを打つ場面でも決め切ることができなかったので、もっともっと結果にこだわらないといけないなと。今年はより積極的にチャレンジして、シュートを打つ本数や、クロスを上げ切る回数を、もっと増やしていきたいです」。

 やはり評価に繋がるのは、ゴールやアシストというはっきりとした結果。今シーズンはもちろんチームの勝利を追い求めつつ、自らの価値を高めるための1年にしていく決意も、心の中に携えている。

 昨年8月にはDFオディケチソン太地(2年)と2人で、イタリアのASローマへ2週間の短期留学を敢行。プリマヴェーラのカテゴリーで、世界を見据える視座とサッカーに対する本質的な気づきを得ることに成功したようだ。

「ローマの選手は凄く自分を出していましたね。全員が『オレが!オレが!』という感じで、日本人にあまり見られないようなメンタルで、パスが出てこなかったらみんな怒りますし、特徴を出さないと消えちゃうみたいな感じで、その中に混ざってできたのは凄く良い経験にもなりました」。

 オフ・ザ・ピッチでもチームメイトと積極的に交流を図り、充実した時間を過ごしたという。「みんなフレンドリーで、何を言っているかはまったくわからないですけど(笑)、いろいろ話しかけてくれました。凄く陽気な選手が多かったですし、自分は絡まれても対応できるタイプなので、オディケと凄く楽しくやれました」。

「なんか日本の有名なものを単語で言ってきたりする感じで、『カラテ!』とか言われたので、僕も空手をやりました。それはメチャメチャウケましたね。日本じゃ絶対にウケないのに、『こんなにウケる?』という感じでした(笑)」。既に海外で通用するようなマインドも持ち合わせているようだ。



 実戦経験を積み重ね、確かな成長の時間となった2025年を経て、突入するのはアカデミー最後の1年。集大成とも言うべき大事なシーズンに向けて、千賀はなりたい自分のイメージをはっきりと思い浮かべている。

「今年は最高学年としてチームを引っ張っていかないといけない立場だと思いますし、去年結果を残せなかった悔しさは自分の中にあるので、もちろんプレーでもそうですし、周囲とコミュニケーションを積極的に取って、ピッチ内外でチームを引っ張っていきながら、プレミアでしっかり結果を残していけるようにしたいです」。

 目指してきたプロサッカー選手になるために、すべてを懸ける覚悟は整いつつある。掛けられてきた期待に応え、絶対にそのステージへたどり着いてやる。名古屋U-18の攻撃に強烈なアクセントをもたらす、背番号10を託された右サイドの鋭い槍。千賀翔大郎はこれからも尖ったオリジナルの武器を磨き上げ、チームと個人の結果を力強く掴み取る。



(取材・文 土屋雅史)
土屋雅史
Text by 土屋雅史

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